【VTJ2021】キャリア26年目のVTJ2021、原口央と対戦──宇野薫「今の自分を確かめる試合」
【写真】セレモニアル計量開始の1時間半前に行われた本計量で65.8キロでクリアした宇野薫(C)MMAPLANET
6日(土)、東京都江東区のスタジオ・コーストで行われるVTJ2021にキャリア26目を迎えた宇野薫が出場し、Gladiatorフェザー級チャンピオン原口央と対戦する。
修斗=プロMMAデビューは1996年10月4日、VTJの前身Vale Tudo Japanで初めて戦ったのは1998年だった。今大会のメインで戦う平良達郎がまだ生を受ける前から戦ってきた宇野にとって、VTJとはどのような意味合いを持つ大会なのか。そして2021年のVTJとは彼にとってどのような意味を持つ戦いの場なのかを尋ねた。
──VTJ出場、1996年10月4日のプロ修斗デビューからついに26年目に突入しました。
「こうなるとは、思ってもいなかったですね(笑)」
──まさかここまで現役を続けることになるとは、と。この間、現役を退くことを考えたことは?
「ルミナさんに勝った後、目標を達成したところがあって……燃え尽きた感じもありました。その後はルミナさんに勝ったことで、強くないといけないっていうプレッシャーに押しつぶされそうになって、辞めたいと思ったりして。ルミナさんとの2戦目までは、そういうこともありましたね」
──2度目のルミナ戦ですら、21年前になります。
「ビックリしますよね(笑)」
──MMAは楽しいですか。
「楽しいイコール好きというか、好きだからやっていけるのもあるし、勝ち負けを伴っているので負けると辞めようかと思うこともあります。勝つまでは苦しいし、勝てば嬉しくて楽しい、また続けたい。でも、負けてもそうなるから好きなんでしょうね(笑)」
──それでいて、少しでも強い相手と戦って勝とうとしていますよね。
「そうですね(笑)。やるからには強い選手とやりたいですし、自分がどれだけできるのか試したいので」
──そういうなかで原口央選手と戦います。印象を教えてください。
「思い切りのレスリングが持ち味で、勢いがありますね」
──組んで殴る。ダーティーボクシングに勢いが怖いです。
「練習内容のことは話すつもりはないのですが、そういうことを踏まえて練習を続けてきました」
──では改めてVTJに出る、どういった心境でしょうか。
「復活すると聞いて、このタイミングでどういうコンセプトでやるのかなって……VTJといえば対外国人選手だったので。VTJとはそういう特別な大会で、僕が最初に出場させてもらったのは1998年のヒカルド・ボテーリョ戦で。VTJという限られた試合数のなかで組んでもらえたことに関して、坂本さんが『修斗の公式戦で結果を残し、良いパフォーマンスを見せていたから抜擢した』と言ってくれて、そこが凄く嬉しかったです。
選手としては期待されていると感じることができる。そういう大会でしたから、その期待に応えないといけない。そこで期待に応えると、次への飛躍になる。これからの道筋を用意してくれる大会、それがVTJでした。あと1年の締めくくりなので、VTJのあとは少しホッとできる時間になっていましたね(笑)。20代前半で、安堵感が他の大会とは違いました」
──翌年にはアンドレ・ペデネイラスと日本✖ブラジルの副将として出場しました。
「ルミナさんに勝ったペデネイラスとあれだけできたことは、次への自信にもなりました。そこからVale Tudo JapanがVTJという名前で復活した時(※2013年6月、VTJ 2nd)でアンソニー・アヴィラとやらせてもらいました。UFCにもう1度挑戦したいという気持ちでいたなかで、アルファメールの選手と組んでもらって結果を残せたことも大きかったです。
4カ月後の髙谷裕之選手をKOしたダニエル・ロメロ戦、それからラージャ・シッペンという選手に勝てたことも自信になりました。次へ、次へと自分の道筋を与えてくれました」
