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【UFC272】計量終了 コビントン×マスヴィダル──止まらない罵り合い。どうなるロシア勢……

【写真】予定調和が、激しくなっているだけで何も面白くないやりとりだ(C)Zuffa/UFC

5日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでUFC 272「Covington vs Masvidal」が開催され、4日(金・同)に本計量、セレモニアル計量が行われた。

メインで戦うコルビー・コビトンとホルヘ・マスヴィダルは、セレモニアル計量のフェイスオフでダナ・ホワイトを間にののしり合いを続ける。

そしてジョー・ローガンに旧友でビター・ライバル(遺恨の相手)と戦うことになったと尋ねられたマスヴィダルは「ビター・ライバルじゃないビッチだ。アメリカントップチームとは別に僕に人生、このスポーツを関わってくれた父のために、そして自分のためにビッチの化けの皮を剥がす。チ〇ポでケ〇の穴の臭いをかいでいろ。神に感謝し、ここに来てくれた──こんなヤツのために拍手を送ってくれる皆に感謝している。コルビー、俺の願いを聞いてくれ、PPVを売ってほしんだ。俺の方を見ろよ、ビッチ。できないだろう、ビッチ。ただPPVを売れ、お前はそれで十分なビッチだ」等、訳せないような言葉を続けた。

続いて元ルームメートで元チームメートと戦う、この試合の意味を問われたコビントンは「ウォー、ウォー、ウォー、ジョー・ローガン。僕らは将来のことを話していたけど、今のことを話そうや。ジョー・ローガン、皆が君を愛している。君がUFCに戻って来てくれて嬉しい。恋しかったよ。今日は最後の晩餐だ。明日は電気椅子を用意する。アイツのケツを吹き飛ばす」と話し、最後は米軍への称賛の言葉を送り、「ゴッド・ブレス・アメリカ、明日の夜に会おう」と大声で締めた。


両者のやりとりなど、特にMMAに必要ないと感じるファンにとって注目はウマル・ヌルマゴメドフ、タジル・ウランベコフの2人だ。キャリア13勝0敗のウマル、13勝1敗のウランベコフ──バンタム級とフライ級の要注目株でブライアン・ケレハー、ティム・エリオットを下せばランキングもそうだが、存在感が違ってくる。とはいえ個人の力の及ばないところで、彼らのキャリアに暗雲が立ち込めている。

ロシア軍のウクライナ侵攻により、パラリンピックではロシアとベラルーシの選手団の参加が拒否され、サッカーでもFIFAとUEFAは代表をはじめロシアの全チームの国際大会への参加禁止を決定した。UEFAチャンピオンズリーグの決勝もサンクトペテルブルクのガスプロム・アレナから、パリのスタッド・ドゥ・フランスに変更されている。

一方で自動車レース界では世界モータースポーツ評議会が、ロシアとベラルーシ籍のドライバーに関して、国家の代表としての出場や、国旗の掲揚などを国威高揚に通じる一切の行為を禁じるなど誓約書にサインをしたうえで出場を認めている。ただしF1ではロシアGPを2025年まで中止とし、ハースF1のロシア人ドライバー=ニキータ・マゼピンが父親の経営する会社のスポンサーごと契約を破棄されるなど──政治とスポーツは別という大義も完全に崩れ、ロシア人アスリートは困難な状況にある。

そんななかUFCやMMA界では、ロシア人ファイターを締め出すという話は出ておらず(3月19日の英国大会は水面下でカード変更という動きもあるようだが)、今回のセレモニアル計量でもウマル・ヌルマゴメドフとタジル・ウランベコフというダゲスタン系ロシア勢へのブーイングや、ウクライナ国旗を身にまとったマリナ・モロズへの特別な声援は(BGMが爆音量で流れてはいたが)確認できなかった。

そんな両者だけでなくMMAには欠かせないロシア人ファイター達が、母国の他国侵攻の影響を──出場機会を得ることができたとしても、受けないわけはないだろう。今後のMMA帝国のファイターの活躍の場はどうなっていくのか──という意見すら憚れる空気が我々の世界を覆っているが、果たして。

■視聴方法(予定)
3月6日(日・日本時間)
午前8時00分~UFC FIGHT PASS
正午~PPV
正午~WOWOWプライム

■対戦カード

<ウェルター級/5分5R>
コルビー・コヴィントン: 170.5ポンド(77.34キロ)
ホルヘ・マスヴィダル: 170.5ポンド(77.34キロ)

<160ポンド契約/5分3R>
ハファエル・ドスアンジョス: 160ポンド(72.57キロ)
ヘナト・モイカノ: 160ポンド(72.57キロ)

<フェザー級/5分3R>
エジソン・バルボーサ: 145.5ポンド(66.0キロ)
ブライス・ミッチェル: 145.5ポンド(66.0キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ケヴィン・ホランド: 170ポンド(77.11キロ)
アレックス・オリヴェイラ: 170ポンド(77.11キロ)

<ヘビー級/5分3R>
セルゲイ・スピヴァク: 243.5ポンド(110.44キロ)
グレッグ・ハーディー: 266ポンド(120.65キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイリン・ターナー: 156ポンド(70.76キロ)
ジェイミー・マラーキー: 155.5ポンド(70.53キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
マリナ・ホドリゲス: 116ポンド(52.62キロ)
イェン・シャオナン: 116ポンド(52.62キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ニック・ネグメレアフヌ: 205.5ポンド(93.21キロ)
ケネディ・ンゼチェクウ: 206ポンド(93.44キロ)

<女子フライ級/5分3R>
マリナ・モロズ: 125.5ポンド(56.92キロ)
マリヤ・アガポワ: 126ポンド(57.15キロ)

<バンタム級/5分3R>
ウマル・ヌルマゴメドフ: 146ポンド(66.22キロ)
ブライアン・ケレハー: 145ポンド(65.77キロ)

<フライ級/5分3R>
ティム・エリオット: 126ポンド(57.15キロ)
タジル・ウランベコフ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ライト級/5分3R>
ルドヴィット・クライン: 156ポンド(70.76キロ)
ディヴォンテ・スミス: 156ポンド(70.76キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ダスティン・ジャコビー: 205.5ポンド(93.21キロ)
ミハウ・オレキシェイジュク: 206ポンド(93.44キロ)

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