この星の格闘技を追いかける

【LFA138】「空手は日本の誇り」。地上最強のカラテのDNAを持つ、サバキ・チャレンジの雄=二宮城太

【写真】現在29歳の二宮城太、アマで5勝2敗。うち1敗は反則の蹴り――つまりRIZINルールでは反則ではない。プロ2戦目で、どのような空手――そしてMMAを見せるのか(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されるLFA138で二宮城太が、ニック・タラヴェラとプロMMA二戦目を戦う。

捌きで著名な二宮城光――円心会館・館長を父に持つ、二宮はMMAを始め北米MMA界の登竜門といえるLFAでアマからキャリアをスタートさせた。なぜMMAなのか。そこにサバキという父の空手の代名詞を何でもありの場で実践する、浪漫溢れる想いが存在した。

日本ではなく、米国で動き始めた現代の地上最強のカラテ。二宮城太に初インタビューを試み、空手と日本への想いを訊いた。


――日系米国人選手が出場しているんだと思っていたら、LFA関係者から二宮城光さんの息子だと聞いて本当に驚いてしまいました。生まれもデンバーなのですか。

「違います。日本で生まれて、何カ月か経って米国に渡って……道場で育った形です」

――つまり円心会館で空手をして成長したということですね。

「MMAを始める前まで、ずっと空手だけでした。試合も出ていました」

――それはサバキ・チャレンジですか。

「ハイ、3回出て3回優勝しました」

――なぜ空手界の一つの流派の創始者、その血族である二宮選手がMMAを戦うようになったのでしょうか。

「MMAが一番ポピュラーで、一番格好良いからです。そして、メッセージを伝えることができる一番の場所だと思ったからです」

――サバキをMMAを通して、知らしめるということですか。

「MMA選手として成功することと、サバキを伝えることを分けて考えていないです。サバキは空手でも使えるし、MMAでも使えるから。空手もMMAも同一線上に見ることで、未来が開けてくると思っています」

――もともとお父さんがされていた極真空手は、地上最強のカラテと謳っていました。MMAで戦うことは、その遺伝子を持っているということでしょうか。

「う~ん、持っているんでしょうね(笑)。極真とか色々なスタイルがあるのですが、空手は日本の誇り。そういう部分で、その想いがあります」

――サバキは空手だと道着を掴んで、投げが含まれた空手。相手の動きを利した、攻撃のような印象を得るのですが、実はサバキのことが分かりません。そのサバキがMMAで生きることがあるのでしょうか。

「あると思います。自分もまだ若いし、サバキの意味を全て理解しているわけではないです。そして米国の人にサバキを伝えるのは凄く難しいです。MMAというニュートラルな戦いで僕がやってきたサバキを使えて、初めて深い意味でサバキが分かってきたかと思います」

――MMAを戦う上で、どのような練習を?

「ドゥエイン・ラドウィック先生のムエタイジム、矢飼伸夫先生のWay of Jiu Jitsuで練習しています」

――矢飼伸夫さんはヒーガン・マシャドの黒帯柔術家の方ですね(※IBJJF黒帯3段、円心空手黒帯2段、講道館柔道黒帯)。

「この2つのジムでの練習では、色々なMMA選手たちもやってくるので皆とスパーリングもできています。MMAの練習は午前中で、夜は道場で空手の指導と稽古をしています」

――お父様はMMAを戦うことに関して、どのような意見を持たれているのでしょうか。

「『やって良い』と言ってくれました。小さい頃からマーシャルアーツが大好きだったので、K-1とかPRIDEを内弟子さんとかと視ていました。だからMMAを戦うようになると、思っていたんじゃないでしょうか」

――なるほど。LFAは米国最大のフィーダーショーですが、MMAファイターとしての目標を教えてください。

「自分はUFCよりも……。お父さんは試合をして有名になった日本を離れて、米国に来ました。二宮の名前を日本で知らしめたいという気持ちが強いです。だからRIZINとかで試合をしたいです」

――その言葉が伝われば、すぐにでも声が掛かるかと思います。その前に明日の試合が、日本でもABEMAで中継されます。どのような試合を日本のファンに見せたいですか。

「日本には自分のお父さんのファンがたくさんいました。父の何が良かったのか、自分でもはっきり分かっていないです。ただ強くて、格好良かったです。父はトータル的にサバキを生かした試合をしていました。自分もサバキを進化させる試合をしたいです」

■視聴方法(予定)
8月6日(土・日本時間)
午前10時~UFC Fight Pass
午前10時~ABEMA格闘CH

■LFA138計量結果

<バンタム級/5分3R>
アリ・ファリアス: 135.8ポンド(61.59キロ)
田中路教: 135.4ポンド(61.41キロ)

<バンタム級/5分3R>
アスカル・アスカル: 136ポンド(61.69キロ)
ディエゴ・シウバ: 137.2ポンド(62.23キロ)

<フェザー級/5分3R>
アライジャ・ジョンズ: 145.6ポンド(66.04キロ)
河名マスト: 145ポンド(65.77キロ)

<148ポンド契約/5分3R>
AJ・カニンガム: 147.4ポンド(66.85キロ)
シェイ・コンリー: 147.6ポンド(66.95キロ)

<フェザー級/5分3R>
二宮城太: 145.6ポンド(66.04キロ)
ニック・タラヴェラ: 143ポンド(64.86キロ)

<150ポンド契約/5分3R>
ムタズ・アスカル: 150ポンド(68.03 キロ)
クリス・マカーテ: 149.8ポンド(67.94キロ)

<フェザー級/5分3R>
アシュトン・カービー: 146.2ポンド(66.31キロ)→: 146ポンド(66.22キロ)
カラム・パーカー: 145.6ポンド(66.04キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジャレッド・ブラウン: 147.8ポンド(67.04キロ)
ライアン・フーバー: 145.6ポンド(66.04キロ)

PR
PR

関連記事

Movie