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【OFC18】安藤晃司 「五味選手との練習が凄く良い経験に」

Koji Ando

【写真】あとは試合を待つばかり、安藤は非常に落ち着いてインタビューに対応してくれた(C)MMAPLANET

11日(金・現地時間)に台湾・タイペイのTNUスポーツアリーナで開催されるOFC18「War of Dragons」でブラジルのハファエル・ヌネスと対戦する安藤晃司。昨年4月のジャダンバ・ナラントンガラグを破り、LFCアジア太平洋ライト級王者となったものの、その後、LFCは活動停止。1年3カ月振りの実戦がOFCとなった。

計量を終え、あとは明日の試合に向けて休息を取るだけになった安藤に、OFC出場を決めた理由や経緯、明日の試合について尋ねた。

――前回の試合から1年3カ月、その前も10カ月試合間隔が空いてしまっていましたが、この間にLegend FCが活動停止という事態に陥り、続いてOFCと契約に至りました。

「ロブ・ヒルに勝つまではコンスタントに試合ができていたのが、それ以降は試合間隔が空いてしまっていますね。ジャダンバ・ナラントンガラグ選手に勝ったあと、2カ月後にエイドリアン・パンと防衛戦をするということだったのに、それもまた延び延びになって。12月ぐらいですかね……、LFCが活動停止の知らせ受けました」

――当時、次の舞台はどこになると安藤選手が考えていたのですか。

「契約がPXCに移管されるということだったのですが、そこもなかなか決まらずにいたので、日本で試合を重ねるのも良いだろうってマネージャーからも言われていました。自分もその気もあったのですが、アジアだとOFC、PCだけでなくRFCからも声を懸けてもらえましたけど、まだまだ自分の知名度が足らないのか、日本国内では声を懸けてもらうことがなかったです」

――エェ、そうだったのですか!!

「OFCと契約した直後にDEEPの佐伯さんから誘っていただけたんですが、状況を説明すると『気にしないで。頑張って』と温かい声をかけてもらえました。僕自身は場所を選ばすに戦っていこうと思っていたのですが、日本はなかなか縁がないようです。ただOFCはLFCが活動停止になるだろうって言う頃から、マネージャーに連絡を取ってくれていたんです。条件的にも良い評価をしてくれました」

――OFCと契約した際に、青木真也選手がチャンピオンということは頭にありましたか。

「それはないです。同じレベルに立てていないので、青木選手云々を口にすることもできないですし。青木選手が残してきた実績と、自分のやってきたことは比べものにならないです。もちろん、青木選手と戦いたくないということでもないすし、だからといって戦いたいからOFCと契約したわけでもないです。そこはジャダンバ選手と戦いたいという気持ちが大きくて契約したLFCの時とは違います。OFCには強いライト級の選手がたくさんいるので、まずは明日のハファエル・ヌネス選手に勝つことが大切ですし、青木選手のことを口にできる立場じゃないです」

――ヌネスですが、いわゆるブラジルの未知強です。

「肩固め、ダース、アナコンダでずっと極めて勝ってきていますね。相手のレベルは分からないのですが、10戦10勝でデビュー戦以外は全てフィニッシュしているブラジルのローカルショーのチャンピオンですから、弱いわけがないと思っています。下手をすると、メチャクチャ強いかもしれないです」

――実際に計量で顔を合わせて、どのような印象を持ちましたか。

Ando in weigh-in【写真】しっかりと絞り込んだ安藤。マカオ、マレーシアに続き高温多湿のタイペイ、アジアでの最後の調整はもう慣れたものだ(C)MMAPLANET

「手足が長くて、線は細い感じはしたのですが、握手すると手も大きいですね。ブラジル人ですし、手足は細くてもしっかりと効かせることができたり、組んだ力が強いことも想定しています。ただ、もう相手云々ではなくて、自分の力を出し切ることしか考えていないです。それで負ければしょうがないですし。出し切りたいです」

――この間、安藤選手のなかで伸びた部分はどこだと感じていますか。

「それも正直、分からないです。秀でたところも才能もないので、僕は何でもやらないといけない。そして専門のトレーナーについているわけでもなく、全て自分で考えてやっている環境のなかで、色々サポートしてくれる仲間がいる。そういう人たちとやってきて、全体的にレベルアップしてきたんじゃないかと思っています。どんな局面でも勝負できるようになりたくてやってきました」

――練習環境的にはスパーは東京本部が中心だったのですか。

「それと五味(隆典)さんと少し、練習させてもらっていました。もうオーラというか、緊張感があって、五味さんと練習していると本当に疲れるんです。ピュアレスリングも色々とアドバイスをくれて、追い込んでくれるので、本当にありがたかったです。パワーとか圧力でなく、何て言うんですかねぇ……、凄いモノを持っています。体力やフィジカルで削られるんじゃないんです。でも、どんどん疲れていって。凄く良い経験をさせてもらっています。

あとは美木航さんのところのナチュラル9でも、今回のヌネスのように手足の長い福本洋一選手とも練習してきました。それと慧舟會東京道場ですね。東京道場で常に練習している選手は重いクラスの人が多いのですが、自分も普段は80キロほどあるので。自分のクラスに近い選手だと、出稽古で来てくれるHEARTSの江藤(公洋)君や上迫(博仁)君、ハニートラップのチャンタモ選手、ZSTウェルター級王者の濱岸(正幸)選手とか。凄く良い練習ができています。練習は常に良い感じでできていたので、早く試合がしたかったです」

――LFCで戦ってきた選手もOFCに数多く移ってきました。

「一緒のイベントに出ていた選手たちですし、皆フレンドリーですよ。特に川那子(祐輔)選手とは同じような苦労をしてきたので……、まぁLFC勢で一致団結するってことじゃないですけど、皆で頑張っていきたいです」

――では、何度も仕切り直しという言葉を使ってしまいますが明日の試合、期待しています。

「大切な試合です。試合間隔とかいっても取り戻せないですし、ネガティブなことは忘れて、今やれることをやろうと思います」

■ ONE FC18対戦カード

<フェザー級/5分3R>
ロブ・リシタ(豪州)
エリック・ケリー(フィリピン)

<ライト級/5分3R>
安藤晃司(日本)
ハファエル・ヌネス(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
岡嵜康悦(日本)
ユーサップ・サーデュラエフ(ロシア)

<ライトヘビー級/5分3R>
ジェイク・バトラー(米国)
ムハンマド・アリ(エジプト)

<ヘビー級/5分3R>
ポール・チェン(台湾)
マムード・ハッサン (エジプト)

<ヘビー級/5分3R>
ペリー・ルイス(英国)
アラン・ンガラニ(香港)

<バンタム級/5分3R>
ソン・ミンヤン(台湾)
ニコラス・リー(シンガポール)

<ウェルター級/5分3R>
ジェフ・フアン(台湾)
バラ・シェッティー(インド)

<ライト級/5分3R>
レイナー・キンシオン(マレーシア)
ジエ・チャンチェン(台湾)

<フェザー級/5分3R>
ネイサン・アン(香港)
フロリアン・ギャレル(フランス)

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