【BFC39】アルバレス初防衛戦=×カーラン戦は苦戦も…
4月2日(土・現地時間)にコネチカット州アンカスビルのモヒガンサン・アリーナで開かれるベラトールFC39。メインでは、シーズン3で行われる予定が挑戦者の負傷で延期されていたBFC世界ライト級選手権試合が行われ、他にもウェルター級&ライト級の準決勝がそれぞれ1試合ずつ、さらにはTUFファイターの出場と、コンパクトながら、はずれのないBFCらしい対戦カードが揃っている。
【写真】試合スタイルが変わりつつある王者エディ・アルバレスだが、ネームバリューの低いパット・カーランを相手にどのような試合の組み立てを見せるか(C) KEITH MILLS
2009年3月にスタートしたシーズン1ライト級トーナメントを制して、BFC世界ライト級王座に就いたアルバレス。その後、シーズン2でジョシュ・ニアー、シーズン3でロジャー・フエルタとノンタイトル戦で勝利し、今回のカーラン戦が初防衛戦になる。カーランはシーズン2でフエルタ、2シーズン連続で決勝進出を果たしたトビー・イマダを破って優勝。本来はシーズン3中にアルバレスの地元フィラデルフィアで王座挑戦の予定が、負傷で今回まで対戦が延びていたという経緯がある。
「これまでのどの試合よりも、パット・カーラン戦では徹底的に一方的な試合にしたい。パットには含むものはないけど、世界1位にランクされるには、完全勝利を手にしない限り、この試合で満足できる結果はない」と、王者アルバレスは語っている。
【写真】スタンドの距離の取り方、打ち合わずに打ち勝つという年齢に似合わない成熟したスタイルを見せるパット・カーラン(C) KEITH MILLS
一方、挑戦者カーランも「エディ・アルバレスと戦うBFC世界戦をずっと夢見てきた。朝起きて、日中、ベッドに入る時、そして夢のなかまでも。世界を驚かせるよ。エディと真っ向からやりあう。パンチで倒す。エディを倒す自信に満ちている。あとは自分で思ってきたことを実行するだけだよ」と、自信満々のコメントを残している。
カーランは23歳ながら、前蹴りとステップワークを駆使し、相手の距離で戦わせないという試合巧者。カーランの成熟したファイトの餌食になったのが、アグレッシブさが信条のフエルタだった。その突進力は前蹴りで塞がれ、ステップワークでいなされ続けたフエルタは、まんまとカーランの術中にハマり、スタミナをロス。接近戦でも首相撲からヒザの餌食となり、判定負けを喫してしまった。
アルバレスといえば、フエルタ張りのアグレッシブさが、それこそ信条だったが、ベラトールを主戦場に置くようになってから、よりクレバーさが目立ったファイトで勝利している。打ち合ったかと思えば、テイクダウンを奪うスタイルに変わりつつある。
加えて寝技の展開では、かつてのアルバレスのイメージを一新したといっても過言でない完成度の高いグラウンドワークを駆使している。パウンドを交えながら、パスからマウントを奪取。その後は以前のアグレッシブさを彷彿させる暴力的なまでのパウンドを落とすと、絞めでフィニッシュというスタイルを確立ししある。
ヒカルド・アルメイダの下で柔術ベースのグラップリング、UFC世界ライト級王者フランク・エドガーとテイクダウンを含んだスタンドワークに磨きを掛けるアルバレス、その完成度の高さからも、カーラン戦の下馬評はアルバレス有利の声が占められている。
とはいえ、この試合に関して明らかにネームバリューが違うカーランを相手に、力の差を見せつけるためには、一気にスタンドで畳み掛ける可能性もある。そうなれば、カーランのペースに陥るかもしれない。テイクダウンの攻防でも、カーランは巧みなスイッチや立ち力を持っているだけに、スタンドでの距離感と踏み込み、序盤のアルバレスの動きで試合の流れが決まってくるかもしれないBFC世界ライト級選手権試合だ。
■BFC39 メインカード
<BFC世界ライト級選手権試合/5分5R>
[王者]エディ・アルバレス(米国)
[挑戦者]パット・カーラン(米国)
<ウェルター級トーナメント準決勝/5分3R>
リック・ホーン(米国)
ライモン・グッド(米国)
<ライト級トーナメント準決勝/5分3R>
トビー・イマダ(米国)
パトリッキー・フレイレ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
ベン・サウンダース(米国)
マット・リー(米国)