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【LFA211】狙いはコンテンダー後半戦?! ビアが女子バンタム級王座決定戦。ヌクータは元王者デイヴィスと

2025.06.20

【写真】なかなかの身長差だ。懐に入っても、首相撲&ヒザ蹴りがある。ビアはそこをどう切り崩すことができるか(C)LFA

20日(金・現地時間)、ニューヨーク州サラマンカのセネカ・アレゲニー・リゾート&カジノでLFA211「Mesquita vs Dinwoodie」が開催され、イベント名にあるようにメインでビア・メスキータ×シエラ・ディンウッディの女子バンタム級王座決定戦が行われる。
text by Manabu Takashima

2023年6月にジャケリン・カバウカンチがUFCと契約して返上して以来、空位だった女子バンタム級のベルトの新たな主が決まる。


前戦では蹴り上げで反則勝ちという痛い前進を果たし、ビアは、MMA4戦目で#01フィーダーショーの頂点に挑む。ムンジアル黒帯の頂点に7度、ADCCも制しているグラップリング界の女王とベルトを賭けて戦うシエラ・ディンウッディのレコードも同じく4勝0敗だ。

カナダ人のディンウッディだが、ニューヨーク州と隣接しているオンタリオ州ハミルトン在住で、今大会はホームといえる。180センチの長身、ビアとの身長差は17センチ。打撃ベースのディンウッディはリーチや上背の差を柔術女王にアドバンテージとして使えるか。残念ながら、ディンウッディの打撃の完成度はビアの柔術ほど高くはない。

ただし、クリンチや首相撲の展開はディンウッディに勝機を与える可能性を持つ。ボディへのヒザは、ビアの足を止めるのに十分に効果があるだろう。ビアとしては、これまで実戦のなかでMMAの攻防を試してきた面もあるが、ベルトが掛った試合では一気の柔術勝負を仕掛け仕留め切る方が賢明だろう。

コメインのフライ級では2月に続き、プミー・ヌクータがLFA二戦目を迎える。前回は計量失敗ながらエイドリアン・ガルシアから鋭い打撃と、パワフルなレスリングを武器に3Rをドミネイトして勝利しているヌクータ。3月には8人制ワンデーTのグラップリングマッチを制し、Warrior Cage Grapplingのチャンピオンにも輝いている。

対するコディ・デイヴィスは元LFAフライ級チャンピオンで10勝2敗と戦績を誇る。今回がLFAで9戦目(※6勝2敗)のデイヴィスは判定勝ちできる戦いのなかで、フィニッシュを5度してきた万能ファイターだが、フィジカルで上を行くヌクータを相手にインサイドワークが勝負の鍵を握るような戦いに持ち込めるか。そこがキーとなろう。

コメイン前にはアブダビプロ優勝経験のある女子柔術家、ジジ・カヌートが出場する。LFA女子ストロー級王座取り失敗から、UFC Fight Pass Invitationalで勝利し世界最高峰進出をアピールしたジジは、昨年10月にMMAでも再起戦をパウンドアウトでTKO勝ち。今回は4勝2敗のメキシカン=フロル・ヘルナンデスと相対する。

メキシコのトップフィーダーショー、Budo Sento Championshipで勝利を重ねるもInvicta FCで連敗を喫したヘルナンデスを相手に、しっかりと一本が取りたいジジ。ビア、ディンウッディ、ヌクータ、デイヴィス、そしてジジとこのタイミングでの試合は、8月から始まるコンテンダーシリーズを睨んでいることは間違いない。

カード決定の話もチラホラと伝わってくるUFC直下の登竜門イベントは、後半の出場枠は空きがある。9月以降、3カ月後の勝負に向け、実績を伴うアピールをするためのファイトが展開されるだろう。

■視聴方法(予定)
6月21日(土・日本時間)
午前10時00分~UFC FIGHT PASS

■ LFA211メイン対戦カード

<LFA女子バンタム級王座決定戦/5分5R>
ビア・メスキータ(ブラジル)
シエラ・ディンウッディ(カナダ)

<フライ級/5分3R>
プミー・ヌクータ(米国)
コディ・デイヴィス(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ジジ・カヌート(ブラジル)
フロル・ヘルナンデス(メキシコ)

<ライト級/5分3R>
ジャコビー・ジョーンズ(米国)
ショクホル・チェルチャエフ(ロシア)

<ライト級/5分3R>
アダム・リヴィングストン(米国)
ウーゴ・オヤルスン(チリ)

<バンタム級/5分3R>
ルーカス・サイバート(米国)
グスタボ・クルーゲウ(ブラジル)

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