【EXFIGHT07】鈴木崇矢、上中下の左の蹴りと右クロスで平澤の組みを凌ぎ劇勝も求められる自制心
【写真】激闘を勝ち抜いた鈴木だが、グラウンドでのヒザ蹴りは明確にいえば反則。自分をコントロールする力が求められる (C)LDH MARTIALARTS
11日(日・日本時間)はUFC282を筆頭にDEEP、修斗、EXFIGHTの各大会が開催されマンパワーの関係もあり、MMAPLANETでは全大会を速報することはできなかった。ここではそんなMMA DAYに行われてオンタイムで試合内容をお伝えできなかった試合をピックアップしてレポートしたい。
まずは東京都渋谷区のEXFIGHTで開かれたEXFIGHT07からセミで組まれた鈴木崇矢✖平澤宏樹の一戦の模様をレポートする。
<バンタム級/5分3R>
鈴木崇矢(日本)
Def.3-0
平澤宏樹(日本)
サウスポーの鈴木が左三日月&左ロー、平澤はパリングから右ストレートを狙う。鈴木が引き続きインローを蹴っていく。2発、3発と前足を削る鈴木に対し、平澤が右ボディストレートを入れる。鈴木は左カーフを続け、平澤のテイクダウン狙いをかわす。首相撲からヒザを見せた鈴木も三日月、ミドルやボディストレートを繰り出す。組んでヒザの鈴木は右オーバーハンドを被弾するが、2発目の右リードフックをクリーンヒットさせる。左ミドルと左追い突きというコンビの鈴木、さらに左ストレートでダウンを奪う。すぐに立ち上がった平澤が右オーバーハンドをヒット、左ハイは鈴木がガードした。
2R、初回より間合いが狭くなった両者。平澤の左に右クロスを当てた鈴木は、右ミドルからのシングルレッグにも冷静に足を引き抜く。そのままもう1度ダブルからシングルに出た平澤だが、取れずに左ミドルを効かされる。鈴木は左インローを続け、左ハイへ。直後のシングルを斬られた平澤は疲労感が顔に出る。
ミドルからロー、ミドルと攻勢の鈴木はテイクダウンを切ると、平澤が両ヒザをついたグラウンドポジションで顔面にヒザを入れる。これをレフェリーは流し、完全に力がなくなった平澤はシングルを抜かれ、立ち上がっても自ら片ヒザ、片手をキャンバスにつく。ここでも鈴木は反則と取られても致し方ないヒザ蹴りを狙う。平澤は力なくハーフを取るが、鈴木はパウンドで一気呵成に攻めて、足関節を防ぐとスタンドに戻る。一旦試合が止まり、直ぐに再開。鈴木は左ストレートからワンツー、さすがのLDHというべきハイ&ローを駆使する。平澤も維持の三日月を返し時間となった。
3R、左ミドルを入れた鈴木は右クロス、平澤も左ジャブを当てる。ローとミドルで攻められた平澤はテイクダウン狙いをカットされ、ミドルで腹を抉られる。右フック、首相撲&ヒザ蹴りに平澤は跳びつきガードからミッションコントロールを狙う。立ち上がって離れた鈴木に対し、平澤はシングルへ。足を抜かれると、横回りで転がった平澤は手をついたまま鈴木と向き合いブレイクが入る。ならばと近い距離で打撃戦に出た平澤をハイ、ミドル、後ろ回し蹴りで鈴木が迎える。
それでも平澤はローシングルからついにテイクダウンを決めて、残り2分に。トップからエルボーを打ちつける平澤がパンチに切り替える。足がきかずに殴られた鈴木は、なんとかクローズドガードに取る。ガードの中でボディ、さらに顔面へとパンチを続ける平澤は蹴り上げに逆転を賭けた足関へ。尻を蹴って逃げた鈴木は立ち上がることができず、平澤がもう1度ストレートフットロックへ。ここで時間となり鈴木が3-0の判定勝ちを収めた。
「将来のUFCチャンピオン、鈴木崇矢です。あぁ、きつ。本当は勝って、平澤選手に言いたいことがたくさんあったけど、こんなに良いドッグなファイトができて本当に幸せです。僕が望んでいたフィニッシュの仕方じゃなかったんですけど、あれぇ、ちょっと待って飛んだ(笑)。ホントに僕、格闘技大好きです。今回の経験をいかして、勝ちまくって必ずUFCのチャンピオンになります。覚悟を持つ資格とか、誰かに許可を取ったり、そんなことしなくて良いんです。心に決めれば、それは覚悟になります。僕もチャンピオンになるという覚悟を持っていて、何が何でもなります。今日は本当にありがとうございました」とマイクで話した。