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【Pancrase353】サッカーからMMAへ。リベイロと対戦する眞藤源太「俺、ベルト似合いますかね?」

【写真】撮影用オリジナルポーズのひとつ(C)TAKUMI NAKAMURA

27日(日)に東京都立川市の立川ステージガーデンで開催されるPancrase353にて、眞藤源太がラファエル・リベイロと対戦する。
Text by Takumi Nakamura

3大タイトルマッチを筆頭に、内藤由良×ゴイチ・ヤマウチなど注目のカードが並んだ立川大会。フライ級の国際戦としてランキング8位の眞藤がボンサイ柔術のリベイロに挑む。

身体能力を生かしたハードアタックが持ち味の激闘派で、アグレッシブという言葉がぴったりの眞藤。昨年はスプリット判定の試合を勝ち切る力も身につけ、ランキング1位の濱田巧と接戦を演じたリベイロと戦うチャンスが巡ってきた。

サッカー少年時代はスピード溢れるサイドアタッカーとして活躍し、記者会見ではカメラマンの数だけオリジナルのポーズを用意して「人前に出て何かやるのが好き」と公言する眞藤。リング内外でフライ級戦線を盛り上げる男のメディア初インタビューをお届けする。


──MMAPLANET初登場の眞藤源太選手です。眞藤選手はブラジルの血が入っているそうですね。

「そうなんですよ。父方のおばあちゃんがブラジル人で、日本とブラジルのクォーターですね。ただブラジルには一回も行ったことがないし、ポルトガル語も全くしゃべれないです(笑)」

――ブラジルの血が入っているから……ではないと思いますが(笑)、もともと眞藤選手はサッカーをやっていたんですよね。

「はい。小学1年生から高校3年生までサッカーをやっていました。中学まではプロを目指して頑張っていて、高校にもサッカー推薦で入ったのですが、やっぱりサッカーは競技人口がめちゃくちゃ多いし、ちょっとプロになるのは無理だなと思うようになって。それでサッカーは高校で区切りをつけました」

――サッカー時代のポジションはどこだったのですか。

「左サイドかトップ下ですね。足が速かったので、左サイドの時はカットイン! ドン! みたいな」

――ポジション的には三苫薫選手と同じですよね。

「そうです! レベルは全然違いますけど、あんな感じです(笑)」

――身体能力が高いタイプだったのですか。

「運動神経も良かったし、身体能力には自信がありましたね。スポーツ全般なんでもいけたので」

――そんなサッカー少年の眞藤選手が格闘技の道に進んだ理由は何だったのですか。

「もともと格闘技を見るのが好きで、小学校の時にちょっとだけ近所にあった道場で柔道をかじったこともあったんですよ。で、高校時代に一緒に遊んでいる友達の中にキックボクサーの鈴木力也がいて、2人とも金がなくてやることがないから、体育館を借りてミット打ちとかをやっていたんです。そうしたらそれがめちゃくちゃ楽しくて、『サッカーを辞めたら格闘技をやろう』と思うようになりました」

──KINGCRAFTに入ったのは高校卒業後ですか。

「そうですね。高校を卒業して少し工場で働いていた時期があったんですけど、21歳の時にKINGCRAFTに入りました。本格的に格闘技をやり始めたら『マジで面白いじゃん!』と思ってどんどんのめり込んで。最初は『ちょっと強くなれればいいかな』くらいに思っていたのが、アマチュアの試合に出て勝つうちに練習より試合が楽しくなって、プロもカッコいいなと思って、プロになろうと思いました」

──眞藤選手は2022年5月にプロデビューして、ここまでの戦績は7勝2敗。自分のキャリアを振り返っていかがですか。

「いやあ……いらない負けを2回もしちまったなって感じですね(苦笑)。自分は打撃も寝技も自信があるんですけど、負けた2試合(※2024年3月の大塚智貴戦、2023年8月の山﨑聖哉戦)はどちらも寝技のフル漬け系の選手に負けたんですよ。テイクダウンされても下からいけると思って寝技をやろうと思ったら、予想以上に相手の漬ける力が強くて。今思うとあの試合は立ちに行く選択をしないといけない試合でしたね。だからあの2人にはいつかやり返したいです」

