【BFC51】マルコ・ロウロ、乱戦制しビービを破る
<バンタム級トーナメント準々決勝/5分3R>
マルコ・ロウロ(ブラジル)
Def.判定2-1:29-28、29-28、28-29
チェイス・ビービ(米国)
右から左、ワンツーを見せて前に出るビービ。体を振りながら、パンチを見せ組みついたロウロが、まずはテイクダウンを奪う。パスを嫌がり背中をみせたビービの背中に飛び乗るも、前方に振り落されたロウロは腕十字を仕掛け、ビービが巧みに防御する。
先に立ち上がったビービは、続いて立ち上がってきたロウロにギロチンを見せる。首を引抜いたロウロが、飛びつくように腕十字を仕掛けるが、これはすぐに外れて立ち上がる。スタンドの組み合いのなかでビービが、再びギロチンを見せる。懸命に首を抜いたロウロだが、かなりタイトに絞められた。
ガードをとったビービに対し、立ち上がったロウロが踏み込んでパウンドを落とす。足を払ってパスを狙うロウロが、胸を合わせて立ち上がったビービにヒザを突き上げる。首相撲からヒザを見せたロウロと、右フックで突き放すビービ。ロウロの右フックがヒットするが、両者ノンストップで動き続けたつけか、一気に動きが落ちる。
再び首相撲からヒザを見せるロウロを、ビービがフックで振り払う。残り20秒、荒いロウロの左フックを受けたビービが姿勢を乱す。続く右ローで、体をよろめかせたロウロが初回をリードした。
2R、早くもスタミナ勝負の感もある対戦。ロウロがフックから組みついてテイクダウンする。すぐに足を一本引き抜き、ハーフから攻めるロウロに対し、ビービは小手を決めて立ち上がる。ロウロの右ストレート、右ローがヒット。ビービは下がりながら左フックを見せるが、動きはかなりスローになっている。
すると、ここでビービの右がヒットし、ロウロが真っ直ぐ下がる。それでもローを蹴りこみ、前に出るロウロ。右アッパーは空振りするが、常に前に出て戦う。互いに拳を振り回すようなパンチを放つ中、突然ギアを上げたビービがバックに回り込む。
胸を合わせたロウロは、首相撲から外掛けでテイクダウンを奪う。上体を起こしたビービにギロチンを見せ、首を引抜いたところで、ビービの上体をキャンバスに押さえつけ、パンチを落とすロウロ。ここでビービがグラウンド状態にも関わらず、蹴り上げを顔面に見せ、試合が一時中断。ペナルティはなく、注意でとどまった反則後、ロウロがパスからサイドを奪取する。
腰を押し、上体を起こしたビービにギロチン、さらにバックに回り込んだロウロが立ち上がり、激しい攻防が続く2Rも終了した。
最終回、右を伸ばすロウロの左フックで、ビービの体が揺れる。両者、軸が乱れるシーンが多く、疲れが目立つ。ロウロは再三に渡り首相撲からヒザを見せるが、そのたびにフックでビービが振り払う。
距離ができ、左フックをヒットさせたのはロウロ。ビービのテイクダウン狙いを切り、左ストレートに右フックを被せていく。さらに右ストレートをヒットさせたロウロは、右フックで追撃するも、ビービも右を返してくる。
残り2分、荒い打撃戦が続き、ビービはダブルレッグからロウロをケージに押し込む。ヒザを見せるビービだが、ロウロは再び首相撲からヒザを突き上げる。距離ができ、ロウロが右アッパーを打ち込むと、ビービはマウスピースを吐き出した。再開後、打ち合いをやめない両者に、観客から大きな声援が送られる。
残り30秒、ビービが優勢になるが、テイクダウン狙いは空振りに。再び組みついたビービは、最後の展開でテイクダウンを狙ったが、これも達成できずタイムアップに。死力を尽くした消耗戦は、スプリットでロウロが判定勝ちを収めた。