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【Unrivaled02】イゴールと対戦、ジェイコブ・カウチ「グラップラーは100万ドル稼げるようになる」

【写真】1997年2月3日生まれ、26歳になったばかりのカウチ (C)MMAPLANET

いよいよ明日26日(日・現地時間)に東京都世田谷区のiTSCOMA STUDIO&HALL二子玉ライズで開催されるUnrivaled02。

ウィリアム&アンドリューのタケット兄弟とともに、ジェイコブ・カウチが米国から来日しイゴール・タナベと対戦する。

デイジー・フレッシュことペディゴ・サブミッション・ファイティング所属、2021年9月にロベルト・ヒメネスをヒールで破り、一躍名を挙げたカウチ。彼が思い描く、グラップラーの未来像とは。


――日本に到着したのはいつですか。

「月曜日、いや火曜日? 月曜日か火曜日だよ(笑)。今も時差ボケが残っていて、ハッキリしていない(笑)。それでも時差ボケの方はマシになっている。まぁ時差ボケは誰にもあることだし、それよりも週末のファイトが楽しみでならない。

試合は試合。米国で戦うのも、日本で戦うも同じ。ただ戦い、自分の柔術をするだけ。米国も東京も同じさ」

──ところでジェイコブが日本でも注目されるようになったのは、2021年9月のWNOミドル級王座決定Tの初戦でロベルト・ヒメネスをヒールで秒殺してからでした。

「あの試合のことがどういう風に日本で伝わっているのか、僕は知らない。ただ掛け率は+1500だった(笑)。100ドルかければ、15倍になる。ヒメネスはナンバーワン・シードで世界ランキングも当時2位だった。4日前に代役出場が決まった僕は、一番のアンダードッグだよ。本当に、あの試合の勝利の大きかった」

──昨年、ノーギワールド茶帯では全試合一本勝ちで優勝しました。ジャイアント・キラーはラッキーという風に捉えられることもありますが、茶帯でワールド優勝は一発屋ではできない。どちらの勝利が、ジェイコブにとって大きな勝ちですか。

「ロベルトに勝った試合は1800ドルが手に入った。ノーギワールドはメダルだけだ。そういう意味ではロベルトに勝った試合の方が大きいかな。それにロベルトに勝った試合はラッキーじゃない。高校を卒業してから、柔術に専念してきた。世界のベストを破るために。運よく勝てたとしても、それだけの準備をしてきた結果だ。プロとして、ベスト目指し、つねに準備してきた。だからこそ、勝てたんだ。あの試合も、やってきたことを出すだけだった」

──では、日曜日に戦うイゴールの印象を教えてください。

「スーパータフキッドだよ。何年か前に日本に戻ってから、米国ではイゴールのことを見ることはなくなった」

──コロナで米国遠征はできなくなりましたからね。

「あぁ、そうだね。とにかくベストを破れば、僕がベストになる。ベストの1人に勝てば、ベストに近づく。だから、常に動画を視てトップ選手のことは研究してきた。きっとイゴールは僕をガードの中に入れて戦おうとするだろう。そうだね……可能な限り、皆に良い試合を見せたいと思う」

──90キロというキャッチウェイトはどう思いますか。

「イゴールは僕より、少し大きいかな。でも、15ポンドぐらいまで体重の差は問題じゃない。大したことないよ。僕も減量をしなくて良いし。前日計量なら185ポンドで戦うのが最適だと思うけど、……計量の時しか185ポンドにはできない。当日計量だと185ポンドで戦うのは無理だから、195ポンドになる。90キロはパーフェクトだよ」

──イゴールは大きくても、敏捷性があってテクニカルです。

「ただ頑丈で、抑えつけてくる選手ではないね。大きくて速い、そして柔軟なイゴールと、僕のレスリングがぶつかるマッチアップは見ている人も楽しめるはずだ」

──グラップリングはずっと観賞用スポーツではなく、Doスポーツでした。それがここ最近の流れ、特に去年のADCC世界大会から見てもエキサイティングなスポーツに変わりつつあります。この変化をどのように捉えていますか。

「そうやって他のスポーツのように金が稼げるようになれば、優秀な選手は戦って食べて行けてジムを開く余裕もできる。そして優秀な指導者も増える。結果、周囲から尊敬されるようになる。だから、何も悪いことはない。良いこと尽くめだ。

ONEで戦っていると、5万ドルのボーナスとかあるしね。グラップリングはもっとエイターテイメントになれるよ。時間は掛かるだろうけど、主要な選手はNBAやNFLのように100万ドルを稼げるようになるに違いない。僕はそのつもりでいる。僕のキャリアが続く間にそうなる。誰も10年後のことなんて、分からないけどね。分からないからこそ、そうなるって信じているんだ」

師匠のヒース・ペディゴはヒクソン・グレイシーの黒帯ホドリゴ・バギの教え子。HnSで戦うMMAファイター時代は、修斗アメリカス・ライト(※当時はウェルター)級のランカーだった

──なるほど、大きな夢です。

口にすることも大切だと思います。では、そんな将来のためにも月曜日はどのような試合を皆に見せたいですか。

「少しでも早く極めて、会場を出る。そしてラーメン、寿司を食べるんだ(笑)。日曜日の試合が最後じゃない、必ずまた日本で戦いたい。その時はアンライバルドに90キロのタイトルを創って欲しい。日本でチャンピオンになりたいんだ」

■視聴方法(予定)
2月26日(日)
午前11時00分~ スポーツブル

■ UNRIVALED02対戦カード

<ミドル級/15分1R>
ウィリアム・タケット(米国)
岩本健汰(日本)

<90キロ契約/15分1R>
ジェイコブ・カウチ(米国)
イゴール・タナベ(ブラジル)

<ウェルター級/15分1R>
アンドリュー・タケット(米国)
ムリーロ・タケシ・ソウザ(ブラジル)

<バンタム級/15分1R>
猿田洋祐(日本)
石黒翔也(日本)

<フェザー級/15分1R>
野村優眞(日本)
伊藤盛一郎(日本)

<フェザー級/15分1R>
上久保周哉(日本)
吉岡崇人(日本)

<ライト級/15分1R>
河名マスト(日本)
須藤拓真(日本)

<ライト級/15分1R>
樋口翔己(日本)
村山大介(日本)

<バンタム級/15分1R>
ハワード颯真(日本)
時任飛鳥(日本)

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