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【Bu et Sports de combat】武術で勝つ。型の分解、サンチン編─17─サンチン、MMA実戦応用編─02─

【写真】武術の叡智をMMAに使う。武とスポーツ格闘技の接点、融合が生まれる(C)MMAPLANET

武術でMMAを勝つ。空手でMMAに勝利する──型を重視する剛毅會の武術空手だが、岩﨑達也宗師は「型を使って戦うということではない」と断言する。型稽古とは自身の状態を知り、相手との関係を知るために欠かせないモノであって、その形で戦うことではない。

サンチン、ナイファンチ、セイサン、パッサイ、クーサンクーの型稽古を行う剛毅會では、まずサンチンから指導する。5種類の型稽古にあって、唯一サンチンのみが意味を吸いて吐くという意味での呼吸を学ぶことができる。

全ての根幹となる武術の呼吸を学ぶことができる──サンチンの解析、MMA実戦応用編=第2弾としてサンチンで身に着けることができるMMAで有効な内面の攻撃について紹介したい。

<サンチン解析第16回はコチラから>


外面の攻撃と内面の攻撃

右ストレートを左手で払い


右を打ち返す


しかし左を打たれる。相手の外で受けて外で返しても、また外から攻撃を受ける


あるいはウェービングで避けても


左フックを返そうとしても、ヒザ蹴りを受ける

「これらの自身の中心がズレる動きは、外面の攻撃になります。自分の中心をずらして、反撃をする場合は相手の間にいることが多いです。結果、反撃を受ける。MMAで戦ううえで止む無く、こういう動きになることはありますが、自分が動いた結果、どのような反応を相手がするのかを考える必要があります。対して、武術空手の理を取り入れると外面ではなく内面の動きを重視することになります。つまり一番安全な動きは直線の動きになります」(岩﨑)

内面の攻撃とは、相手の突きに対し


軸をずらすことなく


腕受けをした時には、もう中に入っており


突きを真っ直ぐ返し相手の攻撃を被弾せず、自らの突きだけ当てることができる。「中に入って、さらに中に入る」のが内面の攻撃となる

※ただし内面の技を使えず、ただ直線的な動きをするとカウンターを合わされる

この動きを習得すると、腕受けもなく中に入って


突きを当てることが可能になる

武術空手サンチンの型で知る、軸がズレない動き──呼吸を含んだ詳細は第5回を参照──

左足前サンチン立ちから


左足に重心を掛け


右足を出し


その右足に重心を乗せる。この動きでは軸がズレて、外面の動きになるので相手の中を取ることはできない


このような外面の動きからの突きは、相手の中に侵入できない


武術空手のサンチンでは


相手に中を取るために可能な限り軸を動かさず、中を入って


前に進む。内回しで外側に膨らまずに中を進むことで、内面の動きとなる


結果、同じように受けて突いていても、相手の中に侵入できる突きになっている

「内面の攻撃は見た目は分からないが、サンチンによって動きを自身にインストロールできれば、中に入る動き実戦できるようになります」(岩﨑)

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