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【UFN254】「積極性をコントロールした」ロマン・デリツが、ヴェットーリにリベンジ成功

<ミドル級/5分5R>
ロマン・デリツ(ジョージア)
Def.3-0:49-46.49-46.49-46
マーヴィン・ヴェットーリ(イタリア)

2023年5月の対戦時はヴェットーリが判定勝ち。過去2戦、アンソニー・スミスとケビン・ホラントを破り上り調子のデリツがリベンジに挑む。サウスポーのヴェットーリが右ジャブを伸ばす。デリツはワンツーで距離を詰める。ヴェットーリがインロー。間合いを測るような打撃の交換のなかで、デリツが右フックをヒットさせる。さらに飛び込むように右を伸ばしたでデリツに対し、ヴェットーリはステップインが頭が上がる。一旦ブレイクが掛かり、再開後にデリツがインロー。ヴェットーリが右ジャブを繰り出す。

デリツは左から右のコンビ、右インローを蹴って、再びワンツーを打っていく。スイッチして左を入れたデリツはカカト落としから右フック。ヴェットーリは左インロー、右ショートを当てる。デリツはインローをチェックして笑みを浮かべると、ヴェットーリが右アウトローを蹴る。スピニングバックフィストは空振りとなったデリツは、右ハイを狙う。終始様子見、もう半歩前に出たい両者だった。

2R、その半歩、近づいた感のある両者。ヴェットーリが左を振るって前に出るが、インターバル中に注意を受けていたアイポークをデリツが繰り返し試合が止まる。リスタート後、右インローから右を当てたデリツは、さらにインロー&フックのコンビを続ける。さらにスイッチしたヴェットーリのワンツーに右を合わせていったデリツは、ジャブを伸ばしてバックハンドというトリッキーな攻撃からスピニングバックエルボーを繰り出す。ジャブ&バックスローを繰り返すデリツが前蹴り、そしてカカト落としを見せる。さらに左アウトローを2発、左ジャブとデリツが手数でヴェットーリを上回る。

デリツは攻撃を散らし、ヴェットーリの前進にしっかりと反応している。ヴェットーリはやや口を開き気味になり、右を被弾。デリツはジャブも当たるようになり、試合を攻勢に進める。構えを変え、前手の変えての攻撃に反応できないヴェットーリはラウンド終了間際に距離を詰めていったが、クリーンヒットはなかった。

3R、右ストレートをヒットさせたデリツが距離を詰める。ヴェットーリは右ミドルを蹴られ、どうにもタイミングが合わない。それでも右リードフックを入れたヴェットーリは、ヴェットーリの前進に左を当て効かせる。もう一発左を被弾したデリツは、シングルに出るが切られてパンチをまとめられる。一気に手数が減ったデリツに対し、ヴェットーリは左のカウンターを決め、さらに左ストレートを伸ばす。デリツはスイッチからワンツー、さらに右ハイをガードの上から蹴っていく。攻勢を維持できなかったヴェットーリはジャブを被弾し、アウトローで足を持っていかれる。ジャブ、前蹴りでヴェットーリを突き放すデリツは、クリンチでラウンドを終えた。

4R、デリツがジャブからワンツーで前に出る。そこに左を合わせようとするヴェットーリは、一瞬のクリンチでヒザを顔面に受けそうになる。デリツは右をフックをヒットさせ、距離を撮り直そうとしたヴェットーリを追いかけて右を振るう。と、ヴェットーリが左をヒット。デリツはここで前に出てペースを譲らない。左右のフックを連打し、バックブロー。離れてスピニングバックエルボーを放ったデリツは、左右のローで前足を削ると前蹴りを顔面に決める。ヴェットーリのステップインからの右は標的を捉えることができなかった。

最終回前も拳を握るように注意を受けたデリツが、右ハイに続き右オーバーハンドを当てる。ヴェットーリも左を伸ばして前に出ると、近い距離での打ち合いで左フックをヒット。この次がなく、デリツの前進にカウンターを合わせるパターンに落ち着いたヴェットーリは、自らの距離を詰めて打ち勝たなければ逆転の目はない。ヴェットーリは手数こそ増えるが、精度は決して高くない。とデリツのローが急所に当たり、試合が中断する。再開後も蹴り、ヒザと攻勢のデリツが右ハイ。その前のプッシングがアイポークだと不満顔のヴェットーリに対し、右ハイを多用したデリツが最後までヴェットーリの反撃を許さず、3-0の判定勝ちで、リベンジに成功した。

「5Rは自分へのテストだった。前回はただ積極的だった。今は積極性をコントロールできる。トップ5と戦いたい」と話した勝者はロバート・ウィティカーとイスラエル・アデサニャをコールアウト(もブーイングが起こった)した。


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