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【WNO09】異種足関対決でクレイグ・ジョーンズが、パンザを秒殺。ルオトロ&ギャビ戦をアピール

【写真】あっという間にクレイグが、内ヒールを極めた(C)MIKE CALIMBAS/WNO

28日(土・現地時間)、テキサス州オースティンのJWマリオット・オースティンにてノーギグラップリング大会WNO 09が開催された。世界トップの組技師がノーギルールで戦うプレミア・グラップリングイベントから、メインのクレイグ・ジョーンズ✖ルイス・パンザ戦を伝えたい。
Text by Isamu Horiuchi

<ヘビー級/15分1R>
クレイグ・ジョーンズ(豪州)
Def.0分48秒byヒールフック
ルイス・パンザ(ブラジル)

(C) CLAYTON JONES

正対するとかなり体格差のある両者。計量ではパンザの方が15キロほど重かったとのこと。

共に下からの足関節の仕掛けを十八番とする両者だが、試合開始と同時に座ったのはジョーンズの方。対するパンザは、片ヒザを着いてそれを迎え撃つ姿勢を取った。

(C) CLAYTON JONES

パンザは体勢を低くしてジョーンズの両足を上半身で潰そうと試みるが、ジョーンズは対応してパンザの左足に絡むハーフを作る。

と、すぐに旋回して右足を取りにゆく。そのまま左足を絡めてアシガラミで必殺のヒールのセットアップにかかるジョーンズに対し、パンザは背中を見せながら引き抜こうとする。

が、マットに背中を付けてそれを許さないジョーンズがそのままパンザの体勢を崩すと、次の瞬間にはすでに内ヒールのフックを完成。パンザは即タップした。わずか48秒。足関節の攻防が期待された極め技師対決だったが、攻防がほとんど成立しないうちにジョーンズが終わらせてしまった。

ジョーンズのチームメイトにして、本来パンザと対戦予定だったゴードン・ライアンは実況席から「みんな気づかないけど、クレイグのアシガラミはすごく密着力が高くて、ああやって爆発的に逃げようとしても難しいんだよ。パンザは立ち上がったままクレイグの足を掴んで引き剥がすべきだった。でも背中を見せて逃げようとしたことで、結果的にヒールを露出させる形になってしまったんだ」と解説。

(C) CLAYTON JONES

そして勝利したジョーンズは「向こうはどう来るのかなと思っていたんだけど、幸運なことに彼は僕の攻撃から逃げようとせず、パスを狙いにきてくれた。

だからインヴァージョン(逆さの体勢)からヒールを狙えたんだ。今後はもちろん(前回大会で自らの欠場によって対戦が実現しなかった)タイ・ルオトロと戦いたい。でもギャビ・ガルシアも僕から逃げ続けているよね。この試合もWNOで実現するといい」とコメントを残した。

ジョーンズの言葉通り、パンザが自分の得意に固執せず、あえてジョーンズに先攻を譲ってトップから受けて立ったが故のこの秒殺劇。やはりこれまでIBJJF系の大会で活躍していたパンザが、ジョーンズ等ノーギグラップリング界が誇る足関節技師の技量の高さを把握しきれていなかったということか。近年のグラップリングにおける足関節技術の進化の度合いを、改めて見せつけたこの試合だった。


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