【UFN43】寝技に強い日沖×オリヴェイラだけに立ち技が鍵
【写真】寝技に強い日沖とオリヴェイラだけに、立ち技の攻防が大切になってくる(C)GONGKAKUTOGI
28日(土・現地時間)、ニュージーランドはオークランドのベクター・アリーナでUFC Fight Night43「Te Huna vs Marquardt」が開催される。全10試合、20名の出場選手のなかで8人がニュージーランドと豪州人ファイターという御当地色の強いイベントのメインは、ジェイムス・テフナとネイト・マーコートのミドル級戦だ。
そんなUFC初のニュージーランド大会にご存じのように日本から日沖発が出場する。3月のマカオ大会でアイヴァン・メンジヴァーを下し、連敗を3で止めた日沖はオクタゴン戦績3勝3敗、対するシャーウス・オリヴェイラはライト級時代を合せて5勝4敗1NCというUFC戦績を持つ。フェザー級転向後はキャッチウェイト戦も合せて3勝2敗、ライト級時代に日沖に判定勝ちているダレン・エルキンスから腕十字で一本を取っている。
UFCで挙げた勝利5つ、全てが一本勝ちのオリヴェイラ。敗北した試合でも判定は1度だけで、勝っても負けても結着をつくケースが多い。つまりアグレッシブに攻めるが、ミスも少なくないといえる。一本勝ちの内訳を見ても三角絞め、アナコンダ・チョーク、変則的なレッグロック、RNC、腕十字と全て違う技で仕留めている。どのような態勢からも一本を狙う姿勢が伺える。かといってオリヴェイラが完全な寝技、組技系といえば決してそうではない。特にフェザー級転向後は長いリーチを生かしたジャブや、ヒザ蹴りなど打撃でも強豪相手に渡り合ってきた。
日沖にとってはレスリング+ボクシングという相手でないだけに、まだ戦いやすいという見方も成り立つ。その一方で、UFC出場後は寝技の応酬が見られる試合展開は、以前と比べると格段に少なくなっている。その分、倒れないファイトを体にしみこませてきた日沖だけに、ガードからも一発の怖さを持つオリヴェイラとの試合は、また別角度で警戒する必要がでてくる。UFCで戦うようになり、勝敗に関わらず競り合いが続く日沖だけに、5分×3Rで集中力が途切れることはないだろうが、一瞬の腰の切れで仕掛けてくる腕十字など、要警戒が必要だ。
加えてオリヴェイラはテイクダウン能力も決して低くない。下になると立つという習性がついているとフロントチョーク系の技の餌食になる可能性もある。同様にテイクダウン直後にもギロチンをセットアップされるケースも考えられる。オリヴェイラのサブミッションは、ポジションを取ってからの極めよりも、優位なポジションでない位置からの仕掛けが多いと理解できる。日沖は際の攻防で危機管理を高めなければならない。同様にグラウンドでオリヴェイラのリズムで戦わないためにも、スタンドにおける打撃戦、そこからテイクダウンの仕掛けでリズムを掴むことが重要になる。まずは日沖が目指す戦いは、スタンドでイニシアチブを握ることだ。
■ UFN43 対戦カード
<ミドル級/5分5R>
ジェイムズ・テフナ(豪州/14位※)
ネイト・マーコート(米国)
<ヘビー級/5分3R>
ソア・パラレイ(豪州/14位)
ジャレッド・ロショルト(米国)
<フェザー級/5分3R>
日沖発(日本)
シャーウス・オリヴェイラ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
ロバート・ワイッタカー(豪州)
マイク・ローデス(米国)
<ライト級/5分3R>
ジェイク・マシューズ(豪州)
ダション・ジョンソン(米国)
<フライ級/5分3R>
リッチー・ヴァスリック(豪州)
ロルダン・サンチャン(フィリピン)
<ウェルター級/5分3R>
クリス・インディッチ(豪州)
ビク・グルジック(豪州)
<ウェルター級/5分3R>
ニール・マグニ―(米国)
ホドリゴ・デリマ(ブラジル)
<フェザー級/5分3R>
ダン・フッカー(ニュージーランド)
イアン・エンウィソル(英国)
<ライトヘビー級/5分3R>
ジャン・ヴィランテ(米国)
ショーン・オコネル(米国)
※ライトヘビー級