【ONE79】ONE初戦を迎えるアンディ・サワー「プロフェッショナルとしてONEで戦うことを決めた」
【写真】ONEのロゴの前でも、アンディ・サワーはシュート・サイン (C)MMAPLAET
6日(土・現地時間)にタイはバンコクのインパクト・アリーナで開催されるONE79「Kingdom of Heroes」にミスター・シュートボクシングことアンディ・サワーが出場する。
RIZINでMMAを戦ってきたサワーが、このタイミングでONEを選択した理由は何だったのか。そして今大会ではWECやUFCとMMAで実績を残すアンソニー・ジョクアニとは、キックで戦うことをどう思っているのか。
アジアを舞台に選んだサワーに話を訊いた。
──日本の格闘技ファンはアンディがなぜ、ONEで戦うことにしたのか。そこが知りたいはずです。既にRIZINでは五味隆典選手と戦うという話も出ていました。
「そうだね。ゴミとの試合を望まれている時には、既にONEとの話し合いも始まっていたんだ。そのなかで少しでも早くONEで戦いたいという気持ちになっていた。ハッキリいってしまうと、ONEの条件の方が良かったということになる」
──プロフェッショナルとしての判断だったと。
「僕もここまでキャリアを積んできた。そしてONEは小さな組織ではない。プロフェッショナルとして、ONEとRIZINを比べてONEで戦うことを決めて契約した。そういうことなんだけど、ONEはアジア全域で大会を開いていることも契約をした一つの理由ではあるんだよ。
2002年、19歳の時からシュートボクシングで戦うようになり、僕のキャリアは常に欧州と日本がその舞台だった。最近は中国やアルゼンチンで戦うこともあったけど、バンコク、ジャカルタ、マニラ、シンガポールで戦いたいと思うようになったんだ。僕も35歳になった。ファイターとして、アジア中を見て回りたい、そういう自分の想いに従ったんだ」
──キャリアの終盤に色々な土地で戦いたいと。
「それだけじゃない。ONEを選択した理由のなかにはMMAとキックボクシングの両方で戦えるということもあった。MMAとキック、両方で自分の実力を試し、可能性を探りたい。ケージでもリングでも、10オンスのグローブに4オンスのグローブ。色々な選択肢があり、自分を試すことができる。
こういう環境っていうのは、以前は全く考えられなかったから。そこに良い条件を提示された。なら、これからの2年間はONEで戦おうと思ったんだ」
──ONEでの初戦がMMAでなくリングでキックボクシングになりました。そして相手はMMAファイターのアンソニー・ンジョクアニです。さらにONEのライト級は70.3キロでなく77.1キロです。
「ハイドレーションも始めてだしね。実際、僕はこれまでライト級で戦うときに4、5キロを水抜きで落としていた。ただ、このフォームは良いよ。きっと良いシェイプで戦うことができる。でも、アンソニーは大きいな(笑)。
アレは80キロはあるよ。ハイドレーションも含め、これも自分の力を試す機会だよ。ただね、僕のキャリアや人生を振り返ると簡単なことなんて何一つなかった。RIZINでMMAの2戦目がダロン・クルックシャンクだった。タフな元UFCファイターだよ。何も恐れることはない。ただし、アンソニーと戦うことは凄くシリアスに捉えている」
──ンジョクアニならMMAで見たかったという意見もあります。
「そこだよ。色々なファイターと、色々な手法をもって戦うことができる。それがONEなんだ。そして、僕は彼とキックボクシングでもMMAでも戦うことができる。アンソニーも同じだよ。
ただ、あんなに背の高いファイターと試合をしたことは殆どない。それはディスアドバンテージだけど、僕にもアドバンテージはある。彼はずっとオクタゴンで戦ってきた。リングの戦い方は僕の方が上だ(微笑)」
──コーナーにしっかりと追いつめて戦うと。
「ダメだよ、それを言っちゃ(笑)」
──はハハハ。ところでONEが東京大会を3月に開きます。
「えぇ、そうなの?」
──え、知らなかったのですか。
「今知ったよ。3月? それは僕も戦いたいな。僕が東京で戦わない理由が見つからないよね」
(ONEの広報が)ONEと契約している250人の選手、皆がそう言っているわ(笑)。
──個人的にはケージで戦うアンディが見てみたいです。
「ONEがそう思ってくれることを願っているよ」
──ところでここ2年程はMMAを主戦場にしてきました。そして今回キックを戦うにあたって、練習内容も変わってきたと思います。
「これが簡単じゃなかった。トレーニング内容は変わってくるし、体重も違う。寝技の練習とキックはまるで違っている。平たくいえば、キックの方が疲れる(苦笑)。MMAと比較するとね。ただし、面白いもので長年やってきたからすぐに慣れちゃうんだ」
──三つ子の魂百まで、ですね。まさに。
「それでも週に一度はグラップリングのトレーニングは続けてきたよ」
──やはりアンディのケージでのMMAが見てみたいです(笑)。
「そうだね。だから、ONEが東京でそういう試合を組んでくれることを楽しみしているよ」
──では最後に日本のファンに一言お願いします。
「日本の皆、ハロー。いつも皆の応援に感謝している。5カ月後にはまた皆に会えることを楽しみにしているよ」
■ONE79対戦カード
<WBC世界スーパーフライ級選手権試合/3分12R>
[王者]シーサケット・ソー・ルンヴィサイ(タイ)
[挑戦者]イラン・ディアス(メキシコ)
<キックボクシング世界女子アトム級選手権 (※52.2キロ)/5分3R>
[王者]カイティン・チュアン(台湾)
[挑戦者]スタンプ・フェアテックス(タイ)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
エブ・ティン(ニュージーランド)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
メディー・ザトゥー(フランス)
<キックボクシング・ライト級/3分3R>
アンディ・サワー(オランダ)
アンソニー・ンジョクアニ(米国)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
レアンドロ・イッサ(ブラジル)
ムイン・ガフロフ(タジキスタン)
<キックボクシング・ヘビー級/3分3R>
アラン・ンガラニ(香港)
アンソレー・ムニエ(豪州)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ペットモラコット・ウォー・サンプラバイ(タイ)
アラヴェルディ・ラマザノフ(ロシア)
<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
鈴木隼人(日本)
ロビン・カタラン(フィリピン)
<キック・フライ級/3分3R>
シントンノーイ・ポー・テラクン(タイ)
工藤政英(日本)
<女子ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
リカ・イシゲ(タイ)
ボズヒーナ・アントニヤ(ミャンマー)
<ムエタイ・バンタム級/3分3R>
ペットダム・カイヤンハダオ(タイ)
ケニー・ズィー(豪州)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
フー・チャンシン(中国)
リン・サロス(カンボジア)
<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ドディ・マルディアン(インドネシア)
ラモン・ゴンザレス(フィリピン)