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【DEEP104】神龍誠戦へ、福田龍彌─02─「チーム関西として関東には負けない、という感じで」

【写真】7月の修斗大阪大会。ベルトを失った福田にこれだけの人々が、ねぎらいの言葉をかけていた。偏に人徳ということだろう (C) MMAPLANET

23日(土)、東京都文京区で開催されるDEEP104で、現DEEP正規フライ級王者の神龍誠と対戦する、元修斗同級王者・福田龍彌のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

DEEP参戦にあたり、福田はいきなりトップの神龍と対戦することに。そこで神龍について、さらにDEEPフライ級の印象を訊くと、福田の中にあるドキドキワクワク感が伝わってきた。

ここで神龍に勝てば、藤田大和や伊藤裕樹といった、これまで交わることのなかったファイターたちとの対戦も見えてくる。そんなDEEP出場で、福田が狙うものとは――

<福田龍彌インタビューPart.01はコチラから>


――神龍選手に対しては、どのような印象を持っていますか。

「あの若さ(神龍は現在21歳)で自分のジムを作って、すごいですよ。自分は指導者とかジム経営はできひんと思うので。あの年齢なら、まだやりたいこともあるやろうに……いや、ホントに格闘技だけやりたいんやろうな。尊敬しています。試合に対しても、向こうも気合いが入っているそうやし、僕も良いものにしたいですね」

――ファイターとしては、いかがですか。

「アグレッシブ、という感じですね」

――これまで対戦した中で、神龍選手と同タイプのファイターといえば……。

「鈴木隼人選手ですかね(2014年10月に対戦し、判定負け)。オーソドックスとサウスポーの違いはあるけど、レスリング出身のアグレッシブでガンガン来るタイプということでは鈴木選手やと思います」

――そのタイプとの相性は良いと思いますか。

「良いも悪いも……ですね。お互いに得意なところと苦手なところがあって、僕は別にグラップリングの全てが苦手というわけでもないですから。そこがうまくハマれば勝てるやろうし。打撃でも相性はあるし、やってみないと分からない。でも、だからこそ格闘技って面白いんですけどね」

――そのとおりですね。これまで交わることがなかっただけに、どのような試合展開になるのか分からない。それが今回の試合の最大の見どころでもあります。

「ただ――伊藤(盛一郎)選手との試合はすごかったと思いますけど、その前の優作さんとの試合(中村優作、2019年12月にRIZINで神龍が判定勝利を収めている)を見ると、試合の出来が一定じゃないのかな、とも思うんですけど」

――中村選手と伊藤選手はタイプが違うので、その点は大きいかもしれません。伊藤選手は神龍選手と同じようなスタイルで、中村選手は受けが強いといいますか。

「自分も試合ごとにムラがあるので、あんまり人のことも言えないんですけどね(笑)。どちらかというと僕は優作さんみたいなタイプやし、優作さんより立つのは上手いんで」

――いきなり中村選手に飛び火しましたね(笑)。

「違いますよ、優作さんをディスっているわけじゃないですから(笑)」

――「優作さん」という呼び方で、お二人の関係性は理解できます。

「とにかく伊藤選手との試合は噛み合っていましたよね。あの試合のような、すごい神龍選手と試合したいです。オレは伊藤選手みたいに動かれへんけど」

――この試合に勝てば、次はベルトを賭けて再戦という可能性もありますよね。

「……それやと受けへんかな」

――えっ!?

「タイトルマッチなら、先に暫定王者の藤田(大和)選手やと思うんで」

――あぁ、なるほど。

「それは神龍×藤田でないといけないでしょう。僕が神龍選手に勝ったら、フライ級のトーナメントをやってほしいです」

――確かに今後は神龍選手だけでなく、藤田選手や伊藤裕樹選手との対戦も見てみたいです。

「この前の暫定タイトルマッチ、良かったですよね。2人の気持ちが見えて。競技者として見ていても良い試合やったと思うし、初めて格闘技を見た人でも『格闘家ってすごいんや』って思ってもらえる内容だったんじゃないですか。僕もそういう試合がしたいです」

――すると、今回は神龍選手に勝ってトーナメント開催をアピールですね。

「面白そうっすよね。トーナメントをやっちゃえば、全部解決すると思うので。そういう意味では、僕はDEEPフライ級の良い起爆剤になりたいです。ただ、もう関西の選手とはやりたないですけど(苦笑)」

――DEEP大阪大会へのオファーが来る日もあるかとは思いますが……。

「こっちの人たちとは練習もしているし、それならチーム関西として関東には負けない、という感じでいきたいです。DEEP大阪大会に出してもらえるなら、関東の選手を呼んでもらって、東西対決みたいなカードを組んでほしいですね。チケットは頑張って売るんで(笑)」

――お話を聞いていると、修斗やDEEPというプロモーションの枠ではなく、格闘技やファイターへの敬意が伝わってきます。

「MIBURO代表のウエタユウさんを見ていると、職人だなって思うんですよ。選手としてもそうやし、人との関わり方についても尊敬していて。ウエタさんみたいな選手になりたいし、ウエタさんみたいな人間になっていきたいです」

――そういった全ての願いを叶えるためにも、次の試合は重要なものとなります。

「そうなんですよね。ここで自分が頑張らないといけないと思っています。よろしくお願いします!」

■視聴方法(予定)
10月23日(土)
午後5時55分~PPV SPWN
午後5時55分~PPV dwango

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