──その一方、昨年の上田将年戦浜本キャット雄大戦はいずれもスプリット判定での勝利でした。悔しい敗戦を経験して、勝ち切る力がついてきたという感覚はありますか。

「めちゃくちゃありましたね。結構自分はスピード系で足を使うんで、後半になると動きが落ちるところがあったんです。そこが多少は改善されてきたと思うし、ヒジ打ちとか今まで出していなかった技を出せたのもよかったです。自分はKINGCRAFT以外にもK-Clannとか栃木の他のジムの選手とも練習していて、その成果もちょっとずつ出ていると思います」

──今回対戦するラファエル・リベイロにはどんな印象を持っていますか。

「怖い柔術家っすね。寝技のレベルは高いと思うので、どこからでも極めを狙ってくると思います。ただそこはさっき話した敗戦の反省点を生かしつつ、最後は打撃で仕留めたいです」

──次戦を含めて今後のプランや目標はありますか。

「自分は今までベルトのこととか一つも考えたことがなかったんですけど、リベイロはフライ級1位の選手(濱田巧)といい感じで戦っていたんで『コイツを1RでKOしたら次の挑戦者は俺じゃねえの?』と思ったんです。だから今年はベルトを狙っていきたいですね」

──自分もタイトル戦線に絡んでいけるチャンスが来た、と。

「はい。最初は他の選手とオファーがあったんですけど、色々理由をつけて決まらなかったんですよ。それで『なんだ、コイツ!』と思っていたら、もっといい相手=リベイロ戦のオファーが来たんで、逆にめちゃくちゃテンション上がりましたね。次の試合でいい勝ち方をして、マジで今年はベルトを狙いたいです。記者会見で生のベルトを見たんですけど、パンクラスのベルトってめちゃくちゃカッコいいじゃないですか。あのベルトは巻きたいっすね!」

──眞藤選手は目立つことをやるのが好きなのですね。

「めっちゃ好きです! 子供の頃は頭が悪かったから生徒会に入れなかったですけど、生徒会のヤツらがステージの上で話したりしているのを見ると『俺にもステージでしゃべらせろ!』と思っていましたし(笑)、人前で何かやることが大好きなんですよ。だからプロのファイターは俺にとって天職だと思います」

――今大会はタイトルマッチや国際戦も組まれていますが「眞藤の試合が一番面白かった」や「眞藤の試合をまた見に行きたい」と思わせたいですか。

「めっちゃ思わせたいですね。そういう意味では対戦相手だけじゃなくて、他の試合や選手にも負たくないし、ファイトボーナスも欲しいです。ちなみに俺、ベルト似合いますかね? なんか変じゃないですか?」

──きっと実際にベルトを獲ったら似合うようになってくると思います。

「確かに、確かに。パンクラスのチャンピオンはみんなカッコいい感じですけど、一人くらい俺みたいなチャンピオンがいてもいいですよね!」

──はい(笑)。これからも眞藤選手らしさを出していってください!

「ありがとうございます!」

■Pancrase353視聴方法(予定)
午後13時00分~ U-NEXT

■Pancrase353対戦カード

<ウェルター級/5分3R>
内藤由良(日本)
ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)

<ライト級KOPC/5分5R
[王者] 雑賀ヤン坊達也(日本)
[挑戦者] 天弥(日本)

<バンタム級KOPC/5分5R>
[王者] 透暉鷹(日本)
[挑戦者] カリベク・アルジクル ウルル(キルギス)

<ウェルター級KOP決定戦/5分5R>
押忍マン(日本)
佐藤生虎(日本)

<ライト級/5分3R>
松岡嵩志(日本)
オタベク・トキロフ(ウズベキスタン)

<ウェルター級/5分3R>
ガブリエル・レーベン(フランス)
武者孝大郎(日本)

<ストロー級/5分3R>
リトル(日本)
船田電池(日本)

<フライ級/5分3R>
大塚智貴(日本)
浜本キャット雄大(日本)

<フライ級/5分3R>
眞藤源太(日本)
ラファエル・リベイロ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
山口怜臣(日本)
平岡将英(日本)

<バンタム級/5分3R>
荒田大輝(日本)
ギレルメ・ナカガワ(ブラジル)

<バンタム級/5分3R>
小原統哉(日本)
神部篤坊(日本)

<フライ級/5分3R>
赤﨑清志朗(日本)
中村大信(日本)

<フェザー級/5分3R>
松岡拓(日本)
関翔渚(日本)

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