Overlooked【Pancrase333】最後はパンのRNCでヒヤリも、亀井晨佑がワンツーでスプリット判定勝ち
【写真】しっかり左ジャブを突いた亀井が勝利 (C)MMAPLANET
イベントスケジュールが重なったわけではないが、速報で追い切れなかった試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。
ここでは4月30日(日)に、東京都立川市の立川ガーデンプレイスで開催されたパンクラス333から、韓国の強者=パン・ジェヒョクを迎え撃った亀井晨佑の戦いをお届けしたい。
<フェザー級/5分3R>
亀井晨佑(日本)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
パン・ジェヒョク(韓国)
ガードの上から左ハイを蹴った亀井、ジャブを伸ばすパンに左インローを入れる。ジャブの相打ちで、腰が落ちたのはパン。そのパンの前進にしっかりとジャブを当てる。亀井の距離はパンにとっては遠く、踏み込む必要がある。
このステップインにしっかりと反応するだけでなく、左ハイやサイドキックで距離も創っていく。
右を振るって前に出てくるパン、そこに亀井は左フックを見せ、下がり際に右ストレートを決める。ヒザ蹴りが詰まった形になり、パンのパンチに距離を取り直した亀井は右前蹴りを狙う。
パンの右ストレート、左ジャブも頭から突っ込み過ぎでピンポイントでヒットしない。それでも左に右を合わされた亀井が、右ボディを打つ。残り30秒、パンはスピニングバックキックに続き、スピニングバックフィストと思いきや拳は振らずに左ミドルにつなげた。結果、初回はジャッジ3者揃って亀井を支持した。
2R、亀井が左ミドル、パンはジャブを続ける。やや近い距離に立つようになったパンだが、ここで亀井は左リードフックを当てる。パンのパンチをブロッキングした亀井が、左に右を合わせヒットさせる。効かないという仕草を見せたパンは、亀井のリーチの長さと絶妙のブロッキングへの対抗策は、とにかくパンチを纏めて前に出続けることだ。
右を受けて動きが一瞬止まった亀井だが、右オーバーハンドをヒットさせる。亀井は直後にスリップして姿勢を乱したが、パンのステップインに右オーバーハンドを打ち込む。さらに右フック、左リードを当てサークリングでパンをいなす。
エルボーを狙うが、届かないパン。とにかく前に出続けていると右を当てて効かせる。
亀井は詰められることが多く、パンのハイがブロックをすり抜けそうな場面もあったが、タイムアウトに。この回は亀井が2票、パンが1票と割れた。
最終回、ワンツーで前に出るパンをジャブで制し、右を伸ばす亀井。パンはスピニングバックフィスト、ブロックした亀井は近い距離でも右をクリーンヒットさせる。
足が出ず、パンチを振るうようになったパンの右にも、ロングアッパーを亀井が当てる。
細かいコンビ+ハイを繰り出したパンが、ついにテイクダウンを仕掛ける。いなした亀井は、パンの右オーバーハンドをかわしてジャブを連続で繰り出す。パンのスピニングバックフィストなど飛び道具も効果はなく、右を被弾する。
ジャブを打って右フック、そして左ジャブを当てた亀井は最後にテイクダウンを許し、背中を譲ってしまう。ほとんど時間がないなかで、RNCをセットされた亀井だが、ここは時間となりスプリット判定勝ちを手にした。
スタイルマッチアップもあるが、フェザー級KOP透暉鷹を追い込んだパンの良さを殺し、精度とインパクト、効かせ方で上回った快勝──タイトル戦線に亀井有りを印象付ける勝利だった。