【UFN286】復帰戦から3カ月――ケヴィン・ボルハス戦直前の鶴屋怜「バックを取れば、絶対に勝てる」
【写真】上海入りしてからも余裕の鶴屋。既に計量を終え、125ポンドでパス。「デカい」ボルハスは126ポンドだった(C)THE BLACKBELT JAPAN
29日(土・現地時間)、中国は上海の浦東発展銀行上海東方体育中心(プートン・ファジャン・インハン・シャンハイ・ドンファン・タイユィ・ジョンシン)で開催されるUFN286「Nurmagomedov vs Song」で、鶴屋怜がケヴィン・ボルハスと対戦する。
Text by Manabu Takashima
昨年3月に現世界フライ級王者ジョシュア・ヴァンに初黒星を喫し、その後は負傷もあり1年3カ月のブランクを経験。5月のマカオ大会でルイス・グーロォをRNCで切って落とし、1年11カ月振りの勝利を手にした。
そんな鶴屋の対戦相手は、現在ランク11位ながらオクタゴン戦績2勝4敗と負け越している。3カ月で2勝目を目指す鶴屋は、「バックを取れば、絶対に勝てる」と断言した。
――怜選手、今日現地入りだったそうですね(※取材は25日に行われた)。
「ハイ、さっき着いてチェックインとかしていました。上海は2回目ですけど、米国の移動と比べると、3時間ぐらいのフライトで全然体の疲れはないです。体の疲れでいえば楽と言えば楽です。時差という部分では、本当に楽です」
――このところ、怜選手が素人をシバいている動画が拡散していて。どういうことだと思っていたら、安保瑠輝選手の格闘家発掘プロフェクト=SAMURAI SOUL内のことだったのですね。しかも素人ではなくて。
「そうなんですよ。本気で格闘家として成功を収めたいという人が集まって、合宿をするというモノで。僕としては格闘技として、しっかりとしたことをやっていくのであれば出させてもらおうと思って」
――ジョリー選手や安保選手とグラップリングスパーをしている動画も拝見させてもらいました。リスペクトを持ってやっている感があり、知名度のある2人と絡むことで怜選手の知名度が上がれば、それに越したことがないという感覚で見ていました。
「まぁ話題にはなりました。あの動画を見て、僕の試合に興味を持ってくれた人もいるだろうし。ただ、あのスパーの時はマスだよっていう説明がされているのに、ぶん殴ってきたから。あの前にも、安保選手にもやってくるのもいて。それをやってくるんだったら、やってやろうかじゃないですけど、ちょっとお仕置きしちゃいました……」
――全然、状況が分かっていなかったのですが、その合宿参加者の人は、相手が怜選手だと思って仕掛けてきたのですか。
「なんか4戦4勝とかの子で、勢いがあって撮影もあるので力んでしまったんじゃないですかね」
――あの打撃がUFCで見られる日が来ることを願っています(笑)。
「アハハハ、いや、今回お見せできるかもしれないですよ」
――5月に1年3カ月振りの試合で、しっかりと再起できました。ジョシュア・ヴァン戦の敗北後、欠場などもあった期間と比較して、一つ取り返してからの3カ月の準備期間は気持ちも違っていましたか。
「1年以上、試合がないと自分のなかで『俺は格闘技をやっているのか?』、『何をやっているんだろう?』っていう気持ちになって、とにかく試合がしたかったですね。
だから前の試合で勝てたことで、ホッとした部分はありました。同時にあれだけ長いブランクがあったので、感覚として早い。そんな風にも、感じてもいましたね。デビューしてから国内では3年間で9試合、1年で3試合戦ってきていたのが、UFCで間隔が空くことが増えて。なんか自分の感覚が以前と違ってしまっていたかと思います。
でも、これぐらいの試合間隔で年に3試合は戦わないと置いていかれてしまうという気持ちもあるので。ここもしっかりと勝って、次は12月とかっていうペースで試合をこなしていきたいですね」
――この負傷が多かったですが、まぁケガをしていても試合前に話せることではないと承知はしたうえで、今の調子は?
