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【Gladiator027】目標はRIZIN──も、竹中大地「今は竹本選手に勝つことだけに意識を集中させています」

【写真】理路整然としている。そこが竹中のMMAにも通じている (C)SHOJIRO KAMEIKE

7日(日)に大阪府豊中市の176BOXで開催されるGladiator027で、竹中大地が同バンタム級王者の竹本啓哉に挑む。
Text by Shojiro Kameike

ONEとの契約を終え、2023年に国内復帰を果たした竹中。7月に古巣の修斗で藤井伸樹を下すと、続いて12月にはグラジエイターでテムーレン・アギルマーに勝利した。その後RIZIN出場の噂もあった竹中が、ここで再びグラジのケージに足を踏み入れる理由とは?


――昨年12月にテムーレンを下して以来、7カ月振りの試合を迎えます。もともとRIZIN出場を掲げていましたが、この期間はRIZINと交渉していたのでしょうか。

「まず3月のRIZIN神戸大会の出場を目指して、オファーを待っている状態でした。実際、間に人を介して、RIZINに対してアクションを起こしていました。2人ぐらい対戦相手も上がったのですが、結局は決まらなかったです」

――現在、竹中選手が最も希望するのはRIZIN出場なのですね。

「今の自分が一番見ている先はRIZINです。それは決して思いつきではなく――今、国内のバンタム級はRIZINに選手が集まっていますし、自分がパフォーマンスを出せる間にRIZINで勝負させてほしいと思っています」

――そこで今回、どのような経緯でグラジに出場することになったのですか。

「まずRIZINも3月の神戸大会は試合が決まりませんでした。そのあと6月と7月も難しく、もし組まれるとしても秋ごろじゃないか、と……。自分としては、そこまで試合間隔を空けたくないので、7月には試合をしたいと思っていたんです。ちょうどその時にグラジエイターから『7月大会に出てほしい』というオファーがあり、こちらもお願いしました。

正直言って、本当にRIZINで試合が組まれるのであれば、それまで待ってもいいという気持ちでした。でも『秋ごろじゃないか』というのも、確実な話ではなくて。待った結果、もし秋にも試合が組まれなかったら、どんどん試合間隔が空いてしまいますからね。やっぱり僕もファイターなので、とにかく試合をしないと。いろいろ考えた結果、『7月に試合せななぁ』と思ったんです。それでグラジから『出てほしい』と言われたのは嬉しかったですね」

――昨年9月、グラジのケージに入り参戦発表を行いました。あの時点でグラジに継続参戦することは考えていましたか。

「半々、ですね。12月にグラジで戦い、RIZINに出られたら――と。2024年の動きは、12月の試合次第やと思っていました」

――今回対戦する竹本選手は竹中選手の参戦が決まり、続いて上久保周哉選手もグラジに出る話を耳にした時、仕事を辞めたことをご存じですか。

「えっ!? どういうことですか」

――「この2人がグラジに来るなら、もっと格闘技に集中しないといけない」と思ったそうです。

「僕のテムーレン戦を観て、そう思ったということですか?」

――いえ、参戦発表で竹中選手が入場してきた瞬間に、そう思ったとインタビューで話していました。

「すみません、そのインタビューを読んでいなくて……。でもそれは本当に嬉しいです。竹本選手が僕のことを、そんなに評価してくれているなんて」

――「2024年の動きは、12月の試合次第やと思っていた」ということですが、では12月のテムーレン戦の内容については、どう考えていますか。

「結果はフィニッシュでしたけど、テムーレンのポテンシャルをケージの中で感じた試合でした。テムーレンは攻撃の一つひとつに力があると感じましたね。僕としては内容的にもっと圧倒したかったです。見ている人も一瞬『竹中、大丈夫か?』と思ったでしょうし。自分としては、本当はもっと圧倒できたなと思います」

――昨年7月の藤井戦も、予想以上に竹中選手が苦戦しているような場面もありました。藤井戦とテムーレン戦は、何かまだギアが上がっていないような……。

「あぁ、それはあります。特に藤井戦は試合自体が、だいぶ久々で。しかも藤井選手が相手というのも急に決まったので、仕上がりという面では不安定な部分もありました。この2戦を経て、今はだいぶ良い感じになってきていますね。試合感覚はバッチリ取り戻せています」

――藤井戦とテムーレン戦を経て、何か新しく取り組んでいることはありますか。

「新しいことというか、竹本戦が決まってからはチアゴ・ハタダさんとマンツーマンで柔術の練習をさせてもらっています。チアゴさんは堺市でアルティメット柔術というジムを開いている方で、メチャクチャ強いんですよ」

