【Grachan49】タクミと組み技戦、突然カムバックの日沖発「顔見せとか、エキシという気持ちは全くない」
【写真】stArtもJAPANとesteemと2カ所でジム展開しており、多忙な日沖はジムを持つ前より痩せたという(C)MMAPLANET
8日(日)に大阪府豊中市の176boxで開催されるGrachan49で日沖発が、タクミとグラップリング戦に臨む。
2019年7月にブラジリアン柔術の試合に出て以来、プロという場は2018年8月のRIZINでの朝倉未来戦が最後になっていた日沖が、まさかのGrachan出場だ。
今回の組技戦に向けてインタビューを行うと、日沖発というMMAファイターの戦う目線は一切変わりないことが伝わってきた。
──2019年6月に全日本マスターオープンに出場して以来、2年振りに実戦の場に復帰する日沖です。いやグラチャンで、しかもグラップリングということで驚きました。
「なぜですかね(笑)。まぁ、話を貰ったからなんですけど。条件とかで出るというわけではないですよね」
──道場を開いて3年半が過ぎ、最後の実戦から2年。この間、日沖選手自身の練習をすることはあったのですか。
「自分の練習というか、選手達との練習は続けてきました。それにこの試合に向けては、しっかりと準備してきました。勝つための練習です。顔見せとか、エキシビションとかっていう気持ちは全くないです。
正直にいえば、回りの空気やノリはそんな風に感じられることもあります。客観的に見て、そう風に感じることはありましたね。でも、勝負だし──勝負は勝つためにやります」
──ならば、しっかりと日沖発を見せてほしいです。
「そうですね……ジムで一般の人たち、あとは選手練習、それと以前からプライベートレッスンで、パンクラスに出ている透暉鷹選手とやってきたことを出したいですね」
──透暉鷹選手と、ですか。
「ハイ。石綱MMAの林代表にお願いされて2年ぐらい一緒にやってきたんです。彼が相当に力をつけてきているので、良い練習ができました。彼はまだ世界レベルでは厳しいですが、頑張っています。今回の試合に向けても週に1度ですが、しっかりとスパーリングの相手をしてくれました」
──了解しました。ところで盟友・久米鷹介選手の名前が出てこないですが……。
「昨日の夜も久米と作戦会議もしていましたよ(笑)。やってきたことを出せれば……出すために、試合中に気を付けて指示してほしいことも伝えました。その通りに進めば良いですね」
──久米選手と……完全にガチモードじゃないですか。
「ノーポイントで、サブオンリーなので、ある程度のキャリアがあると守ることだけなら、それほど難しくなくなります。逆に極めに行くとフィジカル的にも厳しくなる。でも、せっかくの試合ですから守りに入らず、極めにいきたいですからね。取られるリスクはあっても、試合に出るなら斬るか、斬られるかをやらないと意味はないと思っています」
──MMAグラップリング、サブオンリーのグラップリング。日沖選手はどちらもできると思いますが、タクミ選手を相手にどちらを見せてくれるのか。
「それをここで言っちゃあ、対策されてしまうじゃないですか(笑)」
──ではリバース・デラヒーバからのベリンボロを期待しています。
「アハハハ。それもあるかもしれないです。とにかく攻めます。ただし、タクミ選手だって狙ってくるはずです。やはり展開を創って戦いたいですね」
──実戦前の昂ぶり、緊張感はありますか。
「試合前という空気はあります。ただMMAではないですし、ピリピリはしていないです」
──今大会ではALIVE時代の後輩、竹本啓哉選手も出場して手塚基伸選手と試合をします。
「タケとも一緒に練習をしていますよ。対策とか、何か特別なことをするということはないですが、一緒にやっていて。タケも強くなっています。ホント、吹上にALIVEがあった頃と比べると随分と強くなりました」
──そりゃそうでないと(苦笑)。
「そうですよね(笑)。タケはのんびり屋でマイペース。風変わりですけど、頑張っています」
──アハハハ。確かに個性的ですね(笑)。ところで日沖選手、ケージでグラップリング、またMMAを戦うということを視野に入れていると考えても良いのでしょうか。
「MMAは……そうですね、区切りをつけたいというのはあります。ちゃんと引退したわけではないので。どこで戦うとか、そういうことは何も決まっていないですけど、以前のようにMMAに取り組むことはできないのは明白ですからね」
──だから区切りのファイトと?
「自分が強くなることだけ考えて、それだけのために練習して生きていくという人生ではなくなったので。生徒もいますし、違った責任が出てきていますから。それでも自分が成長したい、強くなりたいという気持ちはまだいっぱいあります。火が消えていない部分も少しあります」
──強くなりたいという想いが、今も。
「強くなりたいですよ。ただし、僕が今からUFCで戦うとかいっても、現実にそぐわないことで。若い選手と同じような舞台を考えているわけではないですが、強くなりたいとは思っています。そういう場が創れれば、やりたいという気持ちは残っています」
──その気持ちがあるから、今回のケージでのグラップリングの試合を受けたということは?
「言ってみれば、その気持ちだけですね。あとは頑張っている生徒に見せたいのと。今はもう、自己顕示欲的な部分で試合に出るというところはないです」
──なるほどぉ。でも、以前から自己顕示欲があったようには見えなかったですが……。
「まぁ、そうですね(笑)」
──では日沖選手、日曜日の試合はYouTubeで後日公開になるそうですが、長い間応援してきてくれたファンに一言お願いします。
「守りに入らない試合をします。応援、宜しくお願いします」
──そこは三角極めます──で、お願いしますよ(笑)。
「そんなの、もう誰も知らないですよ(笑)」
■ GRACHAN 49対戦カード
<Grandウェルター級挑戦者決定戦/5分3R>
レッツ豪太(日本)
川中孝浩(日本)
<バンタム級/5分3R>
手塚基伸(日本)
竹本啓哉(日本)
<フェザー級/5分2R>
小島勝志(日本)
村田俊(日本)
<グラップリング70キロ契約/4分2R>
タクミ(日本)
日沖発(日本)
<ライト級/5分2R>
植田豊(日本)
林 RICE 陽太(日本)
<無差別級/5分2R>
荒東”怪獣キラー”英貴(日本)
田馬場貴裕(日本)
<バンタム級/5分2R>
今村豊(日本)
池田貴一(日本)
<バンタム級/5分2R>
高橋謙斗(日本)
上田祐起(日本)