【UFN198】殴られ、倒され。組んで、引き込み。スイープからコントロールで勝利。This is ハニ・ヤヒーラ!!
<バンタム級/5分3R>
ハニ・ヤヒーラ(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
カン・ギョンホ(韓国)
左フックのカン・ギョンホ、ハニはローを返す。素早いジャブ、ローを繰り出したカン・ギョンホの飛びヒザをキャッチしたハニがシングルレッグでケージに押し込む。ダブルレッグに切り替え、クラッチしたハニがカン・ギョンホに尻もちをつかせ両足を束ねていく。さらにボディロックからバックにまわったハニは、自ら後方に倒れ込もうとしたがカン・ギョンホが耐える。
強引に寝転がったハニは、下になる形となり足関節へ。カン・ギョンホが足を抜いてスタンドに戻るや、左ジャブを連続で伸ばし、右フックを2つ入れる。さらにジャブから右を続けるカン・ギョンホに対し、ハニが後ろ回し蹴りも姿勢を乱す。立ち上がるのを待ったカン・ギョンホがワンツーを入れ、動きが鈍ったハニに再度ワンツーを決める。引き込み気味にダウンしたハニに対し、カン・ギョンホはローを蹴り、パウンドにはいかない。
カン・ギョンホはハニを立たせてアッパーを決める。さらにローを蹴られた構えを変えたハニは、シングルレッグを切られて引き込み、ハーフから潜っていく。ディープハーフのハニに対し、スプロールで背中伸ばし耐えたカン・ギョンホが初回を取った。
2R、左フックに右を当てたカン・ギョンホはダブルレッグを切るが、続くローにテイクダウを合わされる。背中をつかせたハニはハーフからスクランブル狙いのカン・ギョンホに対し、一気にバックに回る。ワンフックから四の字フック、RNCを狙いハニは手首を掴んで防ぐカン・ギョンホに対し、焦ることなくバックキープする。
アゴの前に来る腕の手首を掴んで対処し続けるカン・ギョンホに対し、ハニは右腕で肩を掴み圧を掛ける。ここもリストコントロールで防いだカン・ギョンホは、後方からパンチを受けながらも体を振って対応する。残り1分、尻をずらすことができないカン・ギョンホだが、マウントへ移行することもうつ伏せになることも防ぎ試合は最終回を迎えることとなった。
3R、パンチの交換に応じたハニは右クロスを受けて下がると追撃を受け、左に回るところで右を被弾する。たまらずダブルレッグに出たハニはかわされて体が伸びて腹ばいになる。必死にガードを取り直したハニが、ギロチンからスイープしトップへ。すぐにシングルに出たカン・ギョンホだが、アームインギロチンの仕掛けに正座状態で耐えると、ハニはバックに回って腹固めへ。
ここも必至で凌いだカン・ギョンホから、バックに回ったハニは自ら後方に寝転がり、体を起こしてトップを取り切る。ハーフで抑えられたカン・ギョンホは、ワキ差しパスの圧に体を起こしていき、バタフライからクローズドガードへ。ハニは細かいパンチを落とし、足を一本抜く。肩固め狙いは身をよじって防いだカン・ギョンホだが、背中をつけた状態が続く。シングルを許さないハニがクローズドのカン・ギョンホに胸を合わせた状態で試合は残り1分を切る。
四の字フックでクローズドを組むカン・ギョンホは、これはスクランブルを諦めたか。フレームを創らせず、殴り続けたハニ。KOパワーはないが、このままトップをキープし続けたハニは、試合終了と直後に右手を突き上げて叫び声を挙げた。
結果、ジャッジ3者が29-28をつけ、ハニは判定勝ち──「人間として、ファイターとして成長し、向上するよう練習してきた。新しいテクニックを身につけ、新しいことに挑む。カン・ギョンホは僕が何をするのか、完全に分かって対処してきた。パンチを受け、倒されたけど上を取れて良かった。チームメイトの1人が、僕が3Rは戦わる逃げ切ることに対して、『初回はどっちが取ろうが、より良い技術を見せ、2Rも体力を残す。そして3Rももっと戦うんだ』と言ってくれた。この言葉にインスパイされたんだ。僕はトップを取るとフィニッシュを狙い、待つことなくエネルギーを使って来た。今日はポジションをキープするために、呼吸をしてリラックスして戦ったんだ。そして良いポジションを取り続けた。どんな手段をとっても勝ちたかった。そうやって長い間練習してきた成果が出た。皆に感謝している。特別な瞬間だ」と話した。