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【UFC264】New Cool& Gangstar、ショーン・オマリー「日本のMMAの印象? 良い質問だ(冷笑)」

【写真】殴っても、蹴っても倒せるオマリー。極める自信も──ある (C)Zuffa/UFC

10日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナでUFC264「Poirier vs McGregor3」が開催される。

ついにメッカ=ベガスで有観客大会を開くUFC。メインのダスティン・ポイエー✖コナー・マクレガーを筆頭に力の入りまくったカードが揃っている。

そんなPPVメインカードで、ショー・オマリーがクリス・モウティーニョと対戦する。キャリア13勝1敗、9KO勝ちのオマリーは長期欠場を経験しながら、オクタゴン戦績は5勝1敗──パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを3度獲得、ファイト・オブ・ザ・ナイトも手にしているKOアーチストだ。

1994年生まれ、26歳の要注目ファイターはニュークール&ギャングスタ―らしい受け答えをしてくれた。


──まず今回、インタビューを受けていただきありがとうございます。

「当然だよ。調子はどうだい?」

──ショーンのインタビューをするので楽しみでならないです。これから10分ほど、私の拙い英語に付き合ってください。

「俺だって中国語は話せないから、お互い様だろう(笑)。いや、下らないジョークだよ」

──……。私も日本人なので中国語は……。

「あぁジャパニーズだったのかぁ!! 日本語の方が中国語より簡単だな。アハハハハハ」

──……。土曜日にクリス・モウティーニョとファンの前で戦います。今の気持ちを教えてください。

「ファンが会場に戻って来ることには、ワクワクしているよ。俺はファンの前で戦うことを前提にしているけど、過去3試合は無観客で戦った。皆の前で試合ができることはベリー、ベリー、ベリー、エキサイティングなことさ。

ファンの存在はポジティブなエネルギーを与えてくれる。彼らがいないと、自分が持っているエネルギーだけで戦うことになるけど、ファンの存在はそれ以上の何かを俺にもたらせてくれるんだ」

──もともとはルイス・スモルカと対戦予定でしたが、モウティーニョというニューカマーと戦うことになりました。オーソドックスからサウスポーに代わりましたね。

「サウスポーだろうが、オーソドックスだろうが関係ない。俺は自分の力を信じているから。15分間、自分のやるべきことをやるだけで、スタンスの違いは別に大きな問題じゃない。ケージのなかでやることは殆ど変わらないよ」

──ショーンはUFCにおいて、最高のKOアーチストの1人です。ただし、まだまだ日本のファンはショーン・オマリーとはどういうファイターが知り得ていないです。なぜMMAを始めたのでしょうか。

「16歳の時、高校生だったけどタフな生活環境にあって、ファイトは身近にあった。そんな時、自分がどれだけやれるのかファイティング・ジムに試しにいったんだ。そうしたら、凄く楽しくて。そのまま続けることになったんだよ」

──それまで格闘技歴というのは?

「ノー。全くなかった。バスケットボール、フットボール、サッカー、ベースボールをやっただけで」

──ではそのパンチ力は天性のモノだったのでしょうか。

「もともとパンチ力はあった。でも、そこからハードな練習をしたし、フィジカル&コンディショニング・コーチのブランドン・ペレスの素晴らしい指導の下、もともとあったパンチ力がさらに強くなったんだ。天性のモノに、努力が加わって今の俺のパンチがある」

──MMAを始めたのはモンタナですが、アリゾナのMMA Labに移り7年になります。

「モンタナには大きなジムもなく、強い選手もいなかった。これ以上強くなれないと思って、フェニックスに移った。もうトレーニング自体が別次元だったよ」

──キックボクシングで4勝0敗、ボクシングでも2勝0敗という戦績を残していますが、キックやボクシングとMMAはレンジやスタンスが違うと思います。その辺りの打撃観を教えてもらえないですか。

「キックやボクシングは数年間試合に出ていただけだけど、キック、ボクシング、MMAという3つの競技で戦ったことで距離感をハイレベルで掴むことができたと思っている。

もちろんボクシングやキックボクシングにはテイクダウンはない。そしてボクシングには蹴りがない。ボクシングの時は、距離が近く重心は前足にあった。

ただしボクシングでも、キックでもMMAでも自分のリーチを使い、外を取って殴ることに変わりはないんだ。ボクシング、キック、MMAと距離は違っても、その距離を元に相手との距離を創ってワンツーからノックアウトする。そこは同じだよ」

──なるほどぉ。2019年12月にグラップリングゲームのQuintet Ultraに出場して日本の五味隆典選手にマルセロチンで一本勝ちしています。日本のMMAの黄金時代は2005年頃ですが、日本のMMAに関してどのような印象を持っていますか。

「良い質問だ(冷笑)。正直を言えば、俺は18歳までUFCもロクに視ていなかった。ボクシングもキックも、柔術も視ていないし、PRIDEだって視ていなかった。18歳になってUFCを視るようになったけど……その良い質問に対して、俺は良い答を持っていないんだ(笑)」

──アハハハ。素晴らしい返答です。それにしもKOアーチストのショーンが、組み技マッチでもハイエルボーを極めるなど高いグラップリングのスキルも見せました。

「サンキュー。グラウンドで戦うことには自信を持っているんだ。だから次の試合で寝技になるようなことがあっても、一本勝ちして皆を驚かせることができる。

ゲームプランは触らせずにKOすることだけど、仮にテイクダウンされても問題ないよ。柔術で戦えば良いだけで、スタンドでもグラウンドでも穴はない」

──それにしてもショーンがランキング15位までに入っていないことが信じられないです。土曜日はトップ10、トップ5の力があることを示すためにどのようなファイトが必要だと考えていますか。

「もう1度、クリーンKOが必要だろうね。そしてトップ10の連中を倒し、俺がトップ5の力があることを証明してみせる。皆が期待しているフィニッシュを、しっかりと見せることだ」

──この試合後、タイトルショットに近づくために誰か戦いたい相手はいますか。

「それは勝ってから話すから、俺の試合をちゃんと視てくれ(笑)」

■視聴方法(予定)
7月11日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWライブ

■UFC264対戦カード

<ライト級/5分5R>
ダスティン・ポイエー(米国)
コナー・マクレガー(アイルランド)

<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ(ブラジル)
スティーブン・トンプソン(米国)

<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ(米国)
グレッグ・ハーディー(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
アイリーン・アルダナ(メキシコ)
ヤナ・クニツカヤ(ロシア)

<バンタム級/5分3R>
ショーン・オマリー(米国)
クリス・モウティーニョ(米国)

<ウェルター級/5分3R>
マックス・グリフィン(米国)
カーロス・コンディット(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス(米国)
ミシェウ・ペレイラ(米国)

<フェザー級/5分3R>
ライアン・ホール(米国)
イリャ・トプリア(ドイツ)

<ミドル級/5分3R>
ドリキュス・デュプレシー(南アフリカ)
トレヴィン・ジレス(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ジェニファー・マイア(ブラジル)
ジェシカ・アイ(米国)

<ミドル級/5分3R>
オマリ・アクメドフ(ロシア)
ブラッド・タヴァレス(米国)

<フライ級/5分3R>
ザルガス・ズマグロフ(カザフスタン)
ジェローム・リヴェラ(米国)

<ミドル級/5分3R>
アレン・アメドフスキー(マケドニア)
フ・ヤオゾン(中国)

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