【Pancrase347】前蹴りで距離をつくり、ケージ際を首相撲で凌いだソルト。藤野を判定で下しQOP初防衛
【写真】両者、目が腫れ上がるほどのタフファイト。ソルトが自身のプランを貫いた(C)MMAPLANET
<ストロー級QOP選手権試合/5分5R>
ソルト(日本)
Def.3-0:50-45.49-46.48-47.
藤野恵実(日本)
ソルトが左右へのステップから距離を詰める。右に回る藤野に左ミドル、左ローを見せるソルト。藤野も左右の手を前に出して、距離を詰めさせない。藤野が左を突きながら一気に距離を詰めたが、これはソルトがバックステップでかわした。再び右に回る藤野に対し、ソルトが右ストレートからサウスポーへのスイッチも見せる。藤野はワンツー。ソルトの右ストレートが藤野の顔面を捉える。左を突きながらプレスをかけるソルト。右ミドルには右ストレートを合わされた。
徐々にケージに詰められた藤野が、右を振って前に出る。しかしソルトがプレスをかけて右前蹴り、左ミドルを当てる。藤野も右を返すが、ソルトが右サイドキックで藤野の左ヒザを狙う。ワンツーから距離を詰める藤野に対し、ソルトは接近戦で右フックを当てた。ラウンド終了間際、藤野の右ストレートがクリーンヒットした。初回はジャッジ3者ともソルトの10-9としている。
2R開始前、藤野の左目が大きく腫れており、ドクターチェックが入る。ラウンドが始まると、ソルトが左右のステップから前蹴りを連打する。右ストレートから組みついた藤野は、そのままケージに押し込んだ。左腕を差し上げ、頭をおっつけた藤野が右を上下に散らす。ソルトは藤野の右手首を抑えたが、それを振り払った藤野がパンチで削る。ソルトは右オーバーフックからケージづたいに下がるも、藤野が逃さない。左腕をソルトの股下に通し、右腕で腹を押す藤野。しかしここで距離をつくったソルトが、下がる藤野にパンチで襲いかかる。
ケージ中央で左ハイを見せたあと、右スピニングバックキックを突き刺したソルト。藤野はボディロックで組みついてドライブした。ソルトが切り返しかけたものの、右オーバーフックで耐えた藤野が、離れるソルトに右ストレートを効かせた。ソルトの左ジャブに対し、藤野がインから右ストレートを突き刺す。ソルトの右スピニングバックキックを受けながら、藤野がパンチを打ち返した。ジャッジは1者が藤野、2者がソルトの10-9につけた。
3R、ソルトの右目も大きく腫れあがっている。ソルトが左ミドルハイ、左ミドルと蹴りと散らす。藤野距離を詰めるが、ソルトが左右に回りながら下がる。しかしソルトが真っ直ぐ下がったのを見逃さず、藤野がケージに押し込んだ。切り返したソルトに押し込まれた藤野だが、左腕を首に回していく。ボディロックで引き込ませないソルト。ここは首を抜いたソルトが離れた。ステップから左ジャブを突くソルトは、右前蹴りで藤野の左ヒザを狙う。
セコンドの指示通り左に回る藤野は、一瞬ステップを変えて右を当ててからケージに押し込む。ダブルアンダーフックで差し返したソルトが藤野をケージに押し込んだ。またもギロチンを狙う藤野。左腕を回せなかったが、切り返して右腕を差し上げた。左腕も差し込んだ藤野がボディロックで組む。ケージ際の差し合いから両者が離れたところで、ラウンド終了のホーンが鳴った。このラウンドはジャッジ1者が10-9でソルト、ジャッジ2者は藤野の10-9とした。
4R、ソルトが前に飛び出した。左インローを放つソルトに、藤野がプレスを掛けて左フックを当てた。藤野が距離を詰めると、ソルトがバックステップで距離をつくる。左ジャブ、左右前蹴りで回るソルトだが、蹴り足をキャッチされた。藤野はシングルレッグでソルトをケージに押し込む。ハイクロッチに切り替えた藤野は、切ったソルトが首相撲からヒザ蹴りをボディに突き刺した。離れた藤野が左を突くも、ソルトが左右へのステップからローを蹴る。左ジャブを突くソルトを追う藤野。強引に捕まえてケージに押し込んだ。
ソルトは藤野を突き放してパンチを浴びせる。左ジャブで体勢を整えるソルト。左ジャブと前蹴り、さらに左右のテンカオを合わせる。藤野は距離を詰め切れない。右スピニングバックフィストを当てたソルトに、藤野が組みつきケージに押し込んでいったが差し返されてしまう。右腕を差し上げたソルトは、首相撲でヒザを打ち込み、離れた藤野にパンチと前蹴りを突き刺した。ジャッジ3者がソルトの10-9とつけ、藤野にとっては厳しい状況に。
最終回、ソルトは左ハイと右前蹴りを顔面に集めてから、ボディに蹴りを打ち込む。右ストレートから組んだ藤野。ケージに押し込まれたソルトが左腕を差し上げ、ボディロックで切り返した。またも藤野が左腕でギロチンを狙う。ハーフネルソンに切り替えた藤野に対し、ソルトがケージを掴んでしまう。注意を受けながらバックに回られたソルト。藤野は左足を掛けるも、凌がれてしまった。
離れたソルトが、ステップから蹴りで距離をつくる。ソルトの右前蹴りをキャッチした藤野が、シングルレッグからドライブした。ケージ際の差し合いはソルト優位か。ヒザを顔面、ボディに突き刺していく。離れた両者、ソルトがアウトボクシングへ。左ジャブ、右前蹴りで藤野の前進をかわすソルトが、自身の距離で試合終了のホーンを聞いた。
裁定は1名のジャッジがフルマークをつけるユナニマス判定で、ソルトがベルトの初防衛に成功した。ソルトは「ベルトをまだまだ手放したくないので、これからも練習します」と挨拶した。