【LFA202】2月21日、上久保周哉のLFA初戦が決定。相手は10勝、8フィニッシュのタジキスタン人ファイター
【写真】痺れるファイトライフを送っている(C)MMAPLANET
29日(水・現地時間)、LFAが2月21日(金)にニューヨーク州サラマンカのセネカ・ナイアガラ・リゾート&カジノで開催されるLFA202「Nkuta vs Garcia」のコメインイベントで、上久保周哉がバクトヴァル・ユニソフと対戦することを発表している。
Text Manabu Takashima
昨年9月に松嶋こよみと共にLFAとの契約が明らかとなった上久保。本来は2カ月ほどでビザの取得が見込まれていたが、順調にことは運ばずLFAデビューも遅れが生じている状態だった。米国のマネージメント関係者によると、「大統領選があり、政権が交代するとビザ関連は影響を受けることが多い」という見方もされていた。
いずれにせよ、ようやく決定したUFCを目指す最後の挑戦。その第一歩となる相手は10勝0敗の米国在住タジキスタン人ファイターとなった。
ユニソフは1998年10月生まれの26歳で、プロMMAデビューは2020年7月。2023年4月までロシアのMMAシリーズという大会で9試合、BRAVE CFで1度戦い通算10連勝というレコードを残している。
以来、今回のLFAデビュー戦=上久保戦がユニソフにとって1年10か月ぶりのファイトとなる。とはいえユニソフの状況は非常に限られており、もともとはサンクトペテルスブルクにあるジムに所属していたが、現在はウズベキスタン人UFCファイターのヌルスルタン・ルジボエフら中央アジア勢が集まるフィラデルフィアのマルケスMMAに属している模様だ。
10勝のうち5つのKO勝ちと3つの一本勝ち、過去の試合をみるとフリースタイルレスリングがベースで、そのテイクダウンとコントロールの間に爆発力のあるヒザやダーティーボクシングを織り交ぜる。加えて、チャンスがあれば一気にサブミッションを極めにかかる。厄介なのはトップやスクランブルでの首への仕掛けだけでなく、ボトムになった時の技も試合で使いこなせている点だ。
加えて強烈無比なパウンドとポジショニングの融合……上久保としては、この組みの展開のなかでダメージのある打撃を受けたくはない。とはいえ一発のパワーでは遅れをとっても、組み+打撃のコントロール術こそ、彼がUFCを目指すうえで他に遅れを取ってはいられない長所だ。タフなファイトになることは間違いないが、タフでないファイトがLFAで待っているわけもない。そのことは百も承知の上久保は、二言なくこのオファーを受けた。
上久保の永久寝技地獄は、ユニソフだけでなく自身にも当てはまる。タフファイト絶対という気持ちでMMAを戦い、UFCを目指してきた上久保だけに──ユニソフ戦こそ、自らの戦いを貫いて勝つしかない。
また同大会のメインでは一度はUAEWで藤田大和戦が流れたプミー・ヌクータがエイドリアン・ガルシアと対戦する。南アフリカ人の母と共に米国に移り住み、セラ・ロンゴMMAに所属しているヌクータ。アルジャメイン・ステーリングがUFCバンタム級王者だった時のメイン・スパーリングパートナーで、プロ3戦目でCFFCフライ級王座を獲得している。
グラップリングマッチにも頻繁に出場しているヌクータは、将来的に日本人UFCフライ級ファイターの対戦相手になることも十分に考えられるので、上久保と同じ日戦う今回の試合からチェックしておいて損はない注目ファイターだ。