【Bellator272】スクランブルゲームでサンチェスを削ったジャレミー・ケネディが3-0の判定勝ち
【写真】ねちっこい勝負をしっかりと勝ち切った(C)BELLATOR
<フェザー級/5分3R>
ジェレミー・ケネディ(カナダ)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
エマニュエル・サンチェス(米国)
ジャブで探り合う両者。サンチェスがコンビネーションを見せる。その圧力をジャブで返そうとするケネディ―は、真っすぐ下がらされたがダブルレッグで尻もちをつかせる。スクランブルでバックに回ったケネディは、キムラを防いでハイクロッチからボディロックへ。頭を抱えて耐えるサンチェスを大きく抱えてスラムしたケネディがトップを取る。
オモプラッタ狙いのサンチェスは、右足を抜かれてハーフで抑えられる。ボディロックでコントロールを続けるケネディを前転でリバーサルしようとしたサンチェスがスクランブルに持ち込む。それでもケージにサンチェスを押し込んだケネディがシングルでテイクダウンし、バックへ。続くサンチェスの前転を泳がせたケネディがトップを取ると、パスを仕掛ける。足を戻し、三角狙いのサンチェス。胸を張り、正座で耐えるケネディが腕十字への移行を許さず初回を取った。
2R、勢いをつけてワンツーで前に出たサンチェスが右ローを蹴り、シングルレッグへ。ダブルに移行しバックに回ると、後方からヒザを入れる。初回と逆のシチュエーションでケネディは払い腰を決めてトップを奪取する。下から殴るサンチェスは右手を遠くについてスクランブルを狙う。これを肩で圧して潰し、バックに回ったケネディが、ケージに押しこみボディロックテイクダウンを決める。
北米MMAの根幹、そのテキストブックのようなスクランブル戦を制するケネディがハーフで抑える。スイープ狙いから後方回転、柔術を駆使するサンチェスに対し、ケネディがスタックパスからバックへ。ワンフック&シートベルトのケネディがワンフックから両足をフックする。胸を合わせてスクランブル狙いのサンチェスだが、腰をコントロールされた状態が続き、ここもケネディが組み勝った。
最終回、前に出るサンチェスに左を当てたケネディ。怯まず前に出てパンチを振るうサンチェスをダブルレッグで倒してバックへ。サンチェスは前方に落としきれず、ボディトライアングルに捕えられ厳しい時間が続く。リストを取り手繰りたいサンチェスだが、ケネディが許さず捕獲し続ける。体を反らし、上方に移動しようとするサンチェスに対し、恐らくはスクリーンを見てポジションを確認したケネディが、左右の細かいパンチを落とす。
さらにエルボーを受けたサンチェスが、強引に立ち上がろうとするがそのタイミングでヒジを落としたケネディがマウントに移行する。サンチェスは背中を預け、上を狙って来たケネディにギロチンを仕掛ける。
渾身の力を込めるが、ケージを背負っておりタイトに絞めることはできないサンチェス。ケネディはワキ腹を殴り、頭をケージに押し込むことで時間を稼ぐ。サンチェスはしがみつく状態から、頭を抜かれ万事休す。最後の20秒でエルボーからパンチ、鉄槌を落としたケネディがフルマークの判定勝ちを収め「前回からスタイルを変えた。ルーツに戻したんだ」と話した。