――それはギの練習をしているということですか。

「グラップリングですね。チアゴさんもMMAをやりたいということで、MMAグローブを着けたスパーリングもやっています」

――改めて柔術家とグラップリングの練習をして気づいたことはありますか。

「気づいたこと……、難しいですね。でもMMAでしっかりやってきたおかげで、寝技専門の人と寝技の練習をしていても対応できる部分がある。もちろん自分がやられることもあるけど、自信になることも多くて。

細かいことは言えないけど、練習の中ではできることも増えています。それと精度が高まっていますね。足の位置、クラッチの位置とか自分の中で技術が整理されていて、今が一番良い状態なんですよ。ずっとMMAグラップリングの練習をしてきて、竹本選手との試合が決まってから寝技の部分を改めて確認しているような感じです」

――それだけ竹本選手の印象=グラップリングということになりますか。

「グラップリングも強いけど、打撃の距離のコントロールも巧いですよね。それとテムーレン戦を見ると、ガッツある試合ができる選手で。あの試合は僕も会場で観ていて『あの展開で最後まで諦めず、攻め切った!』と思いました」

――竹本選手はテムーレンとギリギリの勝負を展開して判定勝ち。対して竹中選手はテムーレンをフィニッシュしているという点は、次の試合に向けて自信になりますか。

「どうですかね? 僕と竹本選手ではタイプも違うので――MMAを長くやっていたら、そこは関係ないって分かると思いますよ」

――やはりそうなのですね。竹本選手も今回の試合に向けたインタビューで、「格闘技で三段論法は通用しない」と言っていました。

「まさに、僕もそう思います」

――今回は竹本選手が持つベルトに竹中選手が挑む形となります。グラジのベルトを巻くことに対する意識はいかがですか。

「グラジに限らず、今は特にベルトは意識していないです。最初に今回のオファーを頂いた時も、ベルトが賭かっているかどうかも気にしていなくて。タイトルマッチであろうと、そうでなかろうと、竹本選手とは戦う。強い選手に勝てば、ベルトは後から付いてくるものだと考えています。

今は自分の中に『ベルトのために試合をする』という気持ちはないです。やっぱりファイターであるかぎり、強い相手や条件のほうが重要で。RIZINを目指す中で、グラジを軸に戦いたいと思っています。テムーレン戦も良い条件のオファーを貰いましたし、これからはRIZINとグラジで良いキャリアを積んでいけるんちゃうかな、と思っています」

――竹中選手としてはここで竹本選手に勝ち、年内にはRIZINに出場するのがベストなスケジュールでしょうか。

「いえ、竹本選手との試合が決まってからは、今後のことは考えていないようにしています。自分の中で『今後のことは喋りたくない』と言い聞かせているんですよ。今はただ7月7日、竹本選手に勝つことだけに意識を集中させています」

■視聴方法(予定)
7月7日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■GLADIATOR027対戦カード

<Gladiatorバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 竹本啓哉(日本)
[挑戦者] 竹中大地(日本)

<Gladiatorフェザー級挑戦者決定T準々決勝/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
中川晧貴(日本)

<Gladiatorフェザー級王座決定T準々決勝/5分3R>
ダギースレン・チャグナードルジ(モンゴル)
アドニス・セビジェーノ(フィリピン)

<Gladiatorフェザー級挑戦者決定Tリザーブ戦/5分3R>
ハンセン玲雄(日本)
パク・サンヒョン(韓国)

<Gladiatorフェザー級挑戦者決定Tリザーブ戦/5分3R>
水野翔(日本)
田口翔太(日本)

<フライ級/5分3R>
オトゴンバートル・ボルドバートル(モンゴル)
和田教良(日本)

<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
土本暉弘(日本)

<81キロ契約/5分2R>
森井翼(日本)
織田ジュラシック(日本)

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
澤田政輝(日本)

<バンタム級/5分2R>
上田祐起(日本)
福井竜郎(日本)

<フライ級/5分2R>
しゅんすけ(日本)
カーヴィ(日本)

<フェザー級/5分2R>
野口蒼太(日本)
鶴屋健人(日本)

<バンタム級/5分2R>
ルキヤ(日本)
上野滉太(日本)

<ライト級/5分2R>
磯嶋祥蔵(日本)
友實竜也(日本)

<フライ級/5分1R>
藤原浩太(日本)
小早川大地(日本)

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