【UFC ESPN71】中村倫也、62秒三日月蹴りでフレッチャーを倒す――これぞオート=無意識下の意識
<バンタム級/5分3R>
中村倫也(日本)
Def.1R1分02秒by TKO
ジェイソン・フレッチャー(英国)
-380でフェイバリットの中村は、まず左ミドルを蹴る。続く左カーフでフレッチャーが姿勢を乱し、引き続き左カーフを蹴る。ワンツーで前に出た中村は、公言した通り左を2発と積極的に動く。フレッチャーのダブルジャブをバックステップかわした直後インローを蹴られた中村だが、次のアクションで左三日月を効かせる。腹をかばい下がったフレッチャーに左の相打ち、倒れたところでパウンドを落とし――再起戦で見事なTKO勝ちを決めた。
「前回の試合でKOを狙いすぎて、しっかりとレスリングが出来なかった。自分のレスリングが如何に優れているか見せたいけど、気にしない(笑)。特に準備した蹴りじゃないけど、腹が空いていたからただ足を振り上げた感じで。年末までにもう一度、こういう試合をしたい。あと2勝したら対戦相手をコールアウトしたいと思うので、次は誰でも構わない」――と中村は恐らく、UFCで戦った日本人選手で一番の英語のマイクで再起戦を締めた。
解説のドミニク・クルーズに「この手の勝利はタイミングが全て。本当にパーフェクトのタイミングだった」と言わしめた「ただ振り上げた」蹴りによるKO勝利、まさにオート=無意識下の意識で中村は勝利した。