【Gladiator030】16歳9カ月のルキヤと神田T800!!! 小森真誉と岩倉優輝はラカイ&シャンダスと国際戦
【写真】このマッチメイク、吉と出るか。凶と出るか (C)MMAPLANET
27日(火)、4月6日(日)に大阪府豊中市176BOXで開催されるGLADIATOR030でルキヤ✕神田T800周一、小森真誉✕ナルエル・ガンドルフィ、岩倉優輝✕ダギースレン・チャグナードルジの3試合が組まれることが発表されている。
Text Manabu Takashima
同リリースで「銀河が衝突し巨大なパワーで新たな宇宙空間を創造するスターバーストのごとく、GLADIATORのこれからをリードすることが期待されています」という紹介がなされていたルキヤは、2008年7月生まれの16歳のファイターだ。アマチュア・グラジエイターやプロ興行内のアママッチで結果を残し、昨年5月に15歳10カ月でプロデビュー。以降は4試合連続で初回フィニッシュ、1試合平均タイムは70秒という快進撃を見せている。
とはいえUFCやLFAなども注視している対戦相手の戦績という面に目をやると、デビュー戦と2戦目はともに相手も初戦で3戦目と4戦目の相手の合計戦績は7勝10敗となる。この数字に基づくと、5戦目での神田戦は大きなチャレンジといえよう。
キャリア17勝14敗1分け、パンクラス、グラジ、最近では闘裸男を中心とした修斗で戦ってきたベテランは、ルキヤが過去に戦った選手たちとは段違いの実力&経験値がある。ルキヤの瞬発力、弾けんばかりの躍動感はどれだけの可能性を秘めているのかも現時点で不明で、神田を超えていく力がある可能性もある。
神田としてはテムーレン・アルギルマーにバンタム級のベルトを明け渡して以来、1年10カ月振りのグラジ参戦。修斗では野瀬翔平にこそ一本負けを喫したが、テムーレン戦後は2勝1敗と勝ち越している。よくこのオファーを承諾したという見方もできる神田のグラジ再登場だ。
その新チャンプ小森は本格的にライト級に転向し、今大会ではノンタイトル戦でナルエル・ガンドルフィと対戦する。
ガンドルフィはアルゼンチン人ファイターだが、所属はフィリピンのチーム・ラカイ。
海外MMAサイトの戦績では16勝4敗となっているが、フィリピンに移ってから2戦目以降の結果が反映なされていない。ガンドルフィは2022年12月から去年の11月までに5試合をフィリピンで戦い、4勝1NC。うち2勝がRNCと三角絞めによる一本勝ちとなっている。もともとは下の階級で戦ってきた選手だが、この5戦はライト級で結果を残している。ガンドルフィが戦てきた相手の力は測りようがなく、全く未知のファイターに小森がどのような戦いを見せるのか興味深い。
もう一つのライト級国際戦は、前回大会のグラジ初陣を勝利している岩倉優輝がダギースレン・チャグナードルジと戦う。
岩倉はその前戦で、グラジ・フェザー級戦線で揉まれたチハヤフル・ヅッキーニョスを勝負所のテイクダウン奪取で破っている。
今回の対戦相手もグラジ・フェザー級を中軸だったダギースレンが、ライト級転向を果たしての初戦となる。2023年9月にタイトル戦で計量失敗するなど、減量苦が付きまとっていたダギースレンがライト級でどのようなファイトを見せるのか。新チャンピオンの誕生とともに、新たな顔触れによるグラジ・ライト級の戦いが始まる。
なおダギースレンは1月のフェザー級王座決定戦で敗れた直後に、ONE FFからショートノーティスのオファーがあったが、師ジャダンバ・ナラントンガラグはしっかりと敗北を見つめ、階級アップでグラジ継続参戦という路を弟子に示したとのこと。
そのダギースレンに勝って2度目のグラジ・フェザー級王座戴冠となったパン・ジェヒョクはRoad to UFC出場を目指すと同時に日本国内(及び韓国大会)ではRIZIN出場を視野に入れているという。
ダギースレンと同様にGladiatorやBreakthrough Combatを盛り上げてきたモンゴル勢のオトゴンバートル・ホルドバートルとシンバートル・バットエルデの両者もRoad to UFCを念頭にキャリアアップを考えており、UFCの判断を待って日本国内での活動方針を決める方向だ。
2年前にアジアのフィーダーショーを目指すと宣言したGladiatorからは、ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルとチェ・ドンフンというUFCファイターが生まれた。この両者に加えパン・ジェヒョク、オトゴンバートル、シンバートルというグラジを盛り上げたモンゴル&韓国のファイターたちの動向も気になる。一方で、この2年で日本勢は彼らに勝てなかった。河名マストを除けば、アジア勢に跳ね返された形になっている。そんな事実を見つめ直し、Gladiatorはこれから如何に日本人選手を強化できるのか。ルキヤの抜擢は、そんなグラジの新しい方向性を意図してのものなのか。他の対戦カードの発表も待ちたい。
なお同リリースに寄せられた各出場選手のコメントは以下の通りだ。
ルキヤ
「メインカードに選んでいただき光栄です。相手は強敵ですが、しっかりフィニッシュしてGLADIATORのバンタム級はルキヤと証明します!」
神田T800周一
「GLADIATORに育ててもらった恩があるので、期待の若者と戦えと言われたら戦います。だけどまだその時じゃない。遅れてきた全盛期をお見せします」
小森真誉
「GLADIATORライト級王者の小森真誉です。すぐに試合を組んで下さり、対戦相手も海外から呼んで下さりありがとうございます。ライト級王者として防衛して行く為にも身体をしっかり作り直し練習しています。チャンピオンとして盛り上がる試合をしたいと思っています。宜しくお願い致します」
ナウエル・ガンドルフィ
「日本を訪れ、試合ができる。僕の一つの夢だった。その夢が現実になることに凄くワクワクしている。日本の格闘家が優れていることは承知しているけど、僕らチームラカイはいつもハードトレーニングに明け暮れている。絶対に天空の街に勝利を持ち帰る」
岩倉優輝
「今回GLADIATORに参戦させてもらい2戦目となります。強い外国人選手と試合ができることに感謝しています。ダギースレン選手は力強さと精神力が強い印象です。しかし自分の試合までの準備と努力を信じ、冷静さを保ちながら戦い抜きます。まずは目の前のこの一戦に全力で集中して勝利を掴みに行きます」
ダギースレン・チャグナードルジ
「対戦の機会をいただき、光栄に思います。対戦相手はグラップリングとスタンドの攻防に長けており、打撃にも力強さを感じます。この試合では己の限界に挑戦し、持てる力を全て出し切る覚悟です。もちろん、対戦相手の分析に基づき、綿密な戦略を練り、万全の準備を整えて臨みます」