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【DEEP102】中村大介の腕十字と圧力を凌いだ牛久絢太郎が、判定勝ちでフェザー級王座初防衛

【写真】中村に圧力を掛けられていたが牛久だが、前に出て組むことで打開し、リベンジと王座防衛に成功した(C)MATSUNAO KOKUBO

<DEEPフェザー級選手権試合/5分3R>
牛久絢太郎(日本)
Def.4-1:29-28.29-28.29-28.29-28.28-29.
中村大介(日本)

サウスポーの牛久に対し、ガードを下げて近づく中村。牛久は左ハイからロー。中村は相手をケージに追い込んでからの右を当てる。牛久は左2連発で前に出るが、中村も距離を詰めて左ジャブと右ミドル入れる。

直後に前戦と同様、牛久にバッティングが見られる。試合は一時中断し、再開後に中村は距離を詰めて右ミドルを当てる。さらに右ロー、牛久はケージ際まで下がる。

中村の右ミドルを捌いた牛久だが、深追いはしない。ケージを背負う牛久に右ハイ、右ヒザを狙う中村。中村が中に入ろうとすると、牛久はパンチで迎え撃つ形に。ここで中村が、インサイドから右を当てる。

さらにケージに追い込んで右ロー。ケージ中央に戻ると左ジャブを突く。ここで牛久が組み付いてくると、中村が首投げでテイクダウンを決めてマウントへ。ロールしようとした牛久に対し、中村は腕十字の体勢に。

回転して凌ぐ牛久に対し、中村も腕を離さないが、牛久は腕を抜いてトップへ。上から左ヒジを落とす牛久。中村はクローズドガードを取り、牛久はエルボーを落とし、中村も下からヒジを見せた。

2R、牛久が左ローで距離を測り、中村は構わず距離を詰めてワンツーを打つ。牛久は回ってケージを離れるが、再び中村が牛久にケージを背負わせる。スイッチしながら距離を測る牛久だが、中村が近づくと、どうしても頭で迎え撃ってしまう。ケージ中央から、牛久が低い体勢からのダブルレッグ。ケージに押し込まれた中村は、両ワキを差して体勢を入れ替える。

牛久は左腕を差し返し、小外掛けでテイクダウンに成功する。

中村はケージに背中を着けて起き上がろうとするも、牛久はバックを狙っていく。立ち上がった中村が胸を合わせ左腕を差して、押し込み返す。さらにダブルアンダーフックで押し込むが、テイクダウンは奪えずレフェリーがブレイクをかけた。

ケージ中央から、またも牛久をケージを背負わせる中村。牛久のパンチをかわし、さらに距離が詰まると右ミドルをカウンターで当てる。牛久は右のアウトローを連打。さらに中に入ろうとしたところで、中村は右ヒザを見せた。牛久もヒザをボディに当て、下がった中村に左右のフックから右ロー。左フック後に首を巻いて、払い腰を狙う。

中村はバック取ってすかすと、腹ばいから亀になった牛久の頭をステップオーバーして鉄槌を入れる。牛久か巻き込みを狙ったが、ここもすかして背中をつかせ──サイドを取って2Rを終えた。

3R、突っ込んでいった牛久がバックに回って、崩していく。中村は牛久の右腕を取り、アームロックでの切り返しを狙う。これは極まらなかったが、右腕差して正対することに成功する。

牛久は両腕を差し、小外掛けでテイクダウンを決めグラウンドに持ち込んだ。

中村の両足を畳んでいく牛久は、背中を取りながら立ち上がり、胸を合わせた中村が押し返す。ケージ際のクリンチ&崩しの攻防が続き、ポジションを何度も入れ返りながら牛久がここも小外刈りへ。

体が伸びて、腹ばいに倒れた牛久のバックを中村が伺うが、前方に落としてスクランブルを制しトップに。ボディロックで中村をケージに押し込むも、両差しからポジションを逆転される。牛久はボディロック&小外で崩してバックへという流れを繰り返すが、中村も負けじと両ワキを差して金網に押し込んでいく。

中村はここで引き込んで、ハーフ→フルガードを取る。

頭をアゴの下に置いた牛久は、腰を切らせずにガードの中からパンチ、エルボーを落として試合終了のゴングが鳴った。

ジャッジは5人とも1ポイント差で、うち4人が牛久を支持。勝利が決まると、牛久は大声を挙げて後方に倒れ込んで喜びをあらわにした。

中村にリベンジを果たすとともに、DEEPフェザー級王座の初防衛に成功した牛久は「試合内容は情けない内容で、反省点がいっぱいあります。前回の敗戦から……前回の試合前におじいちゃんが亡くなり、母親と絶対に勝つという約束も守れなくて。今回は母親との約束が守れて、それが嬉しくて涙が出ました。自分の母親はまだ試合を見に来たことがないのですが、いつか会場に来てくれるような立派なファイターなります」と話した。


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