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【DWCS S09Ep09】見逃せない!! UFC PIメキシコのルナと、チマエフ輩出オールスターTC所属のヴォログジン

【写真】PIメキシコが送り出すエクアドルの新鋭と、オールスター流が加わったロシア人の激突 (C)Zuffa/UFC

明日7日(火・現地時間)にネヴァダ州エンタープライズのUFC APEXでDWCS S09 Ep09が開催される。今年のコンテンダーシリーズも残り2戦を迎え、今大会を含め11試合&22人のファイターがUFCとの契約を懸けた戦いのコンテンダーとしてオクタゴンに足を踏み入れる。
Text by Manabu Takashima

そんな第9週で注目は、コメインのバンタム級に出場するアドリアン・ルナ・マルティネッティだ。エクアドル人ファイターのルナはメキシコのUWC(Ultimate Warrior Challenge)のバンタム級チャンピオンで、キャリア16勝1敗。4KOと6つの一本勝ちを記録している。


気になるのは彼がメキシコに拠点を置いているという点だ。ルナは2024年2月にオープンしたUFC PIメキシコでトレーニングをしている選手で、このPIメキシコがラテンアメリカの若いファイターの成長に劇的なまでに寄与している。

ヘッドディレクターはサンディエゴのMMAアライアンスで、あのドミニク・クルーズを育てた名伯楽エリック・デル・フィエロで、ドミニクも指導をすることもある。

ヴィンス・モラレス、エドガー・チャイレス、ラファ・ガルシアも汗を流すPIメキシコは、去年のコンテンダーシリーズでメキシコのデヴィッド・マルチネス、アルゼンチンのケヴィン・バジェホをUFCに送り出した。その両者は揃ってオクタゴンで2連勝中、しかも非常に印象に残る勝利を収めている。

さらには女子ストロー級では20歳のフリエタ・マルチネスが才能を認められるも若すぎるという理由で契約が見送られたが、UFC PIで練習を積むことが許された。そんなラテンアメリカの未来を担うファイターを要しているPIメキシコは上海PI以上に既に成果を挙げているといっても過言でない。

そのUFC PIメキシコが送り出すのが、このルナだ。パワフルではないが、スムーズな打撃のコンビネーションはテイクダウンにも通じ、寝技になっても流れるようなポジショニングと極めを持つ。

対するマルク・ヴォログジンは12勝3敗1分のロシア人選手で、現在はUFCミドル級王者カムザット・チマエフや8月のコンテンダーシリーズ第1週でUFC進出を果たし、その週末にUFCデビューを飾ったベイサングル・ススルカエフを輩出したスウェーデンのオールスター・トレーニング・センターに所属している。

オールスターFCが主催する人材育成大会=All Star Fight Nightのバンタム級王者のヴォログジン。12勝のうち6勝がKO勝ちで、4試合が一本勝ちとフィニッシュ率はルナを上回る。

ヴォログジンは打撃、特にテイクダウンがパワフルの一言。組みの圧がテイクダウンに乗り移り、打撃を当ててダメージを与えKOだけでなく、テイクダウンを容易にしていく。

このパワフルな打と倒のヴォログジンに対し、タイミングで技術を回すルナのMMAが通用するのか。流れを止めたヴォログジンがUFC本戦に近づくのか。メキシコとスウェーデンのエリート養成ジムの対戦という意味でも興味深い。また第3試合のフライ級でホーキ・コンセイサオンと対戦するイマノル・ロドリゲスはTUFシーズン33からの仕切り直しのチャレンジとなる。

■視聴方法(予定)
10月8日(水・日本時間)
午前9時~UFC FIGHT PASS

■DWCS S09Ep09対戦カード

<ライト級/5分3R>
ルーカス・カウダス(ブラジル)
マゴメド・ジニュコフ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
アドリアン・ルナ・マルティネッティ(エクアドル)
マルク・ヴォログジン(ロシア)

<フライ級/5分3R>
イマノル・ロドリゲス(スペイン)
ホーキ・コンセイサオン(ブラジル)

<ミドル級/5分3R>
ドノヴァン・ヘドリック(米国)
ルイス・フィリッピ・ジアス(ブラジル)

<ライトヘビー級/5分3R>
ハファエル・ベルジェンチーノ(ブラジル)
ルーク・フェルナンデス(米国)

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