【OFC04】エリック・ケリーが、テイクダウンを打撃で制し7連勝達成
<フェザー級/5分3R>
エリック・ケリー(フィリピン)
Def.判定3-0
ベ・ヤンクァン(韓国)
新興アジアのMMAにあって、日本に続き他をリードする韓国のベ・ヤンクァンが、その韓国に追いつけ追い越せと勢いを増すフィリピンのケリーと対戦。クアラルンプール在住のケリーは、これまで6勝0敗のファイターだ。サウスポーのベ・ヤンクァンと、オーソドッククのケリーは共に右ローで試合をスタートした。
火の出るようなフックの打ち合いから、大内刈りでテイクダウンを奪ったベ・ヤンクァンだが、ケリーが直ぐに立ち上がる。すると、払い腰でケリーを投げたベ・ヤンクァンは、バックへ回り込む。足をフックさせず立ち上がったケリー、これまでの試合とは質の違う試合展開に。
ケリーのローにニータップを合わせテイクダウンを奪ったがベ・ヤンクァンだが、ケリーはここでも体を捩じり立ち上がる。直後に投げからバックに入ったベ・ヤンクァンだったが、ここでも前方に落とされる。フックガードからハイガード、三角を嫌がったケリーが立ち上がる。右フックが相打ちになると、ケリーは右ハイから右ロー、さらに右ストレートを打ち込んだ。
フライングニーを見せたベ・ヤンクァン。組みついたケリーをがぶるも、ケリーは体を起こし右をヒットさせる。パンチを出しながら、テイクダウンを狙うケリーは、重い右ローを連打する。打撃では劣勢のベ・ヤンクァンだが、最後に右フックを打ちこみ1Rを戦い終える。ジャッジはケリーの打撃か、ベ・ヤンクァンの投げか、どちらを取るか。
2R、蹴りの右ローに左フックを合わせたベ・ヤンクァンが、小内刈りを決める。ケリーはここでもすぐに立ち上がり、ケージにベ・ヤンクァンを押し込んでエルボーを見せる。左フックから腰をコントロールしてテイクダウンに成功したベ・ヤンクァンが、ケリーからバックマウントを奪う。すぐに腰を上げるケリーのアゴの前に右腕を伸ばすベ・ヤンクァンだが、ここでも乗りすぎて滑り落ちてしまう。スタンドで組み合った両者、ベ・ヤンクァンが後頭部への打撃を続け、ペナルティが与えられる。ケリーの右ロー、ベ・ヤンクァンの左ストレートと、力の入った攻撃を互いが放つ。一発は重いが、コンビネーションはない両者、ケリーは右ストレートから右ミドルへ。
前に出るベ・ヤンクァンが右ミドルを放つもバランスを崩し、亀の態勢になる。ケリーがバックマウントからリアネイキドチョークを仕掛けるも、ここで2Rがタイムアップに。
最終回、右ボディを放つケリー、組みついてきたベ・ヤンクァンにヒザを突き上げる。距離を取ったベ・ヤンクァンは、真正面から飛び込みダブルレッグダイブでテイクダウン。左のパウンドを伸ばすベ・ヤンクァンが、ヒールフックへ。逆にアキレス腱を仕掛けたケリーだが、ベ・ヤンクァンが足を解いてトップキープを選択する。
自ら亀の形になるケリー。両足をフックしたベ・ヤンクァンは、ここでも乗りすぎている。腕十字を失敗したベ・ヤンクァンは、ヒールフックをもう一度狙う。立ち上がったベ・ヤンクァンに対し、ケリーはまず腕を首に巻きつけてからバックに回る。ヒザをついたベ・ヤンクァンは、背中を伸ばさず、今度はケリーを前方に落としてトップを取り返す。残り1分、鉄槌を落とすベ・ヤンクァンは、蹴り上げのスペースを与えない。
フックガードを狙いたいケリーだが、体重を掛けられて腰が曲がっているため、足が利かない。すると、足を払ったベ・ヤンクァンが右のパウンドを落とし、3Rの死闘が終わった。
結果、ジャッジは3-0でケリーを支持し7連勝に。「凄く嬉しい、神に感謝している。友人たちの前で戦う機会を与えてくれて、ONE FCに礼を言いたい。一本勝ちではなかったので、この勝利は嬉しいが、満足はしていない」と勝者は静かに語った。