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【Fight&Life】セルジオ・ペティス戦後の堀口恭司が語った──「接近戦」の事実

【写真】ペティス戦から12日後、堀口恭司が敗北を振り返り、今後を語った(C)MMAPLANET

23日(木)発売されたFight&Life#88に12月3日にセルジオ・ペティスに衝撃のKO負けを喫した堀口恭司インタビューが掲載されている。

ハイキックからのスピニングバックフィスト、あの一撃が決まるまで試合をリードしていた堀口が自ら敗戦を振り返り、今後を語ったインタビューでは『近い距離』で戦うことについて言及もされた。

同記事よりなぜ4Rに距離が近くなったのか、技術面及びプロフェッショナリズムの両面から話した堀口の言葉を抜粋してお届けしたい。


──結果論ですが、テイクダウン後にパウンドなどでもう少し削りたかったというのは?

「相手が防御一辺倒になっていたので。あそこから強いパンチを打ったところで、ガードの上からじゃ余り効かないと判断しました。と同時にメインイベントなのに、こんなショッパイ試合で良いのという想いでもいたんです」

──あぁ……、そういう風に考えていたのですか。つまりスタンドの打撃戦で終わらせようとか?

「まぁ、それはありましたよね。ただ固めていたら、全然勝てたと思うし。それはもう結果論ですけどね。そこで自分が派手な勝ち方をしないといけないという欲を出してしまったかということですね」

──4R、セコンドに就いたお兄さんの健太さんが「距離が近い」と盛んに叫んでいました。距離が近くなると言ってくれという風に伝えていたのでしょうか。

「ハイ。そう言っていました。ただアニキは声がデカいので、マイク・ブラウンの指示が聞こえなくなってしまったんですよ」

──……。なんと、そんなことが起こっていたのですね。

「今後への課題ですね」

──距離が近い。4Rは開始直後にニータップを決めましたが、比較的簡単に蹴り上げに対してスタンドに戻り、続くテイクダウンは切られました。さきほどの立ちの展開で派手な勝ち方を狙ったという話を聞き、その意識が作用してテイクダウンとコントロールに対して淡泊になっていたのかと邪推してしまいます。

「まぁ、そうッスね。打撃の方が盛り上がるというのはあるので。それに打撃でも行けると思っていました。あの距離でも行けると」

──では距離が近くなったのは、ミスではなかったということですか。

「自分は悪くないと思っています。色々と練習してきた技術もあって、距離的には問題はなかったです。あれはセルジオ・ペティスも前に出づらい距離だったので。カウンターも狙える位置だし、ペティスはスピードもそんなに速くないので。もちろん昔の自分からすると近い距離で、見ている人も近すぎると感じたかもしれないですけど、狙える距離を取っていました」

──踏み込んで、あの距離にいるのではなくて、あそこにステイし続けて打ち勝てる。その感覚を身につけていたのですか!!

「足を壊したりして、インファイトも少し覚えてきましたからね。余り遠くにいるメリットがないって、思うようになってきているんです」

──つまりは近距離でも打ち勝てる堀口恭司になっていると。

「そうですね。まぁ、負けましたけどね。アハハハハ」

──アハハハ。一人ボケ、突っ込みじゃないですか。

「期待してもらっていたのに、KO負けしてスミマセンという気持ちはありますけど、『どこでも俺、イケんだな』って自分の中で確信しました。もちろん試合に負けて悔しいですけど、どこでも勝負できることが分かりました」

※試合後のダメージ、テイクダウンを織り交ぜたMMAとして完成度。今回の敗北を経てのバンタム級ワールドGPに向けた抱負などを堀口恭司が語ったインタビューが掲載されたFight&Life#88は12月23日(木)より発売中です。

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