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【TUF19】3度目のエドガー×BJ、グト&ドライスデールが初陣

2014.07.05

TUF19 Finale

【写真】フランキー・エドガー×BJ・ペンのコーチ対決に加え、ロバート・ドライスデールやグト・イノセンチなど楽しみなニューカマーが出場する(C)MMAPLANET & GONGKAKUTOGI

6日(日・現地時間)、5日(土・同)のUFC175 「Weidman vs Machida」に引き続き、ネヴァダ州ラスベガスのマンダレイベイ・イベンツセンターでTUF19Finaleが行われる。

あまり盛り上がったとはいえない同シーズン、ライトヘビー級決勝はコーリー・アンダーソン×マン・ヴァン・ビヨレン、ミドル級決勝はエディ・ゴードンとディエゴ・リマが勝ち上がりシックスフィギアの契約金を掛けて戦うこととなった。メインのコーチ対決は、3度目の対戦となるフランク・エドガー×BJ・ペンだ。4年前、2010年4月にエドガーはBJからUFC世界ライト級王座を奪取し、同年8月の再戦で初防衛に成功している。いわば、BJの片思いのような3度目の顔合わせは、エドガー自身は「戦えと言われた相手とは、50回でも戦う」と発言しているが、TUFコーチという条件付きで了承したともいえなくない。

過去2戦、ファイトではなくMMAとしてエドガーがBJを圧倒した。フィニッシュに近づく云々ではなく、エドガーはスピードに乗った動きでパンチを入れ、テイクダウンを奪うという徹底したポイント・アウトでBJを連覇した。そんなエドガーのスタイルをBJはアルティメット・フィットネス・チャレンジと軽んじていたが、今やハイペースで3R、あるいは5Rを動き続けるのは当然のこと。そのなかでKOや一本を狙うが、真のUFCトップファイターだ。4年振りの再戦はフェザー級、BJにとって初めての階級で、ペースの速いファイトに対応できるのかが鍵を握っている。グレイ・メイナード、ベンソン・ヘンダーソンの連戦や、フェザー級王者ジョゼ・アルドに挑戦した試合など、パンチを被弾することが少なくなくなってきたエドガーだけに、体力が続けばBJの一発が試合を決める可能性もある。

対してエドガーは、あの素早い8の字を描くような出入りの激しい動きのなかにローキックを織り交ぜるよう取り組んできた。果たして、進化したエドガー&マーク・ヘンリー・スタイルとは。3度目のBJとの戦いは、ライト級王者時代にはP4Pと呼ばれたこともある32歳の強豪が、新境地を開く一戦となるかもしれない。

決勝進出を逃したシーズン19主演者からの出場はパトリック・ウォルシュとダン・スポーンの2名のみ、シーズンの低調さが伺えるが、その分、UFCではまだ馴染みがない、あるいは初登場で気になるファイターが少なくないのも今大会の特徴だ。2010年のMMAデビューから4年、ロバート・ドライスデールがついにオクタゴンに足を踏み入れる。ドライスデールは2005年にブラジリアン柔術2つの世界大会=ムンジアル&コパドムンド、両大会でヘビー級の頂点に立つと、2007年にはADCCサブミッションレスリグで無差別級優勝を果たす。超一流のグラップラーはエクストリーム・クートゥアーで組技コーチを務めた後に、ベガスに自らのアカデミーを持つと、フォレスト・グリフィンやダン・ハーディ、エドゥアルド・フォラヤンなどを指導してきた。

MMA戦績は6戦6勝、腕十字で3勝、残りの3つの白星は肩固め、ギロチン、RNCと全ての試合で1R一本勝ちを決めている。対戦相手のキース・ベリッシュもまた、5連勝で土のないファイター、UFCらしく優しくないマッチメイクだ。メインカードではグト・イノセンチがようやくUFCデビューを迎えることとなった。父親カルロス譲りの前蹴りが冴え、回転系の跳び技も持つストライカーはWAKOのブラジル王者でありながら、ノーギサブミッションでも活躍。MMAでは6勝2敗、ストライクフォースからすんなりUFCで戦うことになるかと思われたが、アリスター・オーフレイムとのトレーニング中にヒザを壊し、長期療養を余儀なくされた。ついに迎えたUFC初戦、足技が使えるヘビー級として、世界最高峰でどこまでやれるのか、その大切な一歩をグトは踏み出すこととなる。

この他フライ級2連勝中のジェスティン・スコッギンスも要注目のファイターだ。サウスポー、アメリカン空手&キックのベースを持つ選手らしく、独特な左のサイドキックで距離を測り、そこからミドルやハイ、そして伸びる左ストレートにつなげる。テイクダウンや寝技も強く、組み際や離れ際のパンチも鋭いモノを持つ。将来のチャンピオン候補といえるスコッギンスのファイトも見逃すことはできない。

■ TUF 19 Finale対戦カード

<フェザー級/5分5R>
フランク・エドガー(米国/3位)
BJ・ペン(米国)

<TUF19ライトヘビー級決勝/5分3R>
コーリー・アンダーソン(米国)
マン・ヴァン・ビヨレン(米国)

<TUF19ミドル級決勝/5分3R>
エディ・ゴードン(米国)
ディエゴ・リマ(ブラジル)

<ヘビー級/5分3R>
デリック・ルイス(米国)
グト・イノセンチ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
ジャスティン・スコッギンス(米国)
ダスティン・オーティズ(米国/13位)

<ライト級/5分3R>
ケビン・リー(米国)
ジェシー・ロンソン(カナダ)

<バンタム級/5分3R>
ジュマビエク・トルスン(中国)
レアンドロ・イッサ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>
アドリアーノ・マルティンス(ブラジル)
フワン・プイグ(メキシコ)

<ライトヘビー級/5分3R>
パトリック・ウォルシュ(米国)
ダニエル・スポーン(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
サラ・モラス(カナダ)
アレクシス・デュフレーン(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ロバート・ドライスデール(米国)
キース・ベリッシュ(米国)

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