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【RISE194】RISE軽量級・最高峰のほこたて対決(?)、花岡竜が階級を超えて鈴木真彦と対戦

【写真】RISE軽量級屈指の好カード、打ち合う前段階の両者の駆け引きに注目したい(C)RISE/Chiyo Yamamoto

14日(日)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるRISE194のメインイベントで、RISEスーパーフライ級(53キロ)王者・花岡竜と元同バンタム級(55キロ)王者・鈴木真彦がバンタム級のワンマッチで対戦する。
Text by Takumi Nakamura

2025年のRISEのナンバーシリーズ=後楽園大会のメインイベントではスーパーフライ級王者の花岡がバンタム級にチャレンジする形で、同級の元王者にで現ランキング2位の鈴木と対戦する。


花岡は先日のSHOOT BOXINGのS-cupフェザー級トーナメントでも優勝したRISEフェザー級王者・安本晴翔と同門。ヒジありのキックボクシングルールでキャリアをスタートさせ、2022年6月からRISEに参戦し、2024年12月に政所仁に判定勝利してRISEスーパーフライ級のベルトを手にした。2025年に入ってからはモハメド・ミカイリ・ガザリとの国際戦に勝利し、塚本望夢とのMMAグローブマッチにもKO勝利するなど5連勝をマークしている。

塚本戦後のマイクアピールでは、RISE世界スーパーフライ級王者・大﨑一貴への挑戦をアピールしていたが、その大﨑は年末にRISEとクロスプロモーションを発表したRWS(ラジャダムナン・ワールド・シリーズ)に参戦し、ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級(53.52キロ)王座に挑戦することが決定。「(大﨑が)やらないんだったら55キロに挑戦させてほしいと思って、鈴木選手を指名させてもらいました」(花岡)と今回の一戦が決まった。

花岡から指名を受けた鈴木は第7代RISEバンタム級王者としてRISEの55キロ戦線をけん引し、「THE MATCH 2022」ではK-1の同級王者・金子晃大からも勝利を収めた。2023年12月に大﨑孔稀に敗れて王座陥落となり、黒星先行の時期があったものの、2025年に入ってからは6月に戸井田大輝、8月に加藤有吾を下して復調の兆しを見せている。

RISEの軽量級を代表する選手として戦っている花岡と鈴木だが、ファイトスタイルは対照的だ。花岡は前後左右の細かいステップを軸とし、打って離れる・打って動くを繰り返すタイプ。スウェーやダッキングで相手の攻撃を空振りさせ、前に出てくる相手を前足払いで崩すなど、巧みなディフェンスとダメージを与える以外の攻防でペースを取るスキルに長けている。

逆に鈴木はジャブを起点に真っすぐのパンチとローキックで試合を組み立て、近距離の打ち合いに持ち込んでフィニッシュへと向かう。花岡がディフェンスや崩しを駆使してリズムを取るのに対し、鈴木は前進&攻撃力をフルに活かして流れを掴んでいくスタイルだ。

前に出て攻める鈴木、それを捌きながら攻める花岡という展開が予想される試合だが、花岡が階級を上げて試合することがどう影響するか。花岡のようにスピードやステップを駆使するスタイルは階級の違いが影響を受けにくい戦い方ではあるが、あくまで花岡は階級転向ではなく、スーパーフライ級の選手としてバンタム級にチャレンジする形。一階級上の圧力やプレッシャーを受けることで、これまでにはない消耗を感じることになるかもしれない。

花岡がバンタム級でも屈指の攻撃力を誇る鈴木に対して、どれだけ足を止めずに動き続けられるかどうか。階級を超えたスーパーファイトは殴る・蹴るのコンタクト以外の駆け引きや攻防が試合の流れを決める戦いになるだろう。

■放送予定
12月14日(日)
午後5時00分~ABEMA格闘チャンネル

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