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【LFA119】バンタム級王座決定戦=ベゴッソ✖パレンシアで、田中路教のターゲットが確定する?!

【写真】フィーダーショーの王座決定戦はコンテンダーシリーズ、そしてUFCのプレリミの質が求められる (C)LFA

3日(金・現地時間)、アリゾナ州フェニックスのアリゾナ・フェデラル・シアターでLFA119「Silveira vs Revel」が行われる。

メインは9月のLFA115でLFAライトヘビー級王座に就いたジョシュ・シルヴェイラがミドル級との二冠を目指し、ジャレッド・レヴェルとミドル級王座決定戦に挑む一戦だ。

そしてコ・メインではUFCへステップアップを果たしたズヴァイアド・ラジシュビリが返上したLFAバンタム級のベルトを賭けてリチャード・パレンシアと、アラン・ベゴッソが対戦する。


LFAバンタム級といえば田中路教が、UFCに戻るために選んだ舞台。その王者が新たに誕生するということは、田中のターゲットが確定することになる──と思いきや、ベゴッソはチーム・アルファメールの盟友で練習仲間でもある。

この辺りを田中に尋ねると「アランがチャンピオンになったら、彼がUFCにステップアップすることを待ちます。僕はチームメイトとは戦うつもりはない」とのこと。

今は一時帰国中の田中だが、LFA117での勝利後にチームメイトのサポートをするといっていたのが、このベゴッソのことだった。ブラジルはサンパウロ出身、26歳のベゴッソはムエタイベースで、以前は対角線コンビネーションも見せていた。

田中をして「何でもできる。下も上手い」というストライカーは、遠い距離でオーバーハンドやカーフという今流の打撃を見せ、近い距離でもコンビネーションを駆使し、左ボディフックを打ち抜ける。

接近戦でボクシングを見せるということは組みにも自信がある表れだろう。

ここでいう組みとは防御のこと。近々のサマルベク・サビルション・ウウル戦ではシングルにギロチンを合わせて一本勝ちしている。この試合ではカニハサミを仕掛けるなど、組まれてからの強さを見せていた。

キャリア6勝1分で負け無しのベゴッソとベルトを賭けて戦うパレンシアはメキシコ系の米国人ファイターで戦績は9勝0敗だ。

LFAやCombateを主戦場にしていたが、2018年から今年の1月まで2年3カ月ほどのブランクもあった。そのLFAとCombateでの勝利は1つのRNCによる一本勝ち以外は、3勝が判定勝ちとかなり手堅い試合をする。

打撃に関しては、特にその傾向が強くベゴッソに対しても、遠目の距離で様子を見る展開が増えそうだ。それでいて組んで倒してからのコントロールは強く、ベゴッソが受けや下からの寝技を過信するようだと漬けられて終わるということも有り得る。

メキシコ系米国人とブラジル人、無敗同士の王座決定戦はUFCへのステップアップを狙う選手たちのアベレージが理解できる試合にとなるであろう。

田中、ソン・ヤードンと並ぶトムソン(C)MICHINORI TANAKA

またこの日は田中やベゴッソの同門19歳の豪州人ファイター=アイザック・トムソンがプロ3戦目、LFA初陣をドリアン・ラモスと戦う。

田中をして「最も将来性を感じる」と言わしめるトムソンは、14歳で空手の黒帯を巻き、豪州のWAKO K-1ルールの王者にもなっている。

MMAの世界の伝播と浸透の証こそ、トムソンのような若い選手が母国を飛び出し、米国の名門で人生を賭けた勝負に出ている点にある。そういう意味では、トムソンのLFA初陣こそ北米MMAの今──が見えるだろう。

■視聴方法(予定)
12月4日(土・日本時間)
正午~UFC Fight Pass

■LFA119 対戦カード

<LFAミドル級王座決定戦/5分5R>
ジョシュ・シルヴェイラ(米国)
ジャレッド・レヴェル(カナダ)

<LFAバンタム級王座決定戦/5分5R>
リチャード・パレンシア(米国)
アラン・ベゴッソ(ブラジル)

<フライ級/5分3R>
クレイトン・カーペンター(米国)
ロドニー・ケアロヒ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ドリアン・ラモス(米国)
アイザック・トムソン(豪州)

<ライト級/5分3R>
クリス・レンテリア(米国)
オースティン・ウォームス(米国)

<ウェルター級/5分3R>
レイ・ウォーターズ(米国)
オヴィヂオ・ボヨルケス(メキシコ)

<フェザー級/5分3R>
モーゼス・ディアズ(米国)
ジョンソン・ナソナ(スーダン)

<ミドル級/5分3R>
エリック・フィンブレス(米国)
オサマ・アワダーラ(米国)

<160ポンド契約/5分3R>
セドリック・カタンブワ(米国)
レイ・オズボーン(米国)

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