──今回は対戦相手も他の出場選手も、90年代のVTJは全く知らない。平良選手は生まれる前の試合です。
「アハハハハ。そうですね」
──彼らにとっても、ここが飛躍の場になる大会。そして原口央選手にとっては、宇野選手との試合が次に繋がるという舞台です。
「う~ん、僕は自分のことしか考えていないです(笑)。自分が原口選手にとってどういう相手かとは関係なくて。Gladiatorのチャンピオンに挑戦する試合、僕が次に繋げる試合だと思っています。それがVTJで、先ほどから言っていますが次への方向性を与えてもらえる大会ですし、このタイミングで出させてもらうことに感謝しています。そういう場所で僕らしさを出し、僕らしい試合をして、皆さんに見てもらえればと思います。そして応援してもらえるなら、嬉しいです」
──今も環太平洋王座、世界王座を狙って戦っていますか。
「今の僕には、それを口にする発言権はないです。だからノーコメントです」
──了解しました(笑)。VTJが行われる日、ABEMAでは午前中にLFAが中継され……。
「あっ、ノリピーですよね!! ノリピーからも試合が決まった時とか連絡を貰って、そのこと自体が嬉しかったです。しかも自分と同じタイミングで試合があり、どちらの試合もABEMAが放送してくれるということで、嬉しさが倍増しました。日本のファンの皆さんにノリピーの試合を視てもらえる……ずっと頑張り続けている彼の試合を視てほしいですし、良い試合をしてほしいです。
ノリピーはやはり後輩の選手の中でも思い入れがあって。それは嶋田(裕太)君も同じで。2人が頑張りすぎるぐらい頑張っているのを一緒に練習してきて、強さと同時に知っているつもりですし。本当にノリピーのひた向きな姿勢、ポテンシャルの高さ、パフォーマンスの良さを皆に見てほしいです。同じ日にこういった形でVTJに出ることができる。ノリピーに刺激を貰って……良い日にしたいですね。
それにノリピーと嶋田君が米国で繋がっているということが、僕は本当に嬉しいです。ホント、年齢は離れているけど刺激になります。2人がアルファメールやマルセロ・ガウッシアのところで頑張っている様子が、少なからずSNSで見ることができて……それをいつも一緒に練習をしている八隅君とかと話題にして。皆が刺激を受けていると思います」
──かつては嶋田選手や田中選手のような年頃だった……宇野薫がキャリア26年目を迎える。それも感慨深いです。
「いえいえいえ、そんな風に感じられるのではなくて……。僕もまだまだ、今の自分を確かめる試合ですから」
■VTJ2021視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後4時30分~ ABEMA格闘チャンネル
■VTJ2021対戦カード
<58.5キロ契約/5分3R>
平良達郎(日本)
アルフレド・ムアイアド(チリ)
<フェザー級/5分3R>
宇野薫(日本)
原口央(日本)
<ライト級/5分3R>
西川大和(日本)
菅原和政(日本)
<63キロ契約/5分3R>
佐藤将光(日本)
河村泰博(日本)
<ライト級/5分3R>
原口伸(日本)
岡澤弘太(日本)
<ライト級/5分3R>
宇佐美正パトリック(日本)
野村駿太(日本)
■Shooto2021#07視聴方法(予定)
11月6日(土)
午後1時00分~ ABEMA格闘チャンネル
■Shooto2021#07対戦カード
<修斗世界女子スーパーアトム級選手権試合/5分5R>
[王者] 黒部三奈(日本)
[挑戦者] SARAMI(日本)
<修斗暫定世界ストロー級王座決定戦/5分5R>
猿丸ジュンジ(日本)
黒澤亮平(日本)
<フェザー級/5分2R>
結城大樹(日本)
岩本健汰(日本)
<インフィニティリーグ2022女子アトム級/5分2R>
中村未来(日本)
澤田千優(日本
<フライ級/5分2R>
高橋SUBMISSION雄己(日本)
山内渉(日本)
<ミドル級/5分2R>
岩崎大河(日本)
清水洸志(日本)