この星の格闘技を追いかける

【LFA220】フライ級&バンタム級が充実も、最注目は米国MMA界の未来モンスター=デルトン・カウフマン

【写真】デルトン・カウフマン。#01フィーダーで。どのようなキャリアを積んでいくのか(C)LFA

25日(土・現地時間)、アリゾナ州フェニックスのアリゾナ・ファイナンシャル・シアターでLFA220「Tanner vs Cyr」が開催される。
Text by Manabu Takashima

メインはフェニックス郊外のスコッツデールに世界中からファイターが集まるFight Ready MMAに属するケイシー・タナーが、マイケル・シアーを迎え撃つ――8勝1敗同士のバンタム級プロスペクト対決だ。

LFAバンタム級戦線といば日本から上久保周哉が参戦中だが、LFAは2試合連続一本勝ち、特に2戦目のエリック・シェルトン戦で得たフィニッシュ勝利を評価し、10月初旬に11月のLFA223で王者ヴィニシウス・ピレス戦を打診していた。

ところが上久保は今後も続く強豪との対戦に備え、9月に長年苦しめられてきた股関節の内視鏡手術に踏み切ったばかりだった。陣営としてはリハビリ期間中でハードスパーリングもできない状況では、5分5R戦える状態を創るのは無理だと判断し、タイトル挑戦を固辞するという苦渋の決断がなされていた。

結果、UFC行きを熱望するピレスは1大会繰り上げたLFA222でLFA初陣のアルテム・ビュラクの挑戦を受けることとなった。10勝2敗のビュラクは、ONEで2勝1敗のカザフスタン人ファイターだ。クォン・ウォンイルには敗れているが、元UFCファイターのレアンドロ・イッサ、次期ONE世界バンタム級タイトルチャレンジャーのエンフォルギル・バートルフーに勝利している。

このタイトル戦線の推移、ご当地大会のメイン出場のターナーも忸怩たる想いでタイトル戦線の推移を眺めていたに違いない。いずれにせよ、ターナーは上久保と共にタイトルコンテンダーのトップリストにあることは間違いない。ピレス×ビュラクの結果を受け、タイトル戦線がどう動くのか。そういう視点からも、今回のターナー×シアーは興味深い。

またコメインでは正規王者エドゥアルド・シャポリン、暫定王者マルコス・テグリが並び立つフライ級戦線にあって、LFA生え抜き7連勝中のクリスチャン・ナティヴィダッドが、エクアドルのExtreme MMA Enterprisesフライ級チャンピオン=
ホスティン・キルカと戦う。

同じくフライ級で10勝1敗、Combate Globalのトップファイターだったエルネスト・イバラ×が、Bellator出場経験もある戦績14戦8敗&35歳のベテラン=カイル・エストラーダとのマッチアップでLFA初陣を戦う。

さらにUFCを3連敗でリリースされたケビン・ナティヴィダッドが、キャリアの再生に動き出すライアン・クースとのバンタム級戦と軽量2階級が充実したメインカードが揃った今大会だが、再注目はプレリミでプロMMAを迎えるデルトン・カウフマンと断言したい。


2007年1月10日生まれ、18歳のカウフマンはフェニックスの東隣メサにあるアンドレ・マラカバ率いるマラカバ柔術で幼少期から柔術を始めIBJJFパン・キッズで4度の優勝を飾るだけでなくSJJIF、Fight to Winとキッズ柔術を席巻してきた。

タイ系なのかThai-Phoonという異名を持つ未来モンスターは、キックやレスリング、MMAの練習を積むようになり、MMAでは2021年と2022年にIMMAFユースで世界の頂点に2度立つ。レスリングでも190ポンドでアリゾナ州王者となり、そのシーズンは52勝無敗を誇ったという。

メインカードでデビュー戦が組まれたもおかしくなったカウフマンのプロ初陣、絶対に見逃せない。


■視聴方法(予定)
10月26 日(日・日本時間)
午前9時30分~LFA FIGHT NETWORK
午前11時00分~UFC FIGHT PASS

■ LFA220主な対戦カード

<バンタム級/5分3R>
ケイシー・タナー(米国)
マイケル・シアー(米国)

<フライ級/5分3R>
クリスチャン・ナティヴィダッド(米国)
ホスティン・キルカ(エクアドル)

<フライ級/5分3R>
カイル・エストラーダ(米国)
エルネスト・イバラ(メキシコ)

<バンタム級/5分3R>
ケビン・ナティヴィダッド(米国)
ライアン・クース(米国)

<フライ級/5分3R>
チャンス・イケイ(米国)
ジョーダン・バックホルダー(米国)

<ミドル級/5分3R>
デルトン・カウフマン(米国)
ケレブ・ジェンセン(米国)

PR
PR

関連記事

Movie