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【Road to UFC2024Ep03】「先にコントロールすること」──ユ・スヨン強し、野瀬翔平に組み勝つ

<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
ユ・スヨン(韓国)
Def.3-0:30-27.30-27.29-28
野瀬翔平(日本)

左ハイから組んだ野瀬がバックに回る。腰に乗せて投げてきたユ・スヨンに対し、野瀬はバックへ。前方に落とされると、逆にバックを譲り両足をフックされた野瀬が後方から殴られる。腹ばいにされた野瀬は立ち上がって、前方に落としに掛かる。着地したユ・スヨンは、野瀬の前転にもついていき再び両足をフックする。ユ・スヨンはボディトライアングルから殴り、絞めの機会を伺う。手首を掴んで、後方にエルボーを入れる野瀬だが胸を合わせることができない。

ついに腰をずらし胸を合わせた野瀬だったが、ユ・スヨンはスイープからスクランブルに持ちこみ、上を取り直す。ハーフで抑えられバギーチョークを狙った野瀬は、フルガードに戻し時間に。初回はユ・スヨンのラウンドとなった。

2R、右ローの野瀬。スピニングバックキックは届かず、ユ・スヨンがテイクダウンへ。ギロチンの野瀬は、ケージキックから前転でクラッチが甘くなり頭を抜かれる。結果、下になった野瀬はニーシールドを畳まれ、パスの圧を受ける。逆側に回りパス狙いのユ・スヨン、野瀬もバックを許さずバタフライガードも──スクランブルで背中を譲る。初回と同じように前転──グランビーロールもバックを許した野瀬は、再びボディトライアングルに捕えられる。

それでもスランブルに持ち込んだ野瀬は、シングルを潰されても足を取り、オモプラッタに取られる。さらにトーホールド狙いの野瀬だがニアサブミッションには至らなかった。

最終回、前に出てローの野瀬が組んでケージにユ・スヨンを押し込む。逆転に一本──トップ奪取からポジションを取っての極めが欲しい野瀬だが、時間を使ってしまう。さらにヒザ蹴りが急所に入り、試合が中断されスタンドで再開となる。

スピニングバックフィストを空振りし、右オーバーハンドも届かなかった野瀬だが、ダブルレッグでリフトしてテイクダウンを奪う。すぐに立ち上がったユ・スヨンが右を2発当てる。再びダブルレッグの野瀬は、スピニングバックフィスト、そして右を見せて執拗にダブルレッグへ。キムラで防ぐユ・スヨンが離れる。残り2分、野瀬はシングルを切られて左腕を差されると、小外刈りで倒されてしまう。

ハーフのユ・スヨン、潜りを潰された野瀬はフルガードからオープンで仕掛けの機会を創ろうとする。ユ・スヨンはしっかりと上体を固め、ここもハーフでバギーチョークを野瀬が狙う。最後は立ち上がったユ・スヨンは、時間とともに野瀬の健闘を称えた。

3-0の判定勝ちとなったユ・スヨンは「100パーセント、自分のグラップリングを信じていました。野瀬選手は強いので、コントロールを先にすること。それが作戦でした」と試合を振り返り、野瀬は3度目の正直とならなかった。


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