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【UFN198】手数、勢いで圧したグラントに、落ち着きミスをしなかったヤネスが競り勝つ

<バンタム級/5分3R>
エイドリアン・ヤネス(米国)
Def.3-0:29-28.29-28.27-30
デイヴィー・グラント(英国)

いきなりスイッチして後ろ回し蹴りを見せたグラント。かわしたヤネスにサイドキックを入れる。グラントは前蹴り、ヤネスがローから左ジャブを伸ばす。前蹴りやローを多用するグラントの左ジャブに右クロスを入れたヤネスだが、ローで姿勢を乱す。左をかわして右を入れたヤネスがボディを殴り、ローを蹴る。さらに左ジャブを入れたヤネスは、後ろ回し蹴りをかわし、右フックにも右を打ち返す。跳び蹴りでミドルを見せたグラントが左フック、ヤネスはうるさいグラントの打撃戦を嫌がらず、落ち着いて戦う。

手数で優るグラントに左を当てたヤネスは、グラントのパンチをヘッドムーブでかわして右を打ちこむ。焦ったように蹴りを繰り出したグラントは、右ハイへ。呼吸を整えたグラントは構えを変えて右ストレート、スピニングバックフィストと空振りに。ラウンドが終わり、ヤネスのラウンドとなったか。

2R開始直後からパンチを交換し、ローでヤネスの姿勢が乱れる。さらに腹を蹴ったグラントだが、ヤネスも右フックを打ち込む。スウェイでパンチをかわすヤネスに対し、最後に蹴りを狙ったグラント。ここは紙一重でかわされたが、良い狙いだ。ヤナスも落ち着きを失わず、スピニングバックフィストをかわし、続くヒザ蹴りでグラントが自らバランスを崩す。立ち上がってからの打撃の交換で、アイポークがあり試合を続けようとしたヤネスをレフェリーが制してブレイクを命じる。

再開直後にダブルレッグに出たグラント。策士振りを発揮するが、ヤネスがケージを背負って耐える。離れた両者、手数は変わらずグラントが多いが、精度は両者とも変わらないか。スピニングバックフィストをかわして、右を入れたヤネスはジャブを受けても、カウンターを打ち返す。右のロングフックを届かせたグラントは、スイッチして跳びヒザから左右のフックを振るっていく。さらに右をカウンターで当てたグラントが、右ハイへ。最後に左の蹴りのフェイクから、左ストレートを決めたグラントがラウンドを取り返した。

最終回、オーソでジャブ、前蹴りを繰り出すグラントがハイを繰り出す。ヤネスもジャブからストレートを伸ばす。カーフを蹴り合い、左右のフックの空振りからハイを繰り出したグラントの手数がやはり多い。さらに腹、顔面、拳、足と攻撃を散らすことで時間の経過とともにグラントの攻撃がヤネスを捕らえる場面が増えてくる。

フックをかわして右を入れたヤネスが、ショートのコンビを見せる。ジャブを2つ入れたヤネスは、右を打たれるがジャブからロー、そして前蹴りと綺麗な動きを続ける。対してグラントが大外の右フック、ブロックしたヤネスに右ハイを狙う。ヤネスが右フックを当て、グラントがヒザで顔面を狙う。

一度間合いを外したヤネスは、右フックをダックでかわしてジャブ。グラントは右の空振りを続けるが、ダッキングを待っている風でもある。最後の15秒、声を挙げて前に出たグラントは終了と同時に両手を挙げ、ヤネスはその場に座り込み咽び泣いた。結果、裁定は割れヤネスが勝利を手にし、グラントは不満を露わとした。

「30-27で彼につけたジャッジがいて、驚いた。これで4連勝、トップ15と戦いたい」とヤネスは話した。


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