【UFC ESPN33】左フックでダウンを奪ったニコラウが、ドヴォルザークにUFC初黒星を与える
<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
ダヴィッド・ドヴォルザーク(チェコ)
ジャブを伸ばす両者。ドヴォルザークを中央に、ニコラウが左右に回る。大きく右にサークリングするニコラウと、追うドヴォルザーク。両者のコンタクトがない90秒が過ぎ、観客がブーイングを飛ばす。ドヴォルザークの右オーバーハンドにフックを合わせにいったニコラウだが、同じような展開のなかで両者のステップインが同時で頭がぶつかりそうになる。残り2分を切り、ドヴォルザークが右を当てる。ニコラウは飛び跳ねるようなサイドステップで右に回り、ドヴォルザークの右に今度は左をカウンターで打つ。右を振って飛び込んだドヴォルザークに組み付いたニコラウだが、すぐに離れケージ前を回る展開が続く。残り30秒、右ローを蹴ったドヴォルザークが後ろ回し蹴りも空振りに。最後にニコラウが左ジャブを当てた。
2R、右カーフで姿勢を乱したニコラウが左に回り、ジャブを伸ばす。ローをかわしてセンターを取ったニコラウの指がドヴォルザークの目に入る。ブレイクはなく試合が続行すると、ニコラウはケージ前を回る位置取りに戻る。ドヴォルザークのステップインに位置を入れ替え中央に立つようになったニコラウだが、待ちの態勢は変わらない。ドヴォルザークも距離を詰め切ることができず、ニコラウの右フックを被弾する。
回って、素早い踏み込みからパンチを当てるニコラウが、距離を掴んできたか。と、左フックがドヴォルザークのテンプルを捕らえダウンを奪う。ニコラウが追撃のパウンドを落とし、ドヴォルザークがガードを強いられ鼻血を流し時間に。
最終回、踏み込んで左オーバーハンド、近い位置で左リードフックを当てるようになったニコラウが、右カーフを蹴る。ドヴォルザークは組みに行って姿勢を乱し、すぐに立ち上がる。右にワンツーを合わせたドヴォルザークはサークリングのニコラウに組んでバックに回るが、すぐに打撃の展開に戻る。ジャブや右を当てて、すぐに移動するニコラウのシングルはドヴォルザークが切る。
右の振りが大きくなったドヴォルザークに、ニコラウがアッパーを狙う。左フックを振るい、ダブルレッグを狙ったニコラウはスプロールで潰され、下になると足関節狙いから右足を左足で制したニコラウが、逆の足にヒールを狙う。ヒザを抜いて向き合ったドヴォルザークは、ガードの中からパンチを打っていく。腰を切ってフラワースイープ狙いのニコラウ、守ったドヴォルザークが左足を抜いてハーフで抑えつつ殴って試合終了――2Rは明確にニコラウ、最終回はドヴォルザークという見方もできるなか、初回をジャッジはどのように判断するか。
結果、ジャッジ3者とも29‐28をつけニコラウが、ドヴォルザークにオクタゴン初黒星を与えた。