【PFL CS2022#03】MMAが守られた?! 最もレベルが高い試合で判定勝ちのインドロヴァが契約手にする
<女子ライト級/5分3R>
マルティナ・インドロヴァ(チェコ)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
ジェケリニ・カバウカンチ(ポルトガル)
チェコ人のインドロヴァはウクライナ国旗を身にまとってケージへ。ジャブを伸ばす、カバウカンチのステップインにインドロヴァは右を合わせようとする。少し長めのレンジから、パンチが届く位置で戦う両者。インドロヴァがハイを見せ、カバウカンチがブロックし右を狙う。ワンツーにはワンツーを打ち返し、ローを蹴り合う両者。カウンター狙いのインドロヴァに対し、カバウカンチはカウンターを被弾しても前に出てワンツーを放つ。
ワンツーで詰め、そこでコンビを繰り出すインドロヴァだが、カバウカンチもヒザを交えケージ際に追い込んでいく。左フックを入れたカバウカンチに対し、インドロヴァが間合いを外す。ワンツーで距離を詰める戦いはかえず、インドロヴァは接近するとエルボーを打つ。ジャブ、ワンツー、右と良いパンチを入れるインドロヴァが試合をリードする一方で、カバウカンチは効いた素振りはなくパンチを打ち返す。ジャブや左ミドルを見せたカバウカンチ、インドロヴァはスピニングバックフィストの空振りで姿勢を乱す。カバウカンチはスピニングバックキックを見せた。
この日の大会で初めて2Rを迎える両者だが、MMAとして打撃の応酬は最もレベルが高い試合となっている。インドロヴァがワンツーに右を合わせ、カバウカンチはスイッチして左右のフックで前に出る。ここで右を被弾して離れると、インドロヴァが右を打ち込む。ワンツーの右を連続で当てたインドロヴァが、右オーバーハンドを打ち込む。これに下がったカバウカンチを追いかけ、ケージの前でラッシュを掛けるインドロヴァがダブルレッグを切る。
立たせて、さらに右を当てたインドロヴァはダブルレッグをスプロールするがクリンチでケージに押し込まれる。逆にテイクダウンを狙いつつ、離れたインドロヴァが右をヒット。カバウカンチも右フックを見せる。クリンチから離れたインドロヴァは、右を続ける。カバウカンチも右オーバーハンドを合わせ、決して試合を諦めない。左に続きて打った右が決まったカバウカンチだが、右を被弾して左目を気にして下がる。インドロヴァがラッシュをかけ、激しい攻防の5分が終わった。
最終回、左右のローを入れたインドロヴァ。ワンツーからスリーのコンビを決めたカバウカンチの前進をインドロヴァは左に回りながらジャブを伸ばす。距離が近くづくと、ダーティーボクシングで拳を打ち込んだカバウカンチは、離れてから連続で右をヒットさせる。殴りにいって3度右を被弾したインドロヴァは表情が変わる。
手数、精度共に圧倒してきたカバウカンチは、インドロヴァの右をバックステップでかわす。インドロヴァも踏み止まり、左を当てローや右に繋げる。さらに蹴り足を掴んで殴りに行ったインドロヴァだが、カバウカンチも右オーバーハンドをカウンターで打っていく。さすがに終盤は動きが落ちた両者だが、戦う姿勢を見せ続けたベストファイトだった。
ジャッジの裁定は割れ、インドロヴァが勝利を手にした。手が合ったか、打撃戦に関してはこの日で最高レベルになったことは確か。実力が均衡しており、両者が諦めない結果の判定勝ちをどのようにタイロン・ウッドリー、ヴィトー・ベウフォートらのセレブパネリストは判断するか。
4人の勝者がデカゴンに揃い、まずインドロヴァの名前が呼ばれる。そして2人目はジェスリン・ミシェルが選ばれた。これでミシェル・モンテギューとジャッキー・キャトラインというRNCで勝利したデビュー組2人が姿を消した。まさかといっても過言でないミシェルの最終選考生き残り……セレブパネリストはインドロヴァをピック、ファン投票はミシェルに。3週目にして初めてパネリストとファンの選択が割れ、最終決断はレイ・セフォーの判断にゆだねられる。結果セフォーはインドロヴァの名前を発し、契約を勝ち取ったチェコ人ファイターは「凄くハッピー」とはにかみながら話した。