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【ONE158】計量終了 見逃せない『腹えぐり』対決ウォンイル✖アンドラジとシウバの柔術MMA

【写真】腹攻め、ヒザ✖左レバー、サウスポー✖オーソドックス。どのような結末が待っているか、クォン・ウォンイル✖アンドラジ(C)ONE

本日3日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE158「Tawanchai vs Larsen」の計量及びハイドレーション結果が発表されている。

和田竜光✖カイラット・アクメトフ、リース・マクラーレン✖シェ・ウェイというフライ級、ヘビー級でブシェシャが出場するMMAファイト、バンタム級とストロー級でも楽しみな試合が組まれている。


コメインのバンタム級戦=ファブリシオ・アンドラジとクォン・ウォンイルの一戦はKO決着必至、しかも腹への攻撃がカギを握るマッチアップといる。

2020年7月、コロナ禍のタイ・ドメスティック大会でONEデビューを飾って以来、4連勝中で佐藤将光以外は全てフィニッシュ勝利のアンドラジ。対するクォン・ウォンイルは、その佐藤に加えて松嶋こよみ、そして今成正和と日本人選手には3タテを食らいながら、それ以外の6試合は全てKO勝ちを収めている。

クォン・ウォイルは現在3連勝中で直近の試合では昨年12月に元ONE世界バンタム級王者のケビン・ベリンゴンを左レバーショットでKO、ブルーノ・プッチとチェン・ルイを合わせた3者を左ボディ、もしくは左ボディを効かせて右ストレート問う流れで仕留めてきた。

対してアンドラジはテンカオだ。ハードパンチャーのリー・カイウェンには腹への左ヒザを効かせて、ハイキックから連打でレフェリーストップ、ジャレミー・ピカティウには右ストレートに左ヒザを合わせて一発KOを決めた。

両者ともエグイ腹攻めを見せているが、クォン・ウォンイルが3連続KOをしてきた選手は全てオーソドックで、今夜の相手のアンドラジはサウスポーで蹴り技を使うことを忘れてはならない。

テンカオだけでなく、左右の前蹴りを三日月気味に入れることができるアンドラジは、オーソの相手に対し左ボディも打ち込める。対して、クォン・ウォンイルはほぼ右ボディは見せていない。もちろん、それは相手がオーソドックスだったからでもあるが、やはり両者の相性を考えると蹴りを自在に使うアンドラジに分があるか。

そのうえでクォン・ウォイルの特徴として、フィニッシュは近距離のボクシングという共通点があるが、そこに至るまでの過程では、ダブルレッグからテイクダウンをしてグラウンドで削るケースや、蹴りを多く使う場合もあることが挙げられる。

つまり最終的にはボクシングの距離で戦うが、それまでには対戦相手に応じて臨機応変に組み立てることができるということだ。組みや寝技に関しては、彼よりも能力の劣る相手に使う限定バージョンであることは想像できるが、アンドラジを相手に蹴りを織り交ぜて、そのまま重心が変わることなくボディショットばかりか、顔面へのパンチを決めることができれば4連続KO勝ちも十分にあり得る──クォン・ウォンイルだ。

一方、タイトル挑戦が現実のモノとなっているアンドラジは、相手の得意とする打撃で勝ちに行くのか。あるいはムエタイ流のバックテイクから今やノヴァウニオンで学ぶグラップリングを披露するのか。その辺りも気になる試合といえる。

グラップリングという観点では、メインカード1試合目に出場するスロトー級のベテラン=アレックス・シウバが面白い。3月に2RKO負けを喫したアドリアン・マタイスとの再戦だが、デミアン・マイアが身を引いた今、MMAでブラジリアン柔術──いやガードワークの妙技を駆使するという点で、シウバはUFCフライ級のアラン・ナシメントと並んで双璧といえる。

かつては下からの腕十字こそ絶対的に強さを持っていたが、そこを凌がれるとじり貧になっていたシウバは、今や絶妙なリバーサルを駆使し、スクランンブルと柔術を合体させたうえで一本勝ちもコントロール勝ちもできるスタイルを構築してきた。

特にハーフガード&アンダーフックからのレッスルアップ&テイクダウン、ハーフバタフライ&ギロチンからのスイープは見事の一言だ。ここに腕十字という伝家の宝刀をシウバは融合させた。ストロー級最年長のチームメイト=デェダムロン・ソーアミュアイシルチョーク引退後、39歳の元世界チャンピオンの柔術MMAをしっかりと目に焼き付けておきたい。

■放送予定
6月3日(金・日本時間)
午後6時30分~ ABEMA格闘チャンネル
午後6時30分~ONE Supper App

■ONE158計量&ハイドレーション結果

<ムエタイ・フェザー級/3分3R>
タワンチャイ・PKセンチャイムエタイジム:70.08キロ/ 1. 0091
ニクラス・ラーセン:69.85キロ/ 1. 0083

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ファブリシオ・アンドラジ:65.77キロ/ 1. 0248
クォン・ウォンイル:65.09キロ/ 1. 0044

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
リース・マクラーレン:60.78キロ/ 1. 0107
シェ・ウェイ:キロ60.89/ 1. 0040

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
カイラット・アクメトフ:61.0キロ/ 1. 0061
和田竜光:61.0キロ/ 1. 0053

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オバチッチ:111.92キロ/ 1. 0040
グト・イノセンチ:119.52キロ/ 1. 0057

<ストロー級(※56.7キロ)/5分3R>
アレックス・シウバ:56.7キロ/ 1. 0244
アドリアン・マタイス:56.47キロ/ 1. 0214

<フライ級(※61.2キロ)/5分3R>
ヨッカイカー・フェアテックス:61.0キロ/ 1. 0091
グルダージャン・マンガット:61.0キロ/ 1. 0229

<キック・ライト級/3分3R>
マルワーン・トゥートゥー:77.11キロ/ 1. 0244
コンスタンティン・ルス:76.54キロ/ 1. 0103

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
マーカス・ブシェシャ・アルメイダ:115.43キロ/ 1. 0099
サイモン・カーソン:105.46キロ/ 1. 0014

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
オーディ・デラニー:117.82キロ/ 1. 0036
メフディー・バルギ:115.09キロ/ 1. 0244

<ヘビー級(※120.2キロ)/5分3R>
デューク・ディディエ:105.57キロ/ 1. 0036
ジャスール・ミルザムハメドフ:118.38キロ/ 1. 0152

<女子アトム級(※52.2キロ)/5分3R>
ジェネリン・オルシム:52.05キロ/ 1. 0140
ジュリー・メザバルバ:52.05キロ/ 1. 0009

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
キム・ギョンロ:76.99キロ/ 1. 0152
エジソン・マルケス:76.88キロ/ 1. 0120

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