【ONE FF92】念願のアニッサ戦も、絶妙の攻防一体キックの前に顔面を打ち抜けず。KANAは0-3で敗れる
【写真】巧さと強さの融合=アニッサ・メクセンにKANAが跳ね返された(C)ONE
<キック・女子アトム級/3分3R>
アニッサ・メクセン(フランス)
Def.3-0
KANA(日本)
左ハイをかわされ、右ローを蹴ったメクセン。ステップインでパンチを伸ばすが、KANAがカウンターを打ち込む。カーフを蹴り、前に出るKANAに対し、メクセンが細かいパンチを繰り出す。左リードフックを入れたKANAは、頭を振って近い距離の打ち合いに持ち込む。アッパーから回ってパンチのKANA、メクセンもワンツーを当ててインファイトに応じている。KANAはジャブを受けてもワンツーで前に出る。メクセンはパンチを纏めて、引かない。インローで姿勢を乱したメクセンだったが、すぐにしっかりと構えて攻撃を受けることはなかった。KANAのスピニングバックフィストも有効だとはならず。当てて間合いを外す、メクセンの巧さが終盤は光った。
2R、スイッチスタンスのKANAに対し、左フックをヒットさせたメクセン。前蹴りも入り、KANAは前に出るとメクセンの首相撲にブレイクが入る。KANAは近い距離でのパンチがやや粗くなってきたか。ジャブにボディへのコンビを繰り出したKANAが、ローを入れる。ただし、拳の攻撃はメクセンが上手。右オーバーハンドから左、ボディをまとめたKANAだが、メクセンは効いた感じはまるでない。勢いでは負けていないKANAだが、精度とインパクトはメクセンだった。
最終回、ワンツーの右を被弾したKANAが前に出るが、ここもメクセンがカウンターを当てる。ショートのワンツーを打って離れたメクセン。追いかけたKANAはボディのコンビを続ける。KANAは左インローを蹴ったが、ワンツーの右を打たれる。さらに左リードフックを入れて足を使ったかと思うと、メクセンは距離を詰めてパンチを纏める。続いて前に出るKANAの腹に、メクセンがヒザを突き刺す。パンチからミドルを受けても、コンビでKANAが前に出る──が、メクセンが攻撃を纏める。2R&3RとKANAは接近戦で打ち勝てず、最後のスピニングバックフィストも効果はなくタイムアップへ。
自らのパンチが当たる距離が遠近ともにあり。パンチ後にKANAの間合いにいないメクセンが、3-0で判定勝ちを収めた。意中のメクセンに完敗といっても過言でないKANAだったが、試合後はハグをし笑顔で何やら言葉を交わしていた。