「今回、マジでケガをしていないですっ!! あとはしっかりと体重だけ調整できれば、いけると思っています」
――対戦相手のケヴィン・ボルハスですが、もちろんUFCファイターだから弱いわけがない。と同時にUFC戦績は2勝4敗で、ランキングが11位。なんだか不思議な感じです。
「METAになって、急にランキングが上がるケースとかあるじゃないですか。ジョシュア・ヴァンの時もランカーとの対戦で、そこを負けてしまったので、ここはしっかりと勝ってランキング入りをしたいです」
――でもMETAランキングで不思議ですよね、前回の試合でアンドレ・リマに勝ったのは素晴らしいですが、計量ミスをした。リミットを守らなくて手にした勝利が、ランキングの変動に影響するとは思ってもいなかったです。
「さっき本人を見たんですけど、ちょっとデカいですね。でも、体重オーバーしてランカーになれるなら、体重オーバーした方が有利じゃないかってなりますよね。ボーナスはもらえないにしても……正直に言って、僕はボーナスよりランキングの方が大切ですしね」
――実は対戦が決まった頃、お父さんとどこかで会った時に「なんで、あの選手ランカーなんですかね?」と訝しげにしていましたね(笑)。自分はランク外でも強い選手がいるなかで、ボルハスに勝ってランキングは良い流れかと思いました。戦績を抜きにして、どのようなファイターだと捉えていますか。
「シンプルに打撃が好きなんだと思います。ボディを打って、コンビネーションも使う。それも足を使って回りながら、カウンターを待っている。だから被弾する可能性もあるので、慎重に戦う必要があると思います。
特にファーストコンタクトは気をつけないといけないです。そういうところだけは、気をつけたいですね。でも寝技という寝技をやっていなくて。イマノル・ロドリゲス戦で見せたぐらいですかね。ジョシュア・ヴァンとの試合ではテイクダウンをされていて。テイクダウン防御も、そんなに上手くは思えないです。正直バックを取っちゃえば、極めることができますね。だから、そこまでをどう戦うのか」
――だからこそ、いかに組むのかが大切になると。
「ハイ、組みもほとんどしていないんですよ。やっぱり打撃が下がりながら、相手が出てくることをカウンター狙いで。サウスポーと戦う時は、左ボディをよく使っています。それとストレートが、打ちおろし系で。ボディとストレートを経過する必要があります」
――そこを食らわずに、組み伏せると。
「まぁ、そういう感じですね。でも試合になると、すぐに組めることもありますし。同時に組んだ後も、バック狙いに対する反応も過去の試合からでは分からない。それでも、攻撃にバリエーションがないので、戦いづらい相手ではないです。型にハマったというか、綺麗なボクシングをしてくるので」
――足を使って、見る展開が多いと焦れてこないですか。
「そこはないです。じゃあ、カウンターにカウンターのテイクダウンを合わせれば良いですし。前回の試合でリマに勝ったから、その印象が強くなっていますけど、UFCで4敗している選手なので。グラウンドになったら、話にならないと思います。本当にチョークには自信があります」
――今大会、メインカードのアレックス・ペレス×スムダーチーとビラル・ハサンの初陣、ニルソン・ロハス戦。そしてプレリミ・メインでアンドレ・リマ×ナムスライ・バットバヤルと怜選手の上で、品評会かというぐらいにフライ級のカードが並んでいます。
「まぁ、出世争いという部分でも負けていられないですよね。こんなのたまたまじゃないだろうし、わざと並べていますよ(笑)。でも、こないだ負けたリマが俺の後だし。なんだコレって。まぁ面白いッスね。
前回の試合で勢いに乗れたので、この勢いを落とさないようボルハスにも完勝して、年内にもう1試合勝つ。来年にはタイトルに絡めるように、インパクトを残して勝ちます」
■視聴方法(予定)
8月29日(土・日本時間)
午後4時~UFC Fight Pass
午後3時30分~ U-NEXT
■UFN285 対戦カード
<ミドル級/5分5R>
ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)
ソン・ヤードン(中国)
<女子ストロー級/5分3R>
イェン・シャオナン(中国)
デニージ・ゴミス(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
アオリーチーラン(中国)
朝倉海(日本)
<ライト級/5分3R>
マルケル・メデロス(米国)
メイソン・ジョーンズ(英国)
<フライ級/5分3R>
アレックス・ペレス(米国)
スムダーチー(中国)
<ライトヘビー級/5分3R>
レヴィ・ホドリゲスJr(ブラジル)
リウ・ツォ(中国)
<フライ級/5分3R>
ビラル・ハサン(バーレーン)
ニルソン・ロハス(ペルー)
<フライ級/5分3R>
アンドレ・リマ(ブラジル)
ナムスライ・バットバヤル(モンゴル)
<フライ級/5分3R>
鶴屋怜(日本)
ケヴィン・ボルハス(ペルー)
<バンタム級/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
フランチェスコ・ヌッツィ(イタリア)
<フェザー級/5分3R>
ジャック・ジェイキンス(豪州)
ショーン・ウッドソン(米国)
<バンタム級/5分3R>
ローレンス・ルイ(ニュージーランド)
エクトル・サンチアゴ(ブラジル)
<女子ストロー級/5分3R>
シィォン・ヂィンナン(中国)
ジュリア・ポラストリ(ブラジル)
<ウェルター級/5分3R>
ティン・モン(中国)
キャム・ネルソン(カナダ)



















