【UFC92】石井慧来場、エヴァンスは現代MMAの最高峰へ
12月27日(土・現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデンアリーナにて『UFC92 THE ULATIMATE 2008』が開催された。
2008年のUFCを締め括り、石井慧の来場でも注目を集めた同大会。その豪華ラインナップは、UFC世界ライトヘビー級選手権試合=TUF1ウィナーのフォレスト・グリフィン×TUF2ウィナーのラシャド・エヴァンス戦を筆頭に、PRIDEで一時代を築いたUFC世界ヘビー級暫定王者アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ヴァンダレイ・シウバが出場。ノゲイラはTUFシーズン8のコーチ対決となるフランク・ミアと、シウバは3度目の対戦となる元同ライトヘビー級王者ランペイジ・ジャクソンと対戦した。
そのメインイベント、フォレストは冷静にローでエヴァンスの動きを止め、一方のエヴァンスはスイッチを繰り返しながら、左右に動きカウンターを狙う。緊迫感のある1Rを終え、両者の距離が縮まった2R。一発逆転の威力を秘める左右の拳で攻めるエヴァンスに、フォレストも集中力を切らせることなくスタンドで迎え撃つ。
勝負が決まったのは3R。ミドルを掴み、テイクダウンを奪ったエヴァンスがパスを狙いながらパウンド&エルボーを叩き込み、フォレストの顔面が大きく上下するとレフェリーが遅すぎるストップをかけた。TUF出身、日本ではビッグネームでない二人が魅せた緊迫感溢れる打撃戦と、一瞬の勝機を逃さない勝負強さ=世界MMA最高峰のライトヘビー級選手権はエヴァンスの勝利となった。
また、セミファイナルの同ヘビー級暫定王座戦、ノゲイラ×ミアは、1Rから右アッパー、左ストレートで2度のダウンを奪ったミアが、2Rに入ると今度は左フックでダウンを奪って決着。いいところなく敗れたノゲイラに対し、涙を見せた新暫定王者はレスナーとの統一戦を声高らかに訴えた。
さらに、シウバ×ランペイジは、体格で上回るランペイジがいきなり右フック。果敢に打ち返していくシウバだったが、左フックを狙ったシウバの顔面にランペイジの左フックが直撃。時間にして僅か1R3分21秒、この一撃でシウバは失神KO負けを喫した。
そして、日本から出場を果たした2選手。3月の故エヴァン・タナー戦で拳を負傷し、9ヶ月振りのオクタゴン登場となった岡見勇信は30-27の判定でディーン・リスターから勝利を挙げたが、9月に難敵ジュカォン・カルネイロを下し、待望のUFC初勝利を挙げた長南亮はIFLで活躍したブラッド・ブラックバーンに判定で敗れ、その戦績を1勝2敗とした。
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