この星の格闘技を追いかける

【LFA138】アライア・ジョンズ戦 in LFA。北米初陣、直後の河名マスト「殺されなきゃ死なない」

【写真】控室の裏でドクターの診察を受けて、戻ってきたばかりの河名。ここまで殴られても、戦い続けた精神力が彼を強くするに違いない(C)MMAPLANET

5日(金・現地時間)にオクラホマ州ショーニーのグランドホテル・カジノ&リゾートで開催されたLFA138で、河名マストがアライジャ・ジョンズに判定負けを喫した。

MMAデビューから1年と2週間強、7戦目で北米最大のフィーダーショーで UFCにステップアップが見えている相手と戦う。組むための距離、打撃が必要だと誰もが分かっていた現状の河名だが、その一方で彼の組みがあれば何とかなるかもという想いも存在していた。そして――出た、何ともならんという結果。この試合で河名は何を感じ、今度の指針としていくのかをイベント終了直後の控室で訊いた。


――率直に今、どのような気持ちですか。

「これが北米の壁なのかなって、今、まさに実感しています(苦笑)」

――打撃は被弾して然り。とはいえ、河名選手をしてレスリングでコントロールできなかったです。そこが北米なのかと。

「1Rに差された時に自分の小手はきいていたのですが、それが結局守りに回っていたことの表れなのか……。

これまでは創ることができれば倒せるという自信がある分、左を差して攻めたりして自分のレスリングの展開を創ることができていました。それなのに今日は、チョット守りに入ってしまったのかと」

――ジョンズは倒されそうになると、自らロールするなどして倒される前にスクランブルに入っているような動きも見られました。

「一応スクランブルになる流れは頭にあったのですが、思っていた以上に体の強さがあって抑えつけられなかったですね」

――ダメージを受けるきっかけにもなったジョンズの左ハイは見えていなかったですか。

「左に回ろうというイメージを持っていたのに、いざ試合になるとパンチ、キックを貰ったりして。そこはまだシンプルに打撃の基礎練習が足りていないと思います」

――顔が腫れあがっても、殴られても殴りに行き、組みに行った。凄まじいものを感じました。

「アハハハハ」

――いや、笑うところではないかと(苦笑)。ダメ―ジよりも心折れで諦める。MMAでは普通にあることですが、そこまで傷つきながら最後まで諦めなかったことに関しての自己評価は?

「1Rが一番危なかったです。『これは絶対に帰ろう』と思って、『セコンドの所に戻るぞ』と思って……戻りました。

2Rと3Rに関しては、記憶が飛ばなければ絶対に大丈夫。殺されなければ、死なないと思って……そこはいきました」

――同時にこのような戦いを続けると、すぐにキャリアは終わってしまいます。この試合を経て、日本で何をしていこうと考えていますか。

「もともと今回の試合まではとにかくレスリングにこだわって。この試合が終わってから打撃をやろうという考えでいました。そこがまさに明確になった試合でした。やらないといけないことと捉えて、一つひとつステップアップしていければと思います」

――この1年の試合数で、凄くMMAに慣れたと思います。今後は打撃を含めて、創っていく時間を置くということも考えられますか。

「う~ん、もちろん試合の話があったら戦いたいです。負けても勝っても、コレが楽しいので。とはいえ、創り直す期間は必要かと。一度レスリングの形を創ったので、そこにプラスして……木の幹に枝をどんどん増やす必要があると思います」

――試合直後ですが、オクラホマまでやってきてLFAで試合をした。そこで感じたことは?

「MMAを始めて1年、自分のレスリングでは壁に当たると思っていました。事実、LFAというUFCに行けるか、行けないかというレベルの選手と戦って――もう明らかになりました。

足りないモノがたくさんあるのは自分で元から分かっていたことだし、やらないといけないことが明確になりつつ……殺されなきゃ死なないというのが分かりました(笑)。そこは殺しに来る前に倒す練習をしようと思います」

PR
PR

関連記事

Movie