【UFN237】蹴りを散らして、正確なボクシングでセジューベルがタフなプラドを封じ込める
<ライト級/5分3R>
ダニエル・セジューベル(メキシコ)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
フランシスコ・プラド(アルゼンチン)
右ローをカットして、左ハイを蹴ったセジューベル。しっかりと足への蹴りはチェック、かわすセジューベルは左の高い位置への蹴りを多用する。プラドも右ハイを蹴り、左フックから右オーバーハンドへ。セジューベルは前蹴りと関節蹴りで突き放そうとする。構わずフックで前に出るプラドが、左ボディショットを決める。ここからクリンチの展開はすぐに離れ、プラドは構え、頭を位置を変えつつステップインすると近距離でパンチ、組んでもエルボーを繰り出して離れる。
セジューベルはミドルを入れたが、プラドの圧は強くパンチからカーフを受ける。ロングのワンツーを振るい、右ミドルを決めたプラドはセジューベルの首相撲も潰してケージに押し込む。押し返して離れたセジューベルがジャブを入れ、ワンツーをかわす。最後にセジューベルの蹴りとプラドの右オーバーハンドが交錯した。
2R、左ハイのセジューベル。プラドは左ボディフックを入れる。右を当てたセジューベルは、パンチを纏めヒザ蹴りから左ミドルを決める。セジューベルの距離で踏込みがなくステイしてしまったプラドは、目尻をカットして流血するなかヒザ蹴りを受けて動き落ちる。セジューベルは冷静に首相撲から今度はヒザをボディに突き刺す。さらに顔面にもヒザを突き上げたセジューベルはジャブを伸ばし、左ミドルハイへ。プラドは完全に動きが落ち、肩で息をするように。セジューベルは再びパンチを纏めると、プラドのパンチに距離を取って左アッパーを打ち込む。
カーフの距離から踏み込めずにパンチを振るうプラドは、頭を振ってもパンチを被弾する場面が増える。セジューベルは右ストレートを打ち抜き、踏み込みには左ジャブを当てる。さらに右前蹴りでアゴを狙ったセジューベルが、プラドを圧倒した5分となった。
最終回、ドクターチェックを受けたプラドは試合続行を認められる。セジューベルはジャブ、前蹴りから左ハイを狙う。踏み込んだことでヒットする箇所がずれたプラドは、右目にジャブを集中されている。そこに射抜くだけの精度を誇るセジューベルのボクシング力は、レンジのコントロールに生きプラドの攻撃をほぼ受けない。
ジャブだけでなくリードフック、アッパーと正確な左の攻撃を続けるセジューベルが、スイッチして左ミドル、首相撲&ヒザと攻勢のまま試合は残り2分を切る。プラドも懸命に拳を振るうが、ほぼ空を切る。必死に左を伸ばしたプラドが、左ミドル。直後に右ストレートをヒットさせたセジューベルが、右ハイで頭部を狙う。セジューベルは左ミドルを決めると、最後の5秒は足を止めてプラドと拳を交換した。
ジャッジの裁定は3-0でセジューベルに。「ビバ・メヒコ!! 世界中の皆に見てくれてありがとうと伝えたい。プラドは凄くタフだったけど、ジャブで試合を組み立てた。初回はミドルキックとジャブを多用して、彼のパワーを無くそうと思ったんだ。それなのに3Rになっても、凄い風切り音がするパンチだった」と勝者は話した。