【Road to UFC S05 OR#02】Fight&Life#115より。鈴木崇矢「MMAがガチャる時は、フルコンの距離です」
【写真】MMAの話以外は、インタビュー中ずっとくだらない話をするために真顔を創るのが難しくなっていた鈴木崇矢。笑い始める0.5秒の真顔です (C)MMAPLANET
6月29日(月)から発売中のFighT&Life#115に、5月29日のRoad to UF UFC S05 Opening Round Day2で実施されたフライ級トーナメント準々決勝でオトゴンバートル・ボルドバートルを破った鈴木崇矢のインタビューが掲載されている。
Text by Manabu Takashima
GLADIATORやBreakthrough Combatという日本の大会で圧倒的な強さを見せてきたMGL-1FCフライ級王者オトゴンバートルとの対戦は、事実上の決勝戦という見方もされていた。そのオトゴンバートルとオクタゴンで向き合った瞬間に、鈴木崇矢は勝利を確信したという。
結果、1R4分36秒の完勝劇。今回の勝利とその要因について尋ねたインタビュー内で、オトゴンバートルを攻略した左ボディフックについて尋ねた箇所をピックアップし、ここでお伝えしたい。
近い距離の打撃が良かったと言われても、ピンとこない
――事実上の決勝戦とまで言われたオトコンバートルとの試合で、あそこまで一方的な勝利を収めた。そして、あの接近戦の打撃の強さ。あの距離での打撃の攻防は、これまでの崇矢選手の試合で見たことがなかったので、あそこまでできるのかと。多くの人が驚いたと思います。
「確かに、ああいう距離での試合は初めてでしたね。距離が遠い試合が多かったです。それもオトコンバートルが、打たれても前に出てくる選手だったからです」
――オトゴンバートルが、あの距離で打撃を交換するのを嫌がり、組もうとしたところで左ボディを打ち込んだ。個人的に、あの一発がベストな攻撃に感じました。
「アレ、効いていましたよね」
――間違いないかと。
「オトコンバートルの意識が、あそこにいってなかったですからね」
――あのボディこそ、キルクリフで手にした武器ですか。
「いえ、あれは空手です」
――そうなのですか。ボクシングでなくて?
「日本で髙谷(裕之)さんと調整しているときも、試合前のアップにしても、マカオに行ってから一度も、あの左ボディは出していないんですよ。最後も左ボディでしたけど、試合以外では使っていなくて。意識よりも、先に出た攻撃です」
――では、キルクリフFCでは使っているパンチではあると。
「あれは凄くレスリング力の高い練習仲間に対して、勝手に体が反応している動きなんです。それで言うと、向うでは使っていたことになります。だいたい、あの距離で打ち合うのが日常ですから。だから近い距離の打撃が良かったと言われても、ピンとこないというのが正直なところで。
僕にとっては、あれが日常。UFCで戦うには、被弾してもあの距離で戦い続けられないと。だから日本のMMAの距離が――とか。その考え自体をもう手放しています」
フルコン空手って非合理な強さの積み重ねのなかで、型は理に適っている
――打ち合いになっていないところも凄かったです。ほぼ崇矢選手だけが、当てていた。それにしても三日月蹴り以外にも、あの左ボディが空手の下突きだったとは……。
「空手時代から考えると、何万回と打ってきた突きです。考えるより先に出る。無意識でも体が動くように空手時代に、ずっと稽古をしていました。で、キルクリフでスパーリングをしていると、僕の打撃ではプレッシャーを掛けることができずに、皆が前に出てきます。だからガチャることがいくらでもあって、その時に自然と出ています」
――フルコン空手をやっていて良かったですね。試合のなかで、下突きが頻繁に使われるので。
「それこそMMAがガチャる時は、フルコンの距離です。さっきも言いましたけど、大げさでなく何万回と突いてきました。フルコンの世界で、ボディで倒すって実力差があるか、虚を衝いた技術なんです」
――虚を衝いた技術? フルコン空手で胸を合わせた下突きの打ち合いは、貰う覚悟のタフマン・コンテストだと思ってきました。
「いやいや、そこに虚実はありますよ(苦笑)。全てを曝け出して、ケガをしても構わないぐらいの覚悟で戦うのが極真魂です。だから虚を衝くことができる。それが得意な先輩がいたので、僕は盗ませてもらいました。フルコン空手って非合理な強さの積み重ねのなかで、型は理に適っている。だから合理的でもあって。
型を突き詰めたら、動作は最強になるのかなって。僕は競技としてしか空手ができていなかったので、そこを突き詰めることはできなかったです。だからこそ、今でもMMAを一通りやり切ったら、そこを突き詰めたい。練られた型の本当の意味を知りたい。流派とかでなくて、空手を。絶対にMMAとも繋がっていると思います」
なぜ、日本勢がオトゴンバートルに圧倒されてきたのか。過去、唯一勝てる間合いで戦っていたファイターがいたこと。オトゴンバートル以外の出場選手のことは全くチェックしておらず、次戦の対戦相手となるジョセフ・アルルシネーゼの試合も取材時点で視ていない。それらの理由など、興味深い話が続いた鈴木崇矢インタビューが掲載されているFighT&Life#115は6月29日(月)から発売中です。



















