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【UFC263】イスラエル・アデサニャ、危なげなしにヴェットーリからフルマーク判定勝ち防衛

【写真】世界戦でここまでヴェットーリに良さを出させない故に、エキサイティングな試合とはならなかったアデサニャ。本来はどうかは分からないが、余力を残しているように感じられた(C)Zuffa/UFC

<UFC世界ミドル級選手権試合/5分5R>
イスラエル・アデサニャ(ニュージーランド)
Def.3-0:50-45.50-45.50-45
マーヴィン・ヴェットーリ(イタリア)

まず左ローを蹴ったアデサニャ、前に出てくるヴェットーリに左右のローを続ける。その左ローを掴んでテイクダウンしたヴェットーリが、背中をマットにつかせる。ハイガードから、後方回転して立ち上がったチャンピオンをケージに押し込んだヴェットーリだが、ダブルレッグを切られる。回って離れたアデサニャは右を伸ばし、左を蹴りかけて止める。

ここから左ローを入れ、スイッチしたアデサニャが右ジャブ。アデサニャは目に出てパンチを纏めるが、アデサニャはヘッドムーブでほとんどをかわしローから、右をヒットさせる。右ハイをブロックしたヴェットーリはボディを殴るが、右アッパーを被弾しハイを受けそうになった。

2R、鋭い左ローを蹴ったアデサニャは、ヴェットーリのパンチをかわして右ハイを蹴る。さらに左に右を合わせると、ロー。ケージを背負って、上体を振ってパンチをかわすチャンピンに対し、ヴェットーリはダブルレッグへ。側頭部にエルボーを入れ、ウィザーでバックを許さず離れたアデサニャは、右ミドルを蹴る。空振りが多く、口が開いてきたヴェットーリは左ハイをかわして右ジャブを伸ばす。

アデサニャはハイから左ローを蹴り、ウェービングでパンチをかわしている最中にダブルレッグで組まれても、ケージを背負っているために倒されない。残り30秒で離れたアデサニャが右ハイ。ヴェットーリはステップインからのワンツーもかわされ、最後に左ハイをチャンピオンが見せた。

3R、テンカオのような右ミドルを入れたアデサニャだが、ダブルレッグでヴェットーリが突進してテイクダウンを決める。ハーフで抑えボディを殴るヴェットーリに対し、アデサニャはブリッジも、マウントに移行される。背中を見せたアデサニャは、両足をフックされRNCをセットされた直後に、胸を合わせて危機を回避、立ち上がってパンチを落とす。外掛けヒールからスクランブルを狙ったヴェットーリは、その際に指が目に入ったとブレイクを要求する。

再開後、アデサニャが右アッパー、続く左ローでヴェットーリの体が傾く。左ローを蹴られても、前に出るヴェットーリはハイをかわしてジャブを当てる。ここからはアデサニャタイム、ヘッドムーブでパンチをかわしてジャブから左ローを蹴り込む。軌道の変わる左ハイはかわされたが、ローを効かせて左ハイへ。これもヴェットーリがダックでかわす。しかし、ついに左ローでヒザをつくようになったチャレンジャーは、ジャブから左ストレートをかわされ、続く前蹴りが急所に入る。ほとんど時間が残されていないなかで、2度の中断となった。そしてリスタート直後にラウンドが終わった。

4R、前に出るヴェットーリに対し、アッパー、右ハイ、左ローと攻撃を散らすアデサニャ。結果、ローを蹴られるヴェットーリだが、ダブルレッグでドライブしケージに王者を押し込む。小外で倒したヴェットーリは、すぐさまブリッジでリバーサルを許し、試合はスタンドに戻る。組まれても、比較的簡単に回って離れる王者が右ハイ、左ローを蹴っていく。

ヴェットーリもステップジャブ、そしてローを蹴るが、アデサニャはワンツーからインサイドの右ローを入れる。アデサニャがヒット数、精度で上回るが、倒すという気配はなく淡々と戦っており──ヴェットーリがダブルレッグへ。チャンピオンはケージに背負って、客を煽り、挑戦者の尻をよしよしという風に叩いた。

最終回、チャンピオンの右ハイをブロックし、ローを蹴られても組みついた挑戦者。ケージに押し込むが、アデサニャはダブルも右腕を差して耐える。離れて右ハイ、続いて左ハイをアデサニャが狙う。ジャブをかわしながら、左目を押さえ──痛いという仕草を見せたアデサニャ。見ていて気持ちの良い行為ではないが、これも彼のプロ意識なのだろう。

アデサニャはケージを蹴ってパンチ、着地にジャブを当てたヴェットーリがダブルレッグからバックに回るが、寝技に持ち込めない。残り45秒で、壁際のクリンチにブレイクが掛かると、アデサニャが右ハイ、右前蹴り、左ローを蹴る。最後の10秒で組んだ、ヴェットーリが右腿を殴る。試合終了と同時に、足を抑えて倒れ痛みを訴えるパフォーマンスを見せたアデサニャだが、それなら倒しに行く気持ちを見せてほしかった。

いずれにせよ、バックからのRNC以外危ないシーンはほぼ皆無だったチャンピオンがフルマークの判定勝ちでタイトル防衛に成功した。


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