【Kunlun Fight07】ンギンビ、サワー敗退。ゲーオを破った男=エークプラチャー&TOMOYUKIらが2回戦へ
【写真】もはや軽量級キックイベントの大手は中国に集約されつつあるといっても過言でない。MMAと混合のクンルンファイトも要注目だ(C)KUNLUN FIGHT
7月27日(日・現地時間)中国の河南周口市体育館にて「Kunlun Fight 07 World MAX 2014」が開催された。
Kunlun Fightは今年1月に旗揚げした中国に拠点を置くキックボクシングプロモーション。中国での大会を中心にタイやフィリピンでもイベントを開催し、大会の模様は中国でライブ放送されているという。そのKunlun Fightが世界から16名の選手を集めてトーナメントを開催。階級は70kg、ルールはヒジ・首相撲禁止の3分3R延長1R制で、大会タイトルの「Kunlun Fight WORLD MAX」を見ても分かる通り、まさに中国版K-1 WORLD MAXといえるトーナメントだ。
出場選手もアンディ・サワーを筆頭に、元ITS’SHOWTIME世界-70kg級王者クリス・ンギンビ、元ルンピニースタジアム認定ウェルター級王者エークプラチャー・ミナヨーティン、日本では『ゲーオ・フェアテックスに勝った男』としても知られるディラン・サルバドールといった豪華な顔ぶれがずらり。S-cup 2008で来日経験のあるエドウィン・キバスや初代Krush-67kg級王座決定トーナメントに出場予定だったローマン・マイロフ(※負傷欠場で来日せず)など日本のキックファンがその名を目にしたこともあるファイターたちも参戦した。
トーナメントは1回戦から波乱が続いた。地元・中国のジャオ・フーカイと対戦したンギンビは、1Rからサウスポーのフーカイが繰り出す強打に苦戦。左ストレート、左ヒザ、左ローを被弾してペースを掴めない。2R以降、ポイントを挽回しようとパンチで前に出るンギンビだったが、フーカイは左ヒザ蹴りで迎撃。巧みにクリンチも駆使してンギンビの反撃を阻止する。ンギンビは初回にポイントを失う形で1回戦敗退となった。
そして優勝候補大本命のサワーもモロッコのムスタファ・ハイダに苦戦。しっかりガードを固めてローを蹴っていくサワーだったが、ハイダはサワーのローに左ストレートを合わせて応戦する。3Rにサワーが右ローを効かせる場面もあったものの、ハイダも終了間際に左ストレートから連打をまとめて譲らない。
本戦では決着がつかずに延長戦へ。延長でもロー主体で攻撃を組み立てるサワーだったが、インローに左ストレートを合わされて尻餅をついてしまう。ダウンにこそならなかたものの、印象が悪いサワーはローの集中砲火で反撃に転じるが一歩及ばず。WAKO-PROのタイトルを持つハイダに敗れる結果となり、サワー、ンギンビという優勝候補2人が1回戦で姿を消した。
1回戦のベストバウトはエークプラチャー×マイロフ。1Rに2度のダウンを奪ったエーククプラチャーが3R序盤まで一方的に攻め続けるも、マイロフが渾身の右フックでダウンを奪い返す。再開後、エークプラチャーがヒザ蹴りの連打で前に出れば、マイロフの逆転を信じて左右のフックを打ち込んでいく。判定はエークプラチャーの勝利となり、3Rフルに打ち合う試合展開でインパクトを残した。
なお日本から出場したNJKFスーパーウェルター級王者TOMOYUKIは中国のジャン・ジャオユーに判定勝利し、2回戦に駒を進めている。なお、同大会ではMMA戦も組まれており、元LFCファイターのヤオ・ホンガンが、モンゴルのジャダンバ・ムンクバイヤーを下している。これだけの大規模なトーナメントを開くクンルンファイト、軽量級キックは英雄伝説、武林風という中国が今や最大のマーケットと化しているといえるだろう。
■Kunlun Fight 7 World MAX 2014 試合結果
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
TOMOYUKI(日本)
Def.
ジャン・ジャオユー(中国)
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
ムスタファ・ハイダ(モロッコ)
Def. ex round
アンディ・サワー(オランダ)
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
アルテム・ポシュポリン(ロシア)
Def.
リー・ジカイ(中国)
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
エークプラチャー・ミナヨーティン(タイ)
Def.
ローマン・マイロフ(ウクライナ)
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
ジャオ・フーカイ(中国)
Def,
クリンス・ンギンビ(コンゴ)
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
ディラン・サルバドール(フランス)
Def.
セイエディサ・アラムダネザム(イラン)
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
デニス・ズーエフ(べラルーシ)
Def.
フェン・シンリー(中国)
<Kunlun Fight WORLD MAX/3分3R延長1R>
ヴィクトー・ナビー(豪州)
Def.
エドウィン・キバス(エストニア)