【DEEP111】組んで組んで、押して押して――本田がバックコントロールで松場の動きを封じてGP準決勝へ
【写真】見ごたえのあるレスリングの攻防を本田が制した(C)MMAPLANET
<フライ級GP2回戦/5分3R>
本田良介(日本)
Def.5-0:29-28.29-28.29-28.29-28.29-28.29-28.
松場貴志(日本)
ともにサウスポー。松場が距離を詰める。サークリングする本田が右ストレートとともに飛び込み、組んでケージまで運んでいくも、松場が離れた。しかし本田が再チャレンジで松場に尻もちを着かせる。松場はリバーサルからマウントへ。本田がスクランブルで切り返し、シングルレッグで押し込んでからテイクダウンに成功する。バックに回る本田、松場も立ち上がった。
バックからヒザで削る本田に対し、松場は左目下から出血が見られる。バックコントロールでグラウンドに引きずりこむ本田。松場は落ち着いた表情でケージに体を預けるが、本田が左右に揺さぶると松場はケージを掴んでしまう。倒されても立ち上がる松場だが、バックに回られたまま。正対した松場が横に回ってシングルレッグからグラウンドに持ち込む。ガブる本田、松場は立ち上がった相手のバックに回る。ボディロックから右ヒザを突き上げる松場。さらに細かく右のパンチを浴びせていくと、本田がケージ際から離れた。
2R、松場が距離を詰めると、本田が右フックを合わせる。本田のワンツーをかわした松場が、左ストレートをカウンターで当てたあと、テイクダウンからマウントを奪う。肩固めを狙う松場に対し、本田はハーフガードへ。松場はパンチと鉄槌で削っていく。上半身を起こした松場がサイドバックに回るも、本田も切り返してバックを狙う。しかし松場が制してトップからバックへ。松場がRNCを狙ったところで、本田が切り返してスクランブルから松場をケージに押し込んだ。
離れる松場に、右フックを当てた本田。バックに回り、右足を差し込みにいく。バックコントロールで揺さぶる本田がグラウンドに持ち込み、バックマウントからRNCを狙った。松場は腰を上げて前に振り落としたいか。しかし本田がバックマウントのままグラウンドに戻る。カカトをボディに叩きつける本田が、バックをキープしたまま2R終了のゴングを待った。
最終回、本田がワンツーを放つ。松場は蹴りを見せる。本田の左ストレートの打ち終わりに、松場が左ショートから右フックを返した。距離を詰める松場に、左ストレートを放つ本田。松場はワンツーから右インロー。松場は右アッパー、本田は右フックと共にパンチを効かせる。ケージ中央で松場の頭が本田の顔面に当たり、試合が中断された。
再開後、本田は右の跳びヒザを見せた。その蹴り足をキャッチできなかった松場に、本田が左ストレートを効かせる。松場はパンチで出て来た本田に右フックをカウンターで当てた。パンチを受けながらも組みついた本田がバックへ。切り返そうとした松場を潰し、ケージに体を預ける相手に対しバックをキープする。引いてマットに叩きつけた本田が、相手に一度立ち上がられてしまうも、再びバックコントロールからグラウンドへ。
ケージに背中を着けた松場が、本田の首を抱えてニンジャチョークを狙う。しかし本田が松場の両足を畳み、パンチを叩きつけつづける。一度腕を解いた松場は、再びニンジャチョークへ。本田が腰を上げて松場を押し込み、立ち上がった相手をケージに押し込んで試合を終えた。
ジャッジ5者とも29-28をつける裁定で、本田が勝利。GP準決勝に進出した本田は、「もうちょっと極められるかと思いましたが、申し訳なかったです。このトーナメントで優勝して名を挙げます」と宣言した。