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【Special】K-MMA、2023年・秋。Gladiator024 出場──イ・スンチョル「若松選手の試合を全てチェック」

【写真】脳梗塞がなければK-MMA界の至宝になっていたこと間違いない──あのイ・ユンジュンに似たルックスのイ・スンチョルだ(C)MMAPLANET

日本と韓国、MMAにおいても永遠のライバルである両国。Road FCを頂点とするK-MMAは規模的には日本のRIZINのようなビッグステージを持たない。対してUFCファイターの評価は引退したコリアンゾンビに代表されるように、韓国勢の方が高い。9月のDEEP vs BLACK COMBATで後者が日本の老舗を圧倒した。日韓関係に少し変化が見られるようにもなった10月最終週に訪韓、K-MMAの今を歩いた。
Text by Manabu Takashima

特集「K-MMA、2023年・秋」。第四弾は明日9日(土)に豊中市の176BOXで開催されるGladiator024で澤田政輝と対戦するイ・スンチョルの声をお届けしたい。

キャリア5勝1敗、早熟化の進むK-MMA界では彼のような戦績で国内大会のタイトルに絡むファイターが増えている。そのなかでイ・スンチョルはグラジエイターで戦うことを選択。その先にはONEという目標を持っていた。


──3日前にプサンで行われた(※取材は10月30日に行われた)BIFCにおけるルネ・カタラン戦。ONE世界ストロー級タイトルコンテンダーに71秒で圧勝しました。

「ベテランで尊敬していた選手なので、凄く緊張していました。間合いが良く、自分の打撃がハマり勝つことができました。あの試合前に勝てば日本で試合ができるかもっていう話を聞いていたので、そんな経験が今までになく意識をしていたことは事実です。でもカタランはベテランの選手なので、集中しないといけないと思って戦いました。とにかく、金曜日の試合に勝たないと何も始まらないので、ケガをしようが関係ないという気持ちで思い切り戦いました、」

──屋外の試合で、かなり寒かったです。そこは問題でなかったですか。

「ずっとウォーミングアップをしていたので、試合の時は寒さは感じていなかったです。でも実は今、風邪気味であの寒さが影響しているんじゃないかと思っています(笑)」

──イ・スンチョル選手にとって日本で戦うことは、どのような意味があるのでしょうか。

「フライ級は日本が強いです。試合だけでなく、練習をしに日本に行きたいと思っていました。日本で試合ができることはとても光栄で、日本流の戦い方を学びたいです」

──日本流の戦い方というのは?

「フライ級の日本人選手はグラップリングが強いです。力づくでなく、テクニカルでスピードがあります。そこは自分も修得したいところなんです。自分はONEで活躍している若松佑弥選手の戦い方が好きで、彼のスタイルを研究していました。若松選手の試合を全てチェックして、打撃での出入り、そこからレスリングへの切り替え方が素晴らしくて。若松選手のそんなところを参考にしています」

──そんなイ・スンチョル選手は、なぜMMAを始めようと思ったのですか。

「本格的にMMAを始めたのは、兵役を終えた4年前でした。学生時代にキックをしていた経験もあり、軍隊にいるころに本格的にMMAファイターになろうと思うようになりました。兵役後、プロになろうと調べてDKジムに入門したんです」

──もともとDKジムのあるウィジョンブ市の生まれなのですか。

「テグ近郊の街に住んでいたのですが、兵役のときにウィジョンブの近くに配属され、その近くでジムを探していました。その時にキックを習っていたジムから、DKジムを教えてもらい練習することにしたんです」

──韓国のMMA界は今もフライ級は層が薄いです。フライ級でMMAファイターを目指した時、どこに目標を置いていたのでしょうか。

「自分の場合はどれだけ食事の量を増やしても、体重は60キロまでしか増えなくて。だからフライ級以外に選択肢がなかったです。韓国のフライ級は選手の数が少なく、試合の機会もその分少ないのは承知の上でプロを目指しました。そのことで、MMAファイターになることを諦めたくなかったので」

──現状、韓国国内にもいくつもプロモーションが共存していますが、国内で戦うことと日本で戦うことの違いをどのように捉えていますか。

「日本の格闘技文化は、選手を尊敬する文化なので実力的にも韓国より上だと思っています。今回に限らず、日本で試合をすることは自分の成長に繋がります。経験もつめるので」

──グラジエイターはフィーダーショーであることを明言しています。そのグラジで戦うことで、どこを目指していますか。

「プロMMAファイターなら、誰もがUFCが最終目標だと思います。ただし、今の自分にとって現実的な目標はONEのストロー級で戦うことです。その後、どうなるか分からないですがONEもメジャーの団体で、ONEの選手もUFCの選手に劣っていないと思います」

──そのためにはグラジエイターで結果を残すことがマストだと思います。

「選手は誰でもベルトが欲しいです。それが自分の好きな選手が多い日本の団体のベルトならなおさらです。グラジエイターのベルトが欲しいです」

──その一歩を示す試合で、どのようなファイトを見せたいと思っていますか。

「自分がプロを目指した時から、戦った相手が『2度とコイツとは戦いたくなく』と思うような圧倒的な試合をしようと思ってきました。体力的にも技術的にも──勝敗以上に相手が戦意を失う試合がしたいです。

技術的に? そうですね、これまで打撃戦が多かったですが、本来はグラップリングに力を入れてきたのでグラップリングのせめぎ合いができれば嬉しいです」


■視聴方法(予定)
12月9日(土)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル

■ Gladiator024対戦カード

<フライ級/5分2R>
古賀珠楠(日本)
宮川日向(日本)

<フェザー級/5分2R>
袖裂雄貴(日本)
福山佳祐(日本)

<フェザー級/5分2R>
水野翔(日本)
今村滉(日本)

<GLADIATORライト級次期挑戦者決定戦/5分3R>
田中有(日本)
グスタボ・ウーリッツァー(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>
チハヤフル・ズッキーニョス(日本)
河名マスト(日本)

<バンタム級/5分3R>
竹中大地(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)

<バンタム級/5分3R>
上久保周哉(日本)
ペン・ジョウン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
中川皓貴(日本)
バットオチル・バットサイハン(モンゴル)

<フライ級/5分3R>
久保健太(日本)
チェ・ドンフン(韓国)

<フェザー級/5分3R>
じゅん(日本)
高橋孝徳(日本)

<フライ級/5分2R>
澤田政輝(日本)
イ・スンチョル(韓国)

<フライ級/5分2R>
和田教良(日本)
シン・ジェヒョク(韓国)

<バンタム級/5分2R>
南友之輔(日本)
健太エスペランサ(日本)

<バンタム級/5分2R>
吉田開威(日本)
フェルナンド(ブラジル)

<ライト級/5分2R>
八木敬志(日本)
スモーキー(日本)

<フェザー級/5分2R>
田口翔太(日本)
木村柊也(日本)

<アマ・フライ級/3分2R>
伊藤琥太郎(日本)
辻本涼太(日本)

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