【UFC94】現代MMA最高の一戦=GSP×BJ、再戦決定
ズッファより、来年度2009年1月31日(土・現地時間)に、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデンアリーナにおいて、『UFC94 ST-PIERRE vs PENN 2』が開催されることが、正式に発表。そのメインイベントでは、UFC世界ウェルター級選手権として、ジョルジュ・サンピエール(以下、GSP)とBJ・ペンが激突する。
【写真】8月の『UFC87』では、ジョン・フィッチを退けたGSPが、ウェルター王座を懸け、BJ・ペンと運命の再戦へ (C) ZUFFA
5月24日に、BJがショーン・シャークを破りUFCライト級王座防衛後、GSPへのチャレンジを公言するようになり、8月9日の『UFC87』で、GSPがジョン・フィッチを下し王座防衛を果たしたことで、両者の対戦は既成事実として捉えられるようになっていた。
両者は、2006年3月の『UFC58 USA vs Canada』で、一度顔を合わせており、その時はUFCカムバック戦となったBJを、GSPが2-1のスプリット判定で破っている。ただし、一進一退の攻防でBJ勝利を支持する声も少なくなかった際どい判定だった。
その後、BJはGSPの代理としてマット・ヒューズの持つ世界ウェルター級王座に挑戦したが、失敗。この敗北後、ライト級転向を果たし、TUFシーズン5のコーチ対戦でジェンス・パルバーを破り、ライト級王座がシャークのステロイド使用により剥奪が決定すると、今年の1月にはジョー・スティーブンソンを下し、同級王座を獲得している。
一方のGSPは、BJに王座挑戦を譲った2ヶ月後の05年11月にヒューズを下し、ウェルター級王座を奪取。しかし、翌06年4月にTUFシーズン4ウィナーのマット・セラの挑戦を受け、ここでTKO負けという誰も予想しえなかった結果で初防衛戦に失敗。ベルトを早くも失ってしまった。
GSPは8月のジョシュ・コスチェック戦で復帰し、12月にはヒューズの挑戦を受ける予定だったセラが負傷したことで、そのヒューズと暫定ウェルター級王座を賭けて戦い、腕十字で完勝。今年の4月に地元モントリオールで、セラと統一戦を行う運びとなった。この王者対決でセラを寄せつけなかったGSPは、1年ぶりに王座を取り戻している。
もとはと言えば、UFCウェルター級王座は、BJが04年1月に初めて巻いたUFCのベルトだったが、その後、無差別級への挑戦を掲げ日本マットへ転出したため、王座を剥奪されたもの。そのベルトを巡る争いは、常に世界最高峰と目されてきた。
BJはシャーク、GSPはフィッチという、共に最強と目されていたチャレンジャーを相手に全く譲ることなく勝利し、実現した最強対決。一流揃いのUFCにあって、その力が頭一つ抜けている両者の対戦は、現代MMA最高レベルの対戦と